http://www.asyura2.com/16/senkyo205/msg/239.html
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在特会の徳島教組襲撃事件。高裁が支援者日本人への攻撃でも人種差別と認定、地裁の倍額の賠償命令。
http://blog.goo.ne.jp/raymiyatake/e/dd075a031de30cadff008f088001f32b
2016年04月27日 Everyone says I love you !
在日特権を許さない市民の会(在特会)のメンバーらによる暴言などで業務を妨害されたとして、徳島県教職員組合と元職員の女性が在特会とメンバーら10人に計約2000万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が2016年4月25日、高松高裁でありました
被告ら在特会メンバーは2010年4月14日、四国朝鮮初中級学校に資金支援した徳島県教組の事務所に乱入し、10人以上で原告の女性を取り囲んで、拡声機で女性の名前を連呼して
「徳島県教組は反日教育の変態集団だ」「切腹せよ」などと叫び続け、暴行も加え、しかもその様子を撮影した動画をインターネット上に公開しました。
そのため女性はショックを受け、PTSDと診断されました。
生島弘康裁判長は、在特会会員らによる一連の行為について
「会が差別の対象とする在日朝鮮人の支援者は攻撃や被害を受けるということを広く知らしめ、支援活動を萎縮させる目的と効果を持つ」
「人種差別的思想の表れで違法性が強い」
と認定し、1審・徳島地裁判決を変更して賠償額(約230万円)を増額し、在特会側に約436万円の支払いを命じました。
在日コリアンを支援する日本人に対する在特会の攻撃的行為を、人種差別的思想によるものと認めた司法判断は初めてで、ここが画期的です。
これは大変な事件の大切な判決なんで、自分でも記事を用意していたのですが、澤藤先生の昨晩の記事を見たらとてもこれ以上のものは書けないので、澤藤統一郎の日記さんから、全文引用します。
判決後の集会であいさつする弁護団。
在特会の徳島教組襲撃事件に、「人種差別」認定の高裁判決
http://article9.jp/wordpress/?p=6790
2016年4月26日 澤藤統一郎の憲法日記
昨日(4月25日)の「在特会徳島県教組襲撃事件民事訴訟」の控訴審判決を伝える朝日の署名入り記事がすばらしい。客観報道の姿勢を崩さずに、記者の問題意識が貫徹されて、過不足のない情報提供となっている。全文引用したい。
「在特会の県教組抗議は『人種差別の現れ』 高松高裁判決」
「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の会員らが6年前、徳島県教職員組合で罵声を浴びせた行動をめぐり、県教組と当時の女性書記長(64)が在特会側に慰謝料など約2千万円の賠償を求めた訴訟の控訴審判決が25日、高松高裁であった。生島弘康裁判長は、『人種差別的思想の現れ』で在日朝鮮人への支援の萎縮を狙ったと判断。女性の精神的苦痛を一審より重くとらえ、倍近い436万円の賠償を命じた。
判決によると、在特会の会員ら十数人は2010年4月、日教組が集めた募金の一部を徳島県教組が四国朝鮮初中級学校(松山市)に寄付したことを攻撃するため徳島市の県教組事務所に乱入。女性書記長の名前を連呼しながら拡声機で『朝鮮の犬』『非国民』などと怒鳴り、その動画をインターネットで公開した。
判決は、在特会の行動を『人種差別的』と訴える原告側が、その悪質さを踏まえて賠償の増額を求めた主張を検討。在特会側が朝鮮学校を『北朝鮮のスパイ養成機関』と呼び、これまでも同様の言動を繰り返してきた経緯から、『在日朝鮮人に対する差別意識を有していた』と指摘した。
さらに、一連の行動は『いわれのないレッテル貼り』『リンチ行為としか言いようがない』とし、在日の人たちへの支援活動を萎縮させる目的があり、日本も加入する人種差別撤廃条約上の『人種差別』にあたるとして強く非難。昨年3月の一審・徳島地裁判決が、攻撃の対象は県教組と書記長であることを理由に『差別を扇動・助長する内容まで伴うとは言い難い』とした判断を改めた。
そのうえで、監禁状態の中で大音量の罵声を浴び、性的暴力まで示唆された女性の苦痛や県教組が受けた妨害の大きさも考慮し、一審の賠償額(230万円)を増額。賠償命令の範囲も一審より2人増やし、在特会と会員ら10人とした。
在特会をめぐっては、09〜10年の京都朝鮮第一初級学校(現・京都朝鮮初級学校)周辺での抗議行動を京都地裁が『人種差別にあたる』と認定。1200万円余の賠償を命じる判断を支持した大阪高裁判決が14年に最高裁で確定している。
■一歩進んだ判決
《表現の自由に詳しい曽我部真裕(まさひろ)・京都大教授(憲法)の話》 判決は、人種差別的行為は直接の対象が在日の人たちでなくても、支援活動を萎縮させる効果をもたらすとし、非難に値すると指摘した。支援者が対象でも人種差別にあたるとした点は新しく、京都でのヘイトスピーチをめぐる大阪高裁判決を一歩進めた感じがする。また、在特会の言動は「レッテル貼り」「リンチ行為」などと評し、表現活動と呼べるものではないと判断した。「表現の自由」を念頭に、慎重に検討したことの表れと評価できる。
■拡声機・動画…激しい中傷
「人種差別行為を許さない判断が司法の場で定着したと高く評価したい」
判決後、原告弁護団事務局長の篠原健(たけし)弁護士=徳島弁護士会=は会見でそう語った。控訴審では、京都での在特会の行動を「人種差別的」と認定した判決を勝ち取った弁護士らも加わり、総勢46人で闘った。京都事件を手がけた冨増四季(しき)弁護士は「続く司法判断の意義は大きい」と話した。
裁判では、徳島県教組と当時の女性書記長への激しい攻撃が明らかになった。
十数人の在特会会員らが事務所に突然なだれ込む。「募金詐欺じゃ」「反日教育の変態集団」。拡声機を手に罵声を浴びせ続けた。徳島県庁前では、女性書記長への性的暴行を示唆するような発言もあった。一連の行動はネットに動画配信され、視聴者からおびただしい数の中傷コメントが書き込まれた。県教組には嫌がらせの電話も相次いだ。
女性書記長は当時の話をするたびに体調が悪くなり、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断された。会見では声を震わせ、裁判を振り返った。
『言いたい放題、したい放題の社会を認めるのか。民族差別を認めるのか。そのことが何より許せないという気持ちで闘ってきました。駆けつけてくれた一人ひとりの思いが、この判決を導いたと思います』
若干、事件についての情報の補充をしておきたい。
この襲撃事件の参加者は19名だった。威力業務妨害として刑事告訴がなされ、徳島県警は在特会がインターネットにアップした動画で実行犯を特定し、7名を逮捕した。その他の参加者全員が書類送検されたが、曲折を経て6名だけが威力業務妨害と住居侵入で起訴され、いずれも有罪が確定している。
安田浩一著『ネットと愛国――在特会の「闇」を追いかけて』 によれば、襲撃の態様は、次のようなものであった。これを「抗議行動」と言うべきではない。「襲撃事件」が正確なのだ。
「『日教組の正体、反日教育で日本の子供たちから自尊心を奪い、異常な性教育で日本の子供たちを蝕む変態集団、それが日教組』などと記した横断幕、日章旗、拡声器等を携帯して、「詐欺罪。」などと怒号しながら侵入した上、同組合の業務に係る事務をしていた同組合書記長及び同組合書記の2名を取り囲み、同人らに対し、前記横断幕、日章旗を掲げながら、拡声器を用いるなどして、「詐欺罪じゃ。」「朝鮮の犬。」「売国奴読め、売国奴。」「国賊。」「かわいそうな子供助けよう言うて金集めてね、朝鮮に150万送っとんねん。」「募金詐欺、募金詐欺じゃ、こら。」「非国民。」「死刑や、死刑。」「腹切れ、お前、こら。」「腹切れ、国賊。」などと怒号し、「人と話をするときくらいは電話は置き。」「置けや。」などと言いながら前記書記長の両腕や手首をつかむなどして同人が110番通報中であった電話の受話器を取上げて同通話を切った上、同人の右肩を突き、「朝鮮総連と日教組の癒着、許さないぞ。」「政治活動をする日教組を日本から叩き出せ。」などとシュプレヒコールするなどした上、机上の書類等を放り投げ、拡声器でサイレン音を吹鳴させるなどし、前記事務所内を喧噪状態に陥れ…」
民事事件としては、県教組と書記長の両名が原告となって、在特会(法人格なき社団)と実行犯10名を被告とする約2千万円の損害賠償請求訴訟を提起した。民事訴訟の経過は、朝日が報じるとおりである。
次のことを指摘しておきたい。
この襲撃事件の発端に義家弘介がおり、産経新聞がある。
朝日の記事にある「日教組が集めた募金の一部を徳島県教組が四国朝鮮初中級学校(松山市)に寄付した」という経過は、以下のとおりである。
日教組は貧困下にある子どもとその家庭を支援するため「子ども救援カンパ」を募集した。カンパの使途については、公式サイトで次のとおりとしている。
「「あしなが育英会奨学金」に寄付します。また、連合を通じて『保護者の厳しい就労状況等により学校へ修学できない子ども、外国籍・病気・障害のある子どもの支援』、『学生・青年に対する職業訓練、求職支援、障害者の作業所への支援』などを行っているNPO団体等へ寄付します。」
募金活動によって約1億7600万円が集められ、ここから「あしなが育英会」に約7200万円、そして連合が実施していた「雇用と就労・自立支援カンパ」(通称「トブ太カンパ」)に1億円がそれぞれ寄付された。徳島県教組が四国朝鮮初中級学校に寄付した「在日朝鮮学校に通う子どもへの修学支援」金150万円は、この「トブ太カンパ」から出ている。
これに異を唱えたのが、自民党タカ派文教族として知られる義家弘介である。彼は、参議院予算委員会でこのカンパを取り上げ、「街頭に立ったりした教師は、育英会の活動にプラスになるとの思いだったことが聞き取り調査でも明らかだ」と述べて連合の「トブ太カンパ」への寄付を批判した。これに呼応したのが産経新聞。義家発言を報じて、徳島県教組が朝鮮学校に通う子どもへの支援として150万円を受け取ったことにも触れた。ここから、ネトウヨが騒ぎはじめ、在特会の妄動に至った。
その本日の産経。「在特会側の賠償増額 徳島県教組関係者に暴言 『人種差別的行為があった』と高松高裁」という記事を掲載している。
よくある構図だ。「私は、暴力は否定です」「暴力を煽る意図など毛頭ありません」「私の言動が暴力に至ったなどとは言いがかりも甚だしい」「本紙の記事が暴力に至ったとしたら遺憾というしかありません」など涼しい顔をする輩。
ネトウヨ諸君、こういう輩の煽動に乗せられて犯罪者となっては危うい。逮捕され、起訴され、前科がつく。それだけではない。確実に民事的な責任も負わねばならない。民事訴訟で訴訟追行の費用を負担して敗訴し、強制執行も覚悟しなければならない。京都事件は1200万円、徳島事件は436万円だ。ヘイトの言動は高くつくことを知らねばならない。涼しい顔で奥に控えているものに操られて、つい乗せられてしまうと、痛い目に遇うのは、あなたなのだ。
教訓・義家や産経に煽られて舞い上がってはならない。
他人の業務を妨害してはならない。
他人の名誉を毀損する行為はあなたを滅ぼす。
人種や民族を差別する思想を持っていること自体が危険なことなのだ。
(2016年4月26日)
やってることが暴力団よりひどくて唖然とします。
それにしても、義家議員は文科省の副大臣。
その義家議員と産経新聞の卑劣さが私にはよくわかっておらず、澤藤先生の記事で初めて知って、これはそのまま皆さんに読んでいただこうと思いました。
在特会側の賠償増額 徳島県教組関係者に暴言 「人種差別的行為があった」と高松高裁
http://www.sankei.com/west/news/160425/wst1604250056-n1.html
2016.4.25 13:50 産経新聞
在日特権を許さない市民の会(在特会)のメンバーらに事務所へ乱入され、暴言を吐かれたとして、徳島県教職員組合と元書記長の女性(64)が在特会と会員ら10人に約2千万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、高松高裁(生島弘康裁判長)は25日、約230万円の支払いを命じた一審徳島地裁判決から賠償額を増額した。
高松高裁は会のメンバーらによる暴言などについて「人種差別的行為があった」と判断した。
一審判決は在特会側の行為を県教組による四国朝鮮初中級学校(松山市)への資金支援の抗議と判断したが、主な攻撃の対象は県教組と元書記長だったと指摘。人種差別に基づくものと認定しなかったため、双方が控訴していた。
控訴審で原告側は「攻撃の対象は日本人であっても、在日朝鮮人の排斥を目的とした人種差別に基づく攻撃だ」と主張。在特会側は損害賠償請求権の時効成立を理由に訴えを退けるよう求めた。
一審判決によると、在特会側は2010年4月、徳島市の徳島県教組の事務所に乱入。拡声器を使って書記長に「朝鮮の犬」「売国奴」などと罵声を浴びせ、肩を突くなどの暴行を加えた。
在特会業務妨害訴訟 「画期的」原告ら歓喜 高松高裁、訴え認め /香川
http://mainichi.jp/auth/logined_meter_over.php?url=%2Farticles%2F20160426%2Fddl%2Fk37%2F040%2F477000c&usid=web
毎日新聞2016年4月26日 地方版
支援者らに勝訴を報告する原告弁護団の篠原健弁護士(右から2人目)=高松市丸の内の香川県弁護士会館で、伊藤遥撮影
「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の会員らが、徳島県教職員組合の元職員の女性(64)に罵声を浴びせたなどの行為は人種差別的な思想に基づくとして、在特会側に約436万円の支払いを命じた25日の高松高裁判決。閉廷後、原告女性は高松市内で記者会見し、「100点満点の判決」と感想を語り、涙を流して支援者らと勝訴を喜んだ。【伊藤遥、山口桂子】
「弁護団の主張がほぼ全て認められました」「全国の朝鮮学校に通う子どもたちに『応援する気持ち』『支持していますよ』というメッセージを明確に発した」。冨増四季弁護士(京都弁護士会)が原告側の全面勝訴を報告すると、約100人の支援者らから拍手が起きた。
この日の判決では、1審・徳島地裁で認められなかった在特会の人種差別的思想や名誉毀損(きそん)も認定。在特会の攻撃が、在日コリアンへの支援活動に萎縮効果をもたらす狙いだったことにも言及した。篠原健弁護士(徳島弁護士会)は「支援者攻撃は、朝鮮学校への攻撃より悪質な部分がある。違法行為と人種差別として踏み込んだ判決に大きな意義がある」と述べた。
徳島県教組の小原伸二委員長は「本当に画期的な判決」と喜び、四国朝鮮初中級学校(松山市)の高正範校長も「感無量。でも原告女性が負った心的外傷後ストレス障害や社会での差別など、決してこれで終わりではない。これからも力を合わせ、前へ進んでいきたい」と力を込めた。
元職員の女性は「言いたい放題の社会を認めるのか。民族差別を認めるのか。そのことが何より許せませんでした」と悔しさをあらわにした。その上で「受けた傷は大きかったが、支援者や弁護団など多くの人とつながりあえたことが私の大きな宝になりました」と涙ながらに感謝を口にした。
支援者の一人で、香川県内の団体職員の女性(46)は「教育現場ではマイノリティーの子どもに寄り添っている先生たちが萎縮もしていたが、この判決で堂々と支えることができる。本当にこの判決がうれしい」と話していた。
■視点
差別許さない社会実現を
高松高裁は、在日コリアンを支援した日本人に対する「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の抗議活動を「人種差別的思想による」と厳しく指弾した。在特会メンバーが京都の朝鮮学校近くで行った「ヘイトスピーチ」(憎悪表現)を人種差別と認めた確定判決に続き、在特会の今後の活動を大きく制限しうる判断と言える。
今回、攻撃対象が日本人の場合でも差別的思想が背景にあったと認定した点が画期的だ。原告らは控訴審で、1審・徳島地裁が「(在特会の)攻撃の主たる対象は徳島県教組と原告の女性」として人種差別的な思想まで認めなかった点に反論。人種差別撤廃条約に基づき、人種差別は攻撃対象の属性が日本人であるかどうかではなく、攻撃の目的または効果によって判断されると強調し、「(在特会の攻撃は)朝鮮人に手を貸したらひどいめに遭うことを世間に知らしめるといった目的は自明」と主張してきた。
実際、原告の女性も交流を続けてきた松山市の朝鮮学校との関係が数年単位にわたって途絶えた。女性は「自分が行ったら、学校までまた標的にされてしまうと思った」と話す。高裁判決は原告の主張を全面的に認めた。
法務省は今年3月、ヘイトスピーチの実態調査結果を初めて公表。12年4月〜15年9月に29都道府県で計1152件が確認された。京都での司法判断を受け、回数は減少傾向というが、現在でもヘイトスピーチは根絶されていない。
国会では与野党でヘイトスピーチ防止に向けた法制化も進む。より実効性のある取り組みが必要で、差別を断固として許さないという社会の構築を司法、立法府とも目指すべきだ。【待鳥航志】
高松高裁「在特会が日本人に罵声を浴びせたことは人種差別」
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/04/27/2016042700645.html
2016/04/27 08:10 朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
在特会、朝鮮学校に資金を支援した徳島県教組職員に「朝鮮の犬」などと罵声
高松高裁、在特会メンバーに436万円賠償命じる
今月25日、高松高裁(香川県高松市)の法廷。徳島県教職員組合の元職員の女性(64)らが「在日特権を許さない市民の会(在特会)」のメンバーらを相手取って起こした訴訟で、裁判長が次のような判決文を読み上げた。
「朝鮮学校に寄付したという理由で、被告が原告に対し『朝鮮の犬』などと罵声を浴びせたことは、『表現の自由』ではなく、人種差別的思想の表れで違法性が強い。被告は原告に対し436万円を賠償するように」
判決を聞いた女性と100人ほどの支持者たちは手をたたいて喜んだ。女性は記者たちに「100点満点の判決だ」と述べ、目頭を熱くした。女性は徳島県教組の書記長を務めていた2010年4月、在特会の標的になった。同教組が在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)系列の四国朝鮮初中級学校(愛媛県松山市)に対し資金を支援したとの理由だった。
在特会のメンバー十数人が、白昼に徳島県教組の事務所へ乱入し、拡声機で女性の名前を連呼して「徳島県教組は反日教育の変態集団だ」「切腹せよ」などと叫んだ。そしてその様子を撮影した動画をインターネット上に公開した。女性はショックを受け、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断された。
それから長期にわたる法廷闘争が始まった。昨年3月、一審(徳島地裁)は「被告は原告に230万円を支払うように」と命じた。だが、在特会の行為が人種差別的だとする女性側の主張は認められなかった。在特会は女性と教職員組合が朝鮮学校を支援したことを批判したにすぎず、在日韓国・朝鮮人に対する差別を直接的に扇動したものではないとの理由だった。
女性側と在特会側の双方が、判決を不服として控訴した。今回の二審の判決は、一審以上に女性側の主張を認めた。在特会に対し、一審の倍近い額の賠償を命じただけでなく、在特会の行動は人種差別に当たると認めたのだ。高裁は判決理由について「在特会の行動が人種差別といえるかどうかの基準は、攻撃の対象ではなく、攻撃の目的から判断すべきだ」と述べた。「日本人が日本人を攻撃したのだから、人種差別には当たらない」という在特会の主張を退け、「在特会は私たちへの攻撃を通じ『朝鮮学校を助ける行動は懲らしめる』ということを世間にアピールしようとした」という女性側の主張を認めたのだった。
女性側の訴訟代理人を務めた篠原健弁護士は、日本メディアに対し「本件のように、在日韓国・朝鮮人を支援する人たちを攻撃する行為は、朝鮮学校を直接攻撃する行為よりも悪質な側面がある。今回の判決は有意義な判決だ」とコメントした。
東京=金秀恵(キム・スヘ)特派員
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