農と島のありんくりん 熊本地震 こんな時に言い出すな、オスプレイデマ http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/04/post-2076.html<一部除いて転載>
★熊本地震の現時点の時期を、ひとことで言えば「有事」です。「平時」でもなければ、復興期でもありません。
★未だ倒壊した家屋の下敷きになった人の捜索が行われている、「救援期」です。 ★こんな時にも、「平時」の政治的主張を拡声器でガナる者が出ます。 野党には出番がないために、政治主張をすることで、「オレもいるから。今、政府を追及しているから」というわけです。 ★お約束の共産党は、定番のオスプレイ反対を、この時とばかりにボルテージをあげています。 朝日新聞(4月18日)は、「米軍オスプレイ、初の災害対応 実績づくりに疑問の声も」と題して、このように報じています。 <略> 翌日19日にもこんどは民進党の原口一博常任幹事会議長(←まるで共産党みたいな肩書)のこんな発言を報じています。 <略> 共産党・小池副委員長や民進党・原口氏の発言に事寄せていますが、ご存じのとおりメディアでオスプレイ危険報道を執拗に繰り返していたのは、この朝日と毎日、そしてTBSと沖縄2紙なことは有名です。 ちなみに毎日も同じような記事を出しています。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160418-00000082-mai-soci (オスプレイ画像)
読売新聞4月18日 救援物資を南阿蘇村に輸送した米海兵隊のオスプレイ(18日午後6時16分、熊本県南阿蘇村で)=近藤誠撮影 上の写真は読売新聞ですが、淡々と事実だけを伝えています。
★災害時報道に「平時」の政治主張を絡めて色を付けるという行為は、いうまでもなくジャーナリズムの自殺です。 朝日はあいからわらず「角度をつける」(朝日新聞第三者検証委員会の提言)悪習が止められないようです。 ★彼らにとって去年の謝罪事件はなんだったのでしょう。 要はこのひとことが言いたかったようです。 <略> つまり、安保法案の実体化を進めている政府は、必要もない危険なオスプレイをわざわざ米軍に使用させて、政治ショーをしたいのだ、ということのようです。 (幼児をおんぶする自衛隊員画像)出典:twitter.com
★ホント困った人たちだ。災害を政治ショー化しているのは、あなた方のほうでしょうに(ため息)。
ではまず事実関係から洗っていきます。 現在、被災地に投入されているヘリは以下です。 ・自衛隊 ・・・65機 ・消防庁 ・・・18機 ・警察庁 ・・・11機 ・海保 ・・・9機 ・厚生労働省 ・・・7機(ドクターヘリ) ・米軍 ・・・8機(オスプレイ) ※http://flyteam.jp/news/article/62369
★自衛隊は通常の防衛任務から、可能な限り現地に引き抜いているのが分かります。
長丁場ですから、おそらく今後も増援していき、機体や航空部隊も交替することでしょうが、わずか数日の初動でよくこれだけ集めたな、というのが私の実感です。 自衛隊が持てる限りの力を振り絞って、災害に対応しているのがわかります。 ★では、なぜ「オスプレイなのか」ですが、それしか米軍は大型ヘリを持っていないんだからしょうがないでしょう。 理由はこれだけです(笑)。 厳密にいえば、オスプレイはヘリではありませんが、在日米軍はかつて保有していたCH-46シーナイトと、完全に交替が終了しています。 ★共産党の小池さんは「CH−47が70機もあるだろう」なんて言っていますが、どうしてこういうマヌケなことを言うのでしょうか。 ★いいですか、ある限りのヘリを全部投入したら、全国の自衛隊はマヒ状態になってしまいます。 ★よく誤解されていますが、東日本大震災時ですら、自衛隊のすべてのリソース(資源)を投入してしまったわけではありません。 ★そのようなことをすれば、自衛隊は半身不随となって、本来任務である防衛ががら空きになってしまうからです。 そんなに大型ツインローター機がお好きなら、かつて普天間基地で海兵隊が使っていたCH−46シーナイトがありましたが、今はスクラップにされてしまってこの世にいません。 かつての東日本大震災時の「トモダチ作戦」には、このCH−46が投入されています。 そんなにオスプレイがお嫌いなら、大至急スクラップ場で再生しますか(苦笑)。 ★小池さん、「オスプレイである理由」は、米軍が支援に入る以上オスプレイしかないからです。勘繰らなくても、それだけなんですよ。 米軍は普天間基地に2個飛行隊24機を保有していますが、そこから実に3分の1も引き抜いたことになります。 ★自衛隊は現時点ではCH−47を5機程度しか投入できていませんから、オスプレイ8機の援軍はうれしいはずです。 ★おそらく米軍にとっても、ギリギリの数です。感謝こそすれ、恨む筋合いじゃないのではないですか。 ★オスプレイは飛行機のように速く、遠くまで飛べて、ヘリのように離発着できるのが特徴です。 ★ですから、このような緊急災害時にはまさにあつらえたような機体です。 今回も普天間基地のオスプレイは、フィリピンで訓練していましたが、瞬く間に日本に還ってきてくれました。 これが大型へりなら、航続距離が短いので何カ所か給油したりして、パタパタとのんびり到着したことになったでしょう。 ★初動段階でオスプレイを投入できること自体、オスプレイの能力の高さが分かります。 また、米軍の支援拠点は岩国基地です。ここに米軍は日本全国のみならず、外国からの支援物資を集中し、そこからオスプレイで運ぶことになります。 おおよそ熊本まで200qですから、オスプレイの速度(最大速度565q/h)ならば30分もかからずに支援物資をダイレクトに被災現場まで届けられます。 これが、トラックなど陸上輸送だと、道路が寸断されているために到着しても、そこからまたヘリに乗せ換えねばなりません。 その乗せ換えに乏しい救援要員を、大量に投入せねばなりません。 現在、UH-60Jのような比較的小さいヘリと、オスプレイや自衛隊のCH−47は任務の棲み分けをしています。 ある程度広い面積の確保できる学校や駐車場、あるいは空き地には、オスプレイが飛び、狭い着陸場所にはUH-60Jを用いています。 ★最後に安全性ですが、これについては過去記事をお読みください。今までたっぷりと危険神話を論破してきました。 ※過去記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-043c.html ★オスプレイ危険神話をいまでも言っている航空専門家がいれば、そいつはもぐりです。 簡単に説明しておきます。
(事故率棒グラフ等画像1)出典 防衛省 下も同じ ★上のグラフは米軍機全体で見た飛行10万時間あたりの事故率です。最少から二番目です。 グラフ中程にCH−46とありますが、これが小池さんが希望するオスプレイに代わってスクラップになった大型ヘリです。 (事故率棒グラフ等画像2) ★上図は米軍全機種の中でのオスプレイの事故率ですが、平均より下です。 散々流布された片方に沈んで壊れるオスプレイの画像は、試験機のものです。しかも配線を逆につないだという凡ミスです。 ★原口さんが一知半解に言い出したハワイ事故の原因ですが、あれはパイロットの操縦ミスで、エンジンがストップした原因となった砂も、既に改善が終了しています。 ※http://www.sankei.com/world/news/151124/wor1511240023-n1.html それにしても、こういう鉄火場に、阿蘇の噴火の砂とオスプレイを結びつける想像力のたくましさに感嘆します。 この人これでも民主党政権で閣僚だった人ですから、オスプレイのことをいいたいのなら、同じ閣僚だった森本敏元防衛相に聞いてからにしなさいよ。 ★また、何度か墜落事故を起こしているのは、空軍型のCV−22で、海兵隊のMV−22ではありません。 空軍は、このCV−22を特殊部隊を運用するために使用しているために、アクロバティックな飛行を要求されて事故を起こしたのです。 ただの輸送機である海兵隊型は、こんな無茶をしません。 続いて沖縄地元紙がよく騒ぐ静粛性です。 (図 Final Environmental Impact Statement for the West Coast Basing of the MV-22※リンク切れ)
★飛行中は全ての高度でオスプレイはCH-46より5〜9dB(デシベル)静かなことがわかります。
これは ヘリコプターがローターから出る特有のバラバラという空気を叩くような音(スラップ音)がないからです。 一説で、6倍静かだと言われています。沖縄左翼は「オスプレイで騒音被害拡大」とやりたくて手ぐすね引いていましたが、気の毒にも空振りで、とうとう「低周波でノグチゲラが死んだ」という電波系説を言い出しました。 ★気の毒に、もはやオスプレイ・デマも種切れのようです。 次に、オートローターができないからどうたらいうことですが、これはローターが停止した場合に、ふわりと降りる能力ですが、なんのことはない大型ヘリも同じくできません。 無理にやれば自分の重さで壊れます。 次にダウンウオッシュという、ローターから地上に吹き下ろす強い風のことですが、これも大型ヘリも一緒で、これも特にオスプレイだけの特有の現象ではありません。 ★オスプレイは、世界唯一日本だけで左翼陣営の政治シンボル化したために、ことさらネパール地震で小屋を吹き飛ばしたことが喧伝されてしまいましたが、CH−47でも同じことが起きます。 そういう小屋があるような場所に、降りらねばいいだけの話です。 というわけで、オスプレイを使用することについては、なんの問題もありません。 ★とまれ、このような救援期に日本で投入できるリソースは可能な限り投入するのが常識であって、くだらない政治の「角度をつける」ことは止めるべきです。 2016年4月20日 (水) | 固定リンク
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