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伊勢志摩サミットの最大の難問に急浮上した南シナ海問題ー(天木直人氏)
http://www.twitlonger.com/show/n_1soiffm
14th Apr 2016 市村 悦延 · @hellotomhanks
きょう4月14日の各紙を見て驚いた。
中国外務省の報道官がきのう13日の定例記者会見で明らかにしたという。
在中国のG7参加各国大使を呼びつけて、
南シナ海問題に関するG7外相会合の共同声明を批判したことを明らかにしたというのだ。
「不正確で誤った部分がある」としたうえで、
「域外の国家や組織が南シナ海問題をことさらに取り上げ、緊張を引き起こすことは建設的ではない」
と伝えたという。
外交的には前代未聞の強硬な申し入れだ。
ここまで中国が強硬であるとは驚きだ。
しかし、実は私は中国がこの南シナ海問題でどれほど強硬であるかを身をもって体験していた。
サミット外相会合直前の4月9日に私はCCTVのインタビューを受けた。
あの村山談話の時もそうだった。
CCTVは、安倍外交を批判する大きな問題が起きた時、
安倍批判の外交評論家の私に必ずコメントを求めてくる。
その時のテーマは安倍首相の南シナ海をめぐる政策をどう思うかだ。
私は対中包囲網に終始する安倍外交を批判したが、同時に南シナ海における中国の軍事拡張も批判した。
どちらも憲法9条違反だと言った。
その時のCCTVの東京特派員の態度は、私に批判的で、中国が正しいというものだった。
私に異論を唱えるとは大した度胸だと思ったが、もちろんそれは東京特派員の責任ではない。
南シナ海についての中国首脳の外交姿勢がそれほど強硬だということだ。
一歩も譲らないと言っているのだ。
果たして、この中国のG7参加国大使に対する申し入れを受けて、
5月末のサミットでは、南シナ海問題についてどのような共同声明が出されるのだろうか。
もしサミット声明が外相声明から一歩も譲歩しなければ、
中国の南シナ海における軍事的拡張は、G7に包囲される事になる。
中国の軍事的拡張包囲網に一番熱心なのは安倍首相だ。
だから、議長役である安倍首相の勝利となる。
もし外相会合の共同声明から少しでも後退すれば、G7は中国の外交攻勢に譲歩した事になる。
それは、とりもなおさず、議長役の安倍首相は岸田議長がとりまとめた外相会合の共同声明を
そのまま踏襲しようと訴えたけれど、欧米の反対で聞き入れられなかったということになる。
欧州首脳はもともとそれほど中国包囲に固執はしていない。
だから米国が最終的に中国との関係に配慮したということになる。
米国が中国に配慮すれば、安倍首相は従わざるを得ない。
安倍首相の敗北である。
はたして、5月末のサミットでは、南シナ海問題に関してどのような共同声明が発せられるのだろう。
それは、4月11日の外相会合から5月末のサミットまでに、
国際情勢がどう変わるか、米中間の水面下の話し合いがどう進展するのか、にかかっている。
パナマ文書問題が急浮上して来たと思ったら、
今度が南シナ海問題が安倍首相にとっての最大の難題として浮上して来た。
サミットにおける南シナ海問題に関する共同声明から目が離せない。
◇
【G7外相会合】中国、G7の在北京大使館幹部を呼び出し 南シナ海声明「不正確で誤った部分ある」
http://www.sankei.com/world/news/160413/wor1604130030-n1.html
2016.4.13 19:59 産経新聞
中国外務省の陸慷報道局長は13日の定例記者会見で、先進7カ国(G7)外相会合が南シナ海問題などに関する海洋安全保障の声明を出したことを受け、G7メンバー国の在中国大使館幹部を呼び出したことを認めた。陸氏は「中国側の立場を厳粛に説明した」としている。
ただ、何カ国を呼び出したか不明で、日本を含むかどうかにも言及しなかった。北京の日本大使館は詳細を明らかにしていない。
陸氏は、声明について「不正確で誤った部分がある」とした上で「域外の国家や組織が南シナ海問題をことさらに取り上げ、緊張を引き起こすことは建設的ではない」と批判した。
広島市で開かれた外相会合は11日の声明で、中国の名指しは避けながらも南シナ海での「緊張を高める威嚇的、威圧的な一方的行動」に強い反対を表明した。(共同)
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