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苦戦を強いられるTBS(C)日刊ゲンダイ
リニューアル「NEWS23」 星浩キャスターに識者の評価は?
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/178764
2016年4月6日 日刊ゲンダイ
4月改編で各局が大幅にリニューアルを図る夜の報道番組の中で先陣を切ったTBS系「NEWS23」。ここ数年、ライバルのテレビ朝日系「報道ステーション」が視聴率10%台で堅調に推移する中、5%に満たず苦戦を強いられてきたが、注目の初回(3月28日)は5・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区=以下同)。
だが、初回から“独自スクープ”とぶち上げたものの「知る人は少ないであろうフィリピンで起きた2つの殺人事件の行方」を報じる内容に興味を覚える視聴者は少なかったようで、29日、30日、31日は4.3〜4.7%と早くも下落傾向に。4月1日の金曜日は5.9%と持ち直して初週の幕を閉じたが、TBSが誇る看板報道番組の“新装開店”にしては、ご祝儀視聴の少ないトホホな船出となった。
新体制の目玉は安倍政権による圧力降板説が囁かれたアンカー岸井成格氏(71)の後任、元朝日新聞社・特別編集委員の星浩キャスター(60)。しかし、「署名記事を読んで察するに彼は朝日の中でもコンサバティブな考えの持ち主。初回冒頭に強大な政治権力を監視してチェックすると宣言していたが、その姿勢を感じる場面はほぼ見当たらず。当たり障りのないスタートもこんなもんだろうなというのが正直な感想です」(ジャーナリストの小田桐誠氏)。
その日一番のニュースを厳選し、星氏が直筆でひと言を添えて解説する新企画「考えるキッカケ」もスタート。しかし、安保関連法案施行日となった29日の放送では、テロとあからさまには戦争できない日本は世界の「庶務課長」になれというビミョーな提言……。
「星さんは論調、見た目、雰囲気ともに小物感が漂う。報ステのコメンテーターとして出演していたのだから、テレビに対する免疫があるはずなのにカメラワークが分からず、終始目線がウロウロ。そんな素人らしさが新鮮と受け入れられるキャラではないだけに見苦しいです」と、コラムニストの桧山珠美氏は手厳しい。
宣伝不足もたたった。新番組=4月スタートというイメージが強い中で、新聞や電車の中吊り広告を出したぐらいでは今どきの視聴者の気を引くのは難しい。
「くしくも、リニューアル直前にキャスターに就任予定だった小林悠アナが逃げていってしまった番組。そもそも顧客が少ないのだから、TBSはそれを逆手にとって宣伝するぐらい攻めてもよかったのでは」(桧山氏=前出)。
そんな辛辣な意見が飛び交う中で株を上げたのは、スポーツ担当の宇内梨沙アナ(24)だ。元ミス慶応の入社2年目の期待の新人だが、「入社前からBSやラジオ番組に出演し場数を踏んできただけに安定感がある。スポーツコーナーの尺がやたら長いのも納得です」(桧山氏)。ネットでは早くも“おっぱいちゃん”のあだ名がつくほどたわわな推定Eカップを強調した衣装は、制作陣のスケベな思惑が透けて見えるのだった。
今月24日には北海道5区と京都3区のダブル補選が行われる。「一強多弱で繰り広げられる選挙をどう報じるのか。夏の参院選に向けて注意深く見てみたいところ」(小田桐氏=前出)。
星氏率いる新「23」の真価が問われるのはこれからだが、初めの1週間は“赤点”デビューか。
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