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乙武氏消え…自民に「渡辺喜美氏」参院東京鞍替え擁立案
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/178911
2016年4月8日 日刊ゲンダイ
喜美氏は安倍首相のお友達(C)日刊ゲンダイ
今夏の参院選で乙武洋匡氏を東京選挙区に擁立しようとしたが、不倫騒動で見送った自民党。選挙が迫り、苦肉の策で白羽の矢を立てようとしているのが、渡辺喜美元みんなの党代表(64)だという。
喜美氏の甥で秘書も務めた渡辺美知太郎参院議員(無所属)が月内に自民党会派入りするが、自民党は伯父の喜美氏も一緒に迎え入れるらしい。
「参院選を仕切る自民党の茂木敏充選対委員長と喜美氏は、同じ栃木選出で昔から犬猿の仲。少し前まで喜美氏の“出戻り”は絶対にあり得ませんでしたが、節操ない候補者選考で茂木氏は完全にミソをつけた。乙武氏だけでなく、元『SPEED』の今井絵理子氏も、交際相手の過去のスキャンダル報道で、出馬辞退を迫る動きが出ています。安倍首相が茂木氏をすっ飛ばし、“お友達”の喜美氏に公認を出すかもしれないといわれています」(政界関係者)
定数が5から6に増える東京選挙区で、自民党は何としても2議席を獲得したい。喜美氏と美知太郎議員が揃って自民党入りすれば改憲勢力にもなる。
それにしてもだ。不起訴になったとはいえ、8億円借り入れ問題による喜美氏のマイナスイメージは、払拭されたとは言い難い。出馬したとして、当選の目はあるのか。
「栃木が地盤の渡辺氏が東京に鞍替えすることに、抵抗を感じる都民は多いと思います。最下位争いがいいところでしょう」(政治評論家の伊藤達美氏)
喜美氏も当然、逆風は覚悟しているはず。そのために進めようとしているのが、自民党との“バーター作戦”だという。
「『渡辺王国』は崩壊しましたが、栃木県には喜美シンパの地方議員がまだいます。前回の参院選でみんなの党から出馬した元新宿区議の沖智美氏は落選したものの、20万票以上を獲得。甥の美知太郎議員の獲得票を加えると30万票に迫ります。これを自民党の上野通子候補にそっくり渡す代わりに、東京で自民党の組織票の一部を分けてもらう戦略らしい。東京にはみんなの党の“残党”もいる。浮動票が加われば、当落ギリギリの60万票を獲得できると喜美氏は計算しているようです」(元みんなの党関係者)
沖氏は「喜美氏のお気に入り」(同)といわれていた人物。今回の参院選で旧民主党の公認が決まっていたが、2カ月前に突然、出馬を辞退した。これもバーターのためといわれている。喜美氏の返り咲きが実現したら悪夢だ。
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