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「安倍首相? 誰にも加担しない」(※イメージ)
米ノーベル賞学者が本誌に激白「安倍首相? 誰にも加担しない」〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160407-00000001-sasahi-pol
週刊朝日 2016年4月15日号より抜粋
「私が東京で言ったこと」――。首相官邸を揺さぶる呟きが3月26日、ツイッター上に掲載され、激震が走った。書き込んだのはノーベル経済学賞受賞者で米国ニューヨーク市立大学のポール・クルーグマン教授。3月半ば、安倍晋三首相が著名学者3人らと個別に開いた「国際金融経済分析会合」に招かれた一人だ。期待通りに消費増税の「延期」も提言され、メデタシメデタシで終わるはずが、このやり取りの詳細が「機密」発言もろともアップロードされたのだ。
今回の発端となったクルーグマン氏の議事録について、本誌は同氏と親しいジャーナリスト大野和基氏を通じて本人を直撃してみた。すると何とも意外な答えが返ってきた。
「腹立つことは全くない。議事録を『公開していい』と言われただけ。安倍首相が何をしようとしているか全くわからないが、誰の思惑にも加担するつもりはない。私のブログの読者が経済政策の議論、日本政府の高官との活発な議論に関心があるだろうと思っただけ。議事録を公開すれば、いちいち説明する必要もなくなる。それだけだ」(クルーグマン氏)
「公開していい」とはどういうことか。漏れたのは「機密」と念押しされた内容だ。本当に怒りはないのかは本人のみぞ知るところだが、菅官房長官の釈明は何だったのか。どうやら議事録は政府関係者がきっちり作成し、本人に送付したもの。「差し替えて」とオフレコ部分を削除した議事録も翌日に再送したようだ。単純ミスなのか。
事務局の内閣官房副長官補室に尋ねたところ、担当者はこう言った。
「官房長官会見でも説明した通り、ご自身のメモをアップしたものです。政府が作成したものではありません。TPPの件を記者向けに説明しなかったのも、資料にあった項目でも会合の中で言及がなかったため。隠したわけではありません」
クルーグマン氏が政府から送付を受けて「公開OK」とも言われている点について再度尋ねると、
「え? あの文書(議事録)自体、なんだろうなと。要旨はいずれ公開します」
と繰り返すのみだ。
「お足もとにご注意ください」。実は会合の直前、クルーグマン氏はツイッター上に日本国内で道すがら撮影した意味深な看板の写真をアップしている。自身への戒めなのか。いや、安倍首相への警告だったのかもしれない。(本誌・鳴澤 大、林 荘一)
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