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《総力取材 自民党よ、国民をなめるな!》乙武、今井絵理子…担ぐ阿呆に出る阿呆
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「週刊文春」2016年4月7日号 :東京新報
「最悪の政治家を決めるのは難しい。こいつが最悪、と思った途端、もっと悪い奴が必ず出て来る」。フランスの政治家、G・クレマンソーの言葉は、わが国の現状を言い当てている。暴言、不倫、不祥事……すべてを知名度で塗りつぶそうとする自民党の見識を問う。
「そもそも乙武君を自民党から出すなんて誰も言ってないでしょ! 皆さんが勝手に書いているだけじゃないか!」
三月二十八日夕方、居並ぶ番記者たちに、こう逆ギレしたのは自民党の茂木敏充選対委員長である。
ダブル選挙も視野に入る今年七月の参院選に出馬すると見られていた乙武洋匡氏(39)。『週刊新潮』がスクープした乙武氏の“五人不倫”に真っ青になったのが自民党だ。
「東京選挙区の二人目として確定しており、自民党選対と相談の上、選挙ブレーンまで決めていました。乙武氏の誕生日前日の四月五日には、参加費一万円の誕生パーティを開き、有森裕子さんや為末大さんなどのアスリートや経営者など二百人を呼び、事実上の決起集会にする予定でした」(乙武氏の知人)
乙武氏が出馬を決意したのは昨年の夏頃だった。
「友人である松田公太参院議員が代表の『日本を元気にする会』から出馬する予定だったが、同会が政党要件を満たさなくなったことから、他党からの出馬を模索し始めました。フラれた形の松田氏は怒っていましたね」(同前)
そんな乙武氏にアプローチしたのが、馳浩文科大臣だった。
「以前から知り合いだった馳大臣が、茂木選対委員長を乙武氏に紹介。二人は何度も乙武氏を口説き、次第に乙武氏も『どうせ出馬するなら与党がいいな』と言い出した。そして二月末頃には、周囲に『政界進出するからには、とことん上を目指す』とまで、口にするようになっていきました」(自民党関係者)
一方の茂木氏は鼻高々だった。
「『出馬表明は六月でいい。彼の知名度なら十分だ』と余裕綽々でした。東京の自民現職である中川雅治氏の方があぶないと、組織票のある団体をすべて中川氏につけていたほどです」(同前)
■“理念なき候補選び”が裏目に
不倫問題が発覚しても茂木氏は、余裕の表情で、二十四日にはこう語っていた。
「(乙武氏が愛人と訪れたチュニジアの首都)チュニスは、私も行ったことありますけど、本当にいい街。もう一度、行きたいですね。それにしても乙武君も元気だな!」
しかし不倫問題がワイドショーなどでも報じられると、冒頭のように茂木氏もイライラを隠せなくなった。
「自民党は公認するかどうか、世論の反応を慎重にうかがっていた。公認できないならすぐに退こうと考えていたのです。ところが二十七日、下村博文総裁特別補佐が、フジテレビで『最も好印象の高い人が週刊誌でスキャンダル的に書かれることは大ダメージだ』と勝手に話してしまった。これに激高した茂木氏は下村氏を呼びつけ、『あんな言い方したら、自民党が関与していると思われる。駄目じゃないですか』と叱責しました」(選対関係者)
乙武氏の擁立には、党内でも疑問視する声があった。萩生田光一官房副長官は、周囲に「彼はわが党のカラーとちょっと違うんじゃないか」と語っていた。
「本来、乙武氏はかなりリベラルです。出馬にあたって、同性婚の容認などLGBT(性的少数者)に対する支援をマニフェストに掲げようとしていました。ところが、党内にはLGBT支援に熱心でない人たちも少なくない。ただ、茂木氏は、知名度の高い乙武氏なら、浮動票を取れると計算していた。『乙武氏が他党から出ないことが重要なんだ』と自慢気に語っていたそうです」(前出・自民党関係者)
だが、不倫発覚の結果、
「現状で、乙武氏を公認すると女性票を逃す。一方で、組織票を中川氏につけてしまっており、知名度のある候補をこれから探すのは簡単ではない。進むも地獄、退くも地獄といった状況です」(同前)
こうした票目当ての“理念なき候補選び”が裏目に出たのは、比例代表候補の「SPEED」の今井絵理子氏も同様だ。彼女は、昨年八月、国会では安保法制をめぐる議論が佳境に入る頃、ツイッターに次のように書き込んでいた。
〈戦争を経験した方で戦争賛成派の方いますか? もしそういう方がいらしたら、どうして賛成なのかを聞きたい。戦争を経験していない人が賛成!というのは、どこか説得力がないでしょ。今の日本の流れを拝見すると、どこかプチ戦争なら賛成!みたいに見えるのはわたしだけでしょうか?〉
ところが、半年後の今年二月、自民党はあっさり公認を発表したのだった。
出馬会見で「子どもが明るい希望をもてる社会づくり」を掲げた今井氏。だが、その直後、内縁の夫が、風俗店を経営し、女子中学生などに淫らなサービスをさせたとして児童福祉法違反容疑などで、二度の逮捕歴があることが明るみに出た。
「沖縄出身の彼女を出馬させた狙いは、参院選沖縄選挙区で苦戦が予想される島尻安伊子・沖縄北方担当相の支援にあった」(政治部記者)
ところが、肝心の沖縄で今井氏は“出入り禁止”状態に陥っているという。
「公明党の逆鱗に触れてしまったのです。その理由は二つある。そもそも沖縄では、選挙区は島尻氏、比例は公明というバーターでまとまりつつあった。島尻氏は公明の支援がなければ当選は難しい。そこに根回しなく、比例の今井氏が割って入る形になり、公明の比例票を食うことになった。そのため公明は、カンカンに怒っているのです。
もう一つは今井氏の兄が顕正会という宗教団体の大幹部なのです。顕正会は日蓮正宗の信徒団体として発足。創価学会にとっては仏敵にあたります。そのため公明を刺激したくない自民党の沖縄県連は、今井氏側に対して沖縄になるべく入ってくれるなと伝えています」(地元紙記者)
逆効果となったタレント候補擁立に、安倍晋三首相も「茂木さんは、もっとしっかりやってくれないとね」と呆れているという。
「今回、自民党は女子サッカー元日本代表の澤穂希氏、佐々木則夫前監督、それに菊池桃子、菊川怜、滝川クリステルなどに秋波を送っています。大阪選挙区では、吉本興業所属で京大出身のお笑い芸人、ロザンの宇治原史規に白羽の矢を立てましたが、こちらは断られました」(前出・選対関係者)
なぜ自民党の選挙対策は迷走するのか。
「自民党が公認に選ぶ選択基準は、知名度ありき。今、自民党一強のため、あとは知名度があれば、手間もカネもかけずに当選するだろうと甘く見ているのです」(別の自民党関係者)
だが、こうした内部崩壊は参院選に限ったことではない。昨今、自民党が頭を悩ませているのが、「二〇一二年問題」だ。追い風に乗って、一二年総選挙で初当選を果たした安倍チルドレンたちが次々とスキャンダルを起こしているのだ。
“買春”した男性を議員宿舎に連れ込んだ武藤貴也氏、育休中にゲス不倫が発覚した宮崎謙介氏、同僚議員との不倫路チューを撮られた中川郁子氏……。
■こんな緩んだ自民党は初めて
若手議員のスキャンダルがなぜ続出するのか。要職を歴任した深谷隆司元通産相は、こう喝破する。
「二〇一二年問題と言われますが、低レベルの議員が増えているのは事実です。国政に志も抱いておらず、愛国心もない、そもそも公人としての自覚もない。残念ながら本来、絶対に当選してはいけない人間が選ばれてしまっているのです。
今年に入ってスキャンダルや失言が相次いでいるのは、一強政権と言われることに胡坐(あぐら)をかいて、党内に驕りが出てきているからだと思います」
政治部デスクが補足する。
「野党が情けないため、スキャンダルがあっても、内閣や自民党の支持率が下がらない。そこに慢心し、何をやっても大丈夫と、国民をなめている議員も少なくありません」
「保育園落ちた」ブログ問題でも、国会で「本人出てこいよ」、「うざーい」などと自民党議員がヤジを飛ばし批判を浴びたが、暴言は止まらない。
三月二十四日、“二〇一二年組”の大西英男氏が、衆院補選の応援で北海道を訪れた際のエピソードをこう語り物議を醸した。
「自民党は好きじゃないと言われて、巫女さんのくせに何だと思った」
「巫女さんを誘って札幌の夜に説得しようと思った」
大西氏は、昨年六月、党内の勉強会で「マスコミを懲らしめるには、広告料収入がなくなるのが一番」だと発言した人物だ。
自民党担当記者が語る。
「巫女発言が出たのは清和会の総会でしたが、司会の大西氏が通常一分くらいの挨拶のところ、四分ほど長々と話したのです。問題は、大西氏の発言に対して、北海道出身の橋本聖子氏など自民党議員が爆笑する姿がテレビに映ってしまっていたことです。一個人の問題ではなく、自民党の体質なのではないかとの疑念を抱かれても仕方がない」
大西氏が応援に入った北海道五区の補選は、今年七月の参院選の試金石として重要視されている。
「自民公認の和田義明氏は故・町村信孝氏の娘婿で元エリート商社マン。対する野党の池田真紀氏は、シングルマザーの叩き上げ。当初は和田氏の圧倒的有利と見られていましたが、どんどん差が縮まっています」(北海道の地元記者)
当選連続十回、行政・規制改革担当大臣などを歴任した自民党現職議員の村上誠一郎氏は、現状を憂う。
「私は自民党一筋で三十年間衆院議員を続けてきましたが、こんなに緩みきった我が党は初めてです。若手議員のスキャンダル、暴言が止まらず、大臣は失言や失態が続いている。昔なら国会が何日も止まり、内閣が倒れているところです。
今、安倍首相は同じ政治思想の“お友達”で周辺を固め、党内は大部分がイエスマンで正論を言えない雰囲気になっている。かつて自民党で行なわれていた自由闊達な議論が失われ、民主主義の危機を迎えていると危惧を感じています」
安倍首相は、北海道補選の結果を受け、五月のGW連休後、七月の参院選を衆参ダブルにするかどうかの判断を下すという。だが、政界の浮き沈みを知る深谷氏はこう警鐘を鳴らす。
「思い上がっていると国民に受け取られると、近い将来、手痛いしっぺ返しを食らう可能性もあります」
自民党の我が世の春はいつまで続くか。
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