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暴力的な安倍政治が迷走する。
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16年04月02日 永田町徒然草
安倍首相の頭の中は、もう何が何だか分からなくなっている。この3年半近くアベノミクス、アベノミクスと馬鹿の一つ覚えで叫び続けてきたが、その化けの皮はいまや完全に剥がれてきた。そもそも多少なりとも学があれば、アベノミクスなどという言葉を使うこと自体を憚(はばか)るものである。安倍首相とその側近には、そのような知識も教養もないのだ。
アベノミクスなど最初から経済学的根拠や政治的根拠など何もないのだ。そんなものに踊らされた経済人も経済学者もお里が知れる人たちなのだ。経済学も経済の実態をしらない国民が踊ろされたとしても非難するのは可愛そうだ。しかし、3年半経っても実績やその気配すら感じられないアベノミクスなるものを依然として支持するのであれば、国民にも責任があると言われても仕方がない。
96兆円余の史上最大の平成28年度の予算を組んだものの、予算が通った直後に補正予算を組まなければならないと言われるようでは、史上最大規模の当初予算なるものは、それ自体が出鱈目である証拠だ。GDP600兆円とか保育所問題解消とか給付型奨学金創設等々の諸問題を全部ぶち込んで、“一億総活躍プラン”なる補正予算を作成するという。呆れてモノが言えない。
消費税率を来年の4月から10%に引き上げることも迷っているようだ。引き上げを延期すれば、アベノミクスの失敗を認めることになる。しかし、前回の総選挙の公約である10%に引き上げれば、日本経済がズタズタになることは明らかだ。そこでノーベル経済賞を受けた海外の経済学者を招いて消費税率の延期の言質を取ろうと躍起になっている。
だがこれは徒労であろう。税金をどうするかは、政治の問題であって経済の問題ではない。ノーベル経済学賞の学者に聴く話ではない。政治の問題なのだから国民から話を聴くべきなのだ。この基本が安倍首相には分かっていないのだ。そして、そもそも消費税という税金がもつ根本問題を考えてみる良い機会なのだ。わが国では消費税と呼んでいるが、基本は売上税そのものなのだ。そしてEUの付加価値税と同じなのだ。この種の税金を導入した国は、いずれも経済がダメになっているのだ。
“拉致の安倍”で売り出した安倍首相だが、これも二進も三進も(にっちもさっち)もいかない。北朝鮮が挑発行動を繰り返しているので、最近では拉致問題そのものが話題にすらなっていない。北朝鮮問題というと必ず登場する専門家なる人々は、ストックホルム合意の時は安倍首相を随分と持ち上げたものだ。だから私は“北朝鮮問題のプロ”なる人々を信用できないのだ。
憲法問題でも安倍首相が意味不明の事を言っている。憲法問題というのは、国政の基本中の基本だ。「自分の任期中に憲法改正をどうしても行いたい」という一方で、どこをどう変えたいのかと訊かれるとそれは国民が決めることだという。自民党の憲法改正草案について訊かれると、「私は内閣総理大臣としてここに立ってるのであって、自民党の改正草案についてはそちらの方に訊いてくれ」という。こういうのを俗にシッチャカ・メッッチャカと言うのだろう。
私は、安倍政治の根源は右翼思想から出てくる暴走政治だと言い続けてきた。あまり大した右翼思想ではないが、それでもそれなりの屁理屈があった。しかし、最近の安倍首相の迷走ぶりを見ていると右翼思想でもなんでもない。シッチャカ・メッッチャカな妄想に過ぎない。もともと右翼の特徴である暴力的なところがある安倍政治が迷走したら、この日本はどうなるのか。破滅に向かいまっしぐらに突き進むことになる。
では国民はどうすればよいのか。迷走する暴走政治とは、断固として戦わなければならない。多くの国民もそれに気付き、戦いを始め出した。民進党もできた。民進党はその先頭に立たなければならない。具体的には、32ある参議院一人区選挙区全部にまず候補者を擁立し、野党共闘態勢を作り上げて戦いを始めることだ。それ以外のことは、それをしてからだ。
今日はこのくらいにしておこう。それでは、また。
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