http://www.asyura2.com/16/senkyo203/msg/610.html
Tweet |
2014.11.18消費税増税断言会見で安倍自民は自壊するー(植草一秀氏)
http://www.twitlonger.com/show/n_1sogfe2
28th Mar 2016 市村 悦延 · @hellotomhanks
『金利・為替・株価特報』
http://www.uekusa-tri.co.jp/report/index.html
では、日本の経済政策の方針転換が必要不可欠になっていることを提示し続けてきた。
安倍政権が2012年末に掲げた経済政策路線はアベノミクスと呼ばれてきたが、その内容は、
金融緩和
財政出動
成長戦略
の三つだった。
アベノミクスの真髄は弱肉強食推進であり、この政策方針は成長戦略に盛り込まれている。
労働規制の撤廃、農業、医療の自由化、TPPの推進などがその骨格である。
格差を推進し、大資本の利益極大化を目指すものである。
これが安倍政権の経済政策の核心であり、私はこの政策に全面的に反対する。
弱肉強食推進ではなく共生重視に経済政策の基本路線を転換するべきであると考える。
この問題は脇に置いて、マクロの経済政策を考察する。
安倍政権はアベノミクスで財政出動を提示したが、これを実行したのは2013年だけである。
2014年は消費税大増税で日本経済を撃墜した。
このことを私はアベコベノミクスと表現してきた。
安倍政権の緊縮財政は2014年だけでなく2015年も維持された。
その結果として日本経済は超低迷を続けている。
大企業の企業収益は拡大し、上場企業の株価は上昇したが、経済全体は沈んでしまったのである。
2009年10−12月期から2012年7−9月期までの12四半期の実質GDP成長率(年率)の平均値は
+2.0%だったが、
2012年10−12月期から2015年7−9月期までの成長率平均値は+0.8%である。
第二次安倍政権下の日本経済は、その前の民主党政権下の日本経済と比較して格段に悪化したのである。
経済が悪化したのに大企業の利益が拡大したということは、
所得分配において、大企業以外の経済主体の取り分が大幅に減少したことを意味する。
つまり、中小零細企業と一般労働者の所得は大幅に減少したのである。
安倍首相は失業率が低下したと自画自賛するが、
働く人数が増えたのに、全体の所得が減少したということは、
1人当たりの所得は大幅に減少したことを意味する。
多くの労働者が低賃金労働に引きずり出されただけのことなのだ。
それでも安倍政権が持ちこたえてきたのは、
為替が円安に推移して、連動して日本株価が上昇したからである。
しかし、『金利・為替・株価特報』が昨年6月以降予測してきたように、
ドル円レートは昨年6月を転換点にドル高からドル安=円高の流れに潮流を変えた。
この環境下では日本株価が下落しやすくなる。
この状況下で事態を打開するには、日本の財政政策を超緊縮から中立に、
あるいは、超緊縮から積極に転換するしかないことを私は指摘し続けた。
筆者の見解は、あるルートを通じて安倍官邸に伝わっている。
この見解を基に安倍政権の経済政策が変化していると見られる。
安倍政権が2014年に消費税再増税先送りを決定したときも私の見解がベースになったと見られる。
『金利・為替・株価特報』は2016年度予算の成立を待って安倍政権が総合経済対策の策定に進み、
消費税再増税の再先送りを提示する可能性が高いことを予測し続けてきた。
その動きがいま顕在化し始めている。
消費税再増税再先送り、あるいは中止は、当然取られるべき政策対応であるが、
安倍政権がその決定を行うことを主権者は容認するべきでない。
安倍首相が2014年11月に、どのような発言をしたのかを、徹底的に検証する必要がある。
政治家にとって一番大事なものは「言葉」である。
自身の「言葉」に責任を持つこと。
これが何よりも重要だ。
2012年12月の選挙で民主党が歴史的大敗を喫したのも、
野田佳彦氏が「言葉」をおろそかにしたことが主因だった。
「野田佳彦のシロアリ演説」
http://www.youtube.com/watch?v=y-oG4PEPeGo
これが野田民主党大敗の決定打になった。
これと匹敵するのが、安倍首相の消費税増税断行演説である。
「平成26年11月18日安倍内閣総理大臣記者会見」
http://www.kantei.go.jp/jp/96_abe/statement/2014/1118kaiken.html
安倍晋三氏はどう発言したか。
この発言動画の
7分48秒から8分33秒の部分
9分49秒から10分30秒の部分
をじっくりとご覧いただきたい。
「来年10月の引き上げを18カ月延期し、そして18カ月後、
さらに延期するのではないかといった声があります。再び延期することはない。
ここで皆さんにはっきりとそう断言いたします。
平成29年4月の引き上げについては、景気判断条項を付すことなく確実に実施いたします。
3年間、3本の矢をさらに前に進めることにより、必ずやその経済状況をつくり出すことができる。
私はそう決意しています。」
「消費税の引き上げを18カ月延期すべきであるということ、
そして平成29年4月には確実に10%へ消費税を引き上げるということについて、
そして、私たちが進めてきた経済政策、成長戦略をさらに前に進めていくべきかどうかについて、
国民の皆様の判断を仰ぎたいと思います。」
「安倍晋三の消費税再増税断行断言演説」
である。
安倍晋三氏はこう発言した。
「来年10月の引き上げを18カ月延期し、
そして18カ月後、さらに延期するのではないかといった声があります。
再び延期することはない。
ここで皆さんにはっきりとそう断言いたします。
平成29年4月の引き上げについては、景気判断条項を付すことなく確実に実施いたします。
3年間、3本の矢をさらに前に進めることにより、必ずやその経済状況をつくり出すことができる。
私はそう決意しています。」
2015年10月の消費税再増税を18カ月延期して2017年4月に消費税再増税を実行する。
この2017年4月の消費税再増税をさらに延期するのではないかという声がある。
このことについて、安倍晋三氏は、
「再び延期することはない。
ここで皆さんにはっきりとそう断言いたします。」
と断言した。
「平成29年4月の引き上げについては、景気判断条項を付すことなく確実に実施いたします。」
質疑応答ではこうも答えている。
「財政再建の旗を降ろすことは決してありません。
そして、平成29年4月に確実に消費税を10%へと引き上げてまいります。
そして、2020年度の財政健全化目標も堅持してまいります。
そのことによって、国際的な信認の問題は発生しないと確信しています。」
つまり、安倍首相は2014年11月に消費税再増税を先送りした際に、
2017年4月の消費税率の再引上げについては、
「再び延期することはないと皆さんにはっきりと断言いたします」
と発言している。
これ以上明確な言葉はないだろう。
2017年4月に消費税率を再引上げる政策は間違いである。
しかし、安倍晋三氏は2017年4月の消費税率再引上げについて、
「再び延期することはないと断言する」
と発言している。
政治家として、この言葉に対して責任を持つべきことは当然である。
この言葉を守ることができなくなるなら、職を辞して責任を明らかにするべきだ。
それが、言葉に対する責任というものである。
そもそもの過ちは、アベノミクスそのものが、弱肉強食を推進している点にある。
非正規労働者が4割を超えている。
フルタイムで働いているのに年収が200万円に届かない労働者が1000万人を超えている。
1人親世帯の相対的貧困率はOECD加盟国のなかで最悪を記録している。
その一方で、官僚の天下り根絶、シロアリ退治は何ひとつやっていない。
所得税の場合、夫婦子二人の世帯では、年収325万円までが無税である。
これに対して高額所得者の税率は最高で55%である。
「能力に応じた課税」が所得税制度の基本的な考え方である。
ところが、消費税の場合、所得がゼロの人の税率と超富裕者に対する税率が同率である。
超富裕者に対してはあまりにも優しく、貧困者に対してはあまりにも酷い税制なのである。
2007年の政府税制調査会報告書で、
日本の法人の税および社会保険料負担は国際比較上高くはないとの判断が示された。
法人税減税は必要ないとの判断が示されたのである。
ところが、法人税率は2012年度から引下げが何度も繰り返されている。
法人実効税率は2011年度の39.54%から2016年度の29.97%にまで大幅に引き下げられてきた。
その一方で、消費税率は5%から8%に引き上げられ、さらに10%へと引き上げられる方針が示されている。
格差大国日本と呼ばれている現状が、さらに深刻化することになる。
国際比較上高くはないとされた法人負担のなかで、
法人税率が引き下げられてきた唯一の理由は、消費税増税を推進することだった。
消費税増税に個人はもちろん反対する。
法人も本来は反対である。
しかし、これでは増税を断行できない。
そこで、大企業を消費税増税推進者にするために、必要のない法人税減税を推進してきたのだ。
また、野田佳彦氏が絶叫した「シロアリ退治」はどうなったのか。
結局、野田佳彦氏は「シロアリ退治」を撤回し、「消費税増税」を呑んだ。
自分自身が大臣になり、首相になるために、魂を売りとばしたのである。
だからこそ、野田民主党は2012年12月の総選挙で大惨敗した。
当然の因果応報である。
その「シロアリ退治」は言葉そのものが闇に葬られた。
財務省は自分たちの利権を温存し、庶民に大増税を強制している。
安倍首相は消費税再増税を撤回して総辞職の道を選択するべきである。
そして主権者は、次の総選挙で、消費税再増税を否定し、
シロアリ退治を約束する新しい政権を誕生させるべきである。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK203掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。