http://www.asyura2.com/16/senkyo203/msg/588.html
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昨夜BS日テレで放送された「深層NEWS」のテーマは消費税増税延期問題で、ゲストは自民党の林芳正参議院議員と民進党の古川元久代議士(元大蔵官僚)だった。
林芳正参議院議員は、与党ということで型通りに、安倍首相がいろいろ考えでしかるべきときに判断するという見解を示した。
一方、古川元久代議士は、来年4月の増税どころか安倍政権での再増税はないだろうという見解を示した。
古川元久代議士の見解を聴いて、ここまでわかっていながら、予定通りの消費税増税を正論とする民進党岡田代表の頑迷な姿勢に驚いた。
安倍首相は消費税増税を凍結するという古川元久代議士の見立ては、次のようなものである。
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古川元久代議士「あのですね。もう、今や私は予定通りに上がるほうがサプライズだと思っています。安倍総理はですね、実は、いろいろ林さんおっしゃられていますが、元々そもそも、消費税を5から8に上げるのも、反対というかイヤだったひとなんです。ですから、5から8に上げて、予想以上に景気の落ち込みがあったというのを見て、たぶんですね、これは次は上げるつもりはないというのは、本心は決まっていると思うんです。ずっと決まってて、いろいろ言ってますけど、ええ、これから林さんが言うように決めるのではなく、本心は決まっているんだけど、どこでどういうかたちでそれを言うかというのを、いろんな演出をして、ええ、私はタイミングを計っているのだと思っています」
小西MC「先送りは既定路線になっていると?逆に、予定通りに増税することのほうがサプライズだと」
古川元久代議士「もしほんとうにそうやって予定通りにやると言ったら、これは私はサプライズだと思いますね、今や..」
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古川元久代議士の見解には同意だが、消費税増税凍結=衆議院解散総選挙という民進党のお尻に火が付くような内容を得々と話しているのには笑えた。
古川氏のような見立ては岡田代表の耳にも入っているはずだが、岡田代表は、昨日行われたいくつかのニュース向けインタビューで消費税増税問題を問われ、「財政健全化は次の世代に責任を果たす意味で非常に大事だ。条件を整えた上で上げていくべきだ」と主張している。
民進党は消費税増税に対する安倍首相の動きをちゃんと読んでいながら、共産党・社民党・生活の党・旧維新の党がまとまった消費税凍結法案提出にさえ同意しなかったのだからどうしようもない。
「危険な安倍政治」という思いが生み出している錯誤かもしれないが、共産党など、なぜか民主党(民進党)に期待し連携を働きかけてきた政治勢力もあるが、二大政党制の一方を担うつもりの民進党は、ニュアンスが違う政策を打ち出すことはあっても、“国策”の基本路線から逸脱することはない。
消費税増税を“国策”化したのも、TPP交渉への参加を“国策”化したのも、「新安保法制」の法案作りに動き始めたのも、菅−野田の民主党政権時である。
二大政党制とは、どちらかの政党が大失態で政権から陥落したとしても、“国策”の基本路線から逸脱するような他の政治勢力には権力が渡らないようにする仕掛けでしかない。
(岡田代表が今なお消費税増税を正論とする立場にこだわっているのは、“国策”として今後の消費税増税“余地”を確保するためだと思う。二大政党の両方が消費税増税は経済を悪化させるからダメとい言ってしまえば、“いざという時”(円高や関税引き下げ)に消費税の税率を引き上げられなくなってしまうからである)
岡田代表は、消費税増税について、「財政健全化は次の世代に責任を果たす意味で非常に大事だ。条件を整えた上で上げていくべきだ」と説明しているが、まったくもってデタラメな見解である。
消費税が財政健全化に寄与することはない。
89年消費税導入・97年消費税税率5%への引き上げがトータルの税収にどれほど悪影響を与えたかその推移を確認すればわかることである。
(いつかははじけるとしても89年の消費税導入でバブルが崩壊し、97年の消費税増税で日本経済は「デフレスパイラル」に陥った:付加価値税である消費税は、そういう事態を引き起こす論理が内在している)
14年4月の増税は、グローバル企業の利益が増大する円安基調や財政拡大(さらには、銀行などが法人税納付を再開)のおかげで、トータルの税収が減少という事態にはなっていないが、円安基調が円高方向に振れるとトータルの税収が減少するようになるだろう。
また、「財政健全化は次の世代に責任を果たす」という一見もっともらしい説明も誤りである。
次世代のみならずあらゆる世代に責任を果たす政策とは、研究開発や設備投資で生産性を引き上げ、高い国際競争力を維持することにつきる。
経済(GDP)は国民生活を安定的に維持する手段でしかないが、財政は、手段である経済(GDP)を支えるものでしかない。
手段の道具であるような財政の健全化を旗印にしてもなんの意味もないのである。
岡田民進党は、来る選挙で安倍自民党に本気で勝ちに行く気がないと見たほうがいいだろう。
※関連参照投稿
「消費増税、首相発言で臆測 予定通りか再び延期か:正当化のネタ探しはしているだろうが再延期は既定方針」
http://www.asyura2.com/16/senkyo201/msg/822.html
「安倍政権支持率回復の秘策は「消費税増税再延期」の是非を問うかたちでの来年7月“衆参同時選挙”」
http://www.asyura2.com/15/senkyo193/msg/463.html
「衆参同日選ならてんやわんや 86年以来実施なく:消費税増税延期で解散総選挙なら自民の圧勝、同時で野党の選挙協力は雲散霧消」
http://www.asyura2.com/16/senkyo201/msg/854.html
「安倍首相ブレーンはバカだね:「増税延期解散」とネーミングすればいいものを「アベノミクス解散」だって」
http://www.asyura2.com/14/senkyo174/msg/856.html
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