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安倍政権何でもあり 経済対策の場当たりと共産潰しの横暴
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/178217
2016年3月28日 日刊ゲンダイ 文字お越し
ゴルフをしている場合か(C)日刊ゲンダイ
予算成立と同時に補正プランの仰天
まさか、今年度予算案が正式に成立する前に、補正予算案の“青写真”が飛び出すとは……。27日の日経新聞の1面トップ記事には驚いた。「サミット前に経済対策」という大見出しが躍り、安倍首相が5月の伊勢志摩サミット前に消費喚起を狙った経済対策をまとめ、対策を裏付ける補正予算案は7月の参院選後の臨時国会で出すと伝えていた。
日経は、安倍が29日午後、予算案の成立を踏まえた会見で、経済対策の検討を表明すると報じたが、予算成立と同時に補正プランを打ち出すなんて前代未聞。まさに仰天計画なのだが、安倍は先週金曜の参院予算委で何と言ったか。経済対策を含めた補正予算の編成について「全く考えていない」と重ねて答弁していた。
日経の記事は検討に入る経済対策の中身を詳細に報じており、ベースは政権中枢からのリーク情報、要するに「書かせた」記事に違いない。舌の根も乾かぬうちに補正プランを表明する安倍の二枚舌は国会と国民をナメきっている証拠だ。
さらに問題なのは、安倍が経済対策を打ち出す「動機」である。
日経によると、経済対策は優先課題として「待機児童の解消策」と「消費のテコ入れ」を掲げている。「保育園落ちた」ブログに端を発した子育て世帯の怒りや、経済失政への国民の不満の噴出に慌てふためき右往左往。「サッサと対策をまとめろ!」と周囲に当たり散らす安倍の姿が目に浮かぶようだが、動機は国民の不満解消だけではない。
肝は、5月下旬の伊勢志摩サミットに向け緊急性の高い政策を絞り込み、安倍が経済対策の骨格としてサミットの場で公表すること。日経は「サミット議長として財政出動による内需拡大に率先して取り組み、各国の協力を得るため」と書いたが、安倍の狙いを簡単に言えば、サミットで「自分こそが主役だ!」とアピールしたいだけ。単なる「ええかっこしい」である。
安倍がサミットでかっこつけたいのは当然、7月の参院選や「同日選」の見方も強まる衆院選を念頭に置いたもの。すべてが選挙目当てで国民生活は常に二の次、三の次――この首相と政権の厚顔無恥はマトモな神経とは思えない。
やっつけ仕事の前にまず経済失政を認めろ
予算成立と同時に補正プラン発表という“サプライズ演出”より、安倍はまずアベノミクスの大失敗を認めるべきだ。
新たに浮上した経済対策も「世界経済の減速」を理由に編成させる気らしいが、冗談ではない。もはやアベノミクスそのものが、日本の景気を悪化させているのは明らかだ。
政府は3月の月例経済報告で、全体の景気判断を5カ月ぶりに引き下げた。自ら景気の減速を認めざるを得ないほど、あらゆる経済指標は悪化している。今年の春闘もさっぱり振るわず、大企業でもベアはしょぼしょぼ。中小零細企業は推して知るべしで、給与が上がらなければサイフの紐は絶対に緩まない。今後も個人消費は低迷し、景気はますます冷え込んでいく。
3年前に安倍はアベノミクス効果で「トリクルダウンの好循環」を国民に約束したが、現実は逆だ。大企業が空前の利益を挙げても賃金や消費の拡大にまったく結びつかない「悪循環」ぶり。好循環が起きない理由もハッキリしている。
「空前の利益」とはいえ、異次元緩和が招いた為替のマジックによる“砂上の楼閣″に過ぎないためだ。だから、企業の内部留保と日銀の当座預金残高だけが数百兆円単位で積み上がり、消費税アップの悪影響もあって実質賃金は減りっぱなし。異次元緩和で通貨をジャブジャブにしても、国民の手元にお札は渡ってこない。
アベノミクスの破綻は、すでに現実が証明している。消費税10%への増税を再延期する見方が広がっているのも、とどのつまり安倍政権の経済失政が原因だ。経済アナリストの菊池英博氏はこう指摘する。
「日経が報じた経済対策で想定される具体策は、待機児童対策など国民の反感をかわすだけが目的の付け焼き刃策ばかり。いつだって安倍政権はこの調子で、その場しのぎのやっつけ仕事。長期的視野に立った政策を打ち出すことは一度もない。安倍首相は自らの経済失政を素直に認めるべきです。いっそのこと退陣して、きっぱりとアベノミクスを終わらせることこそが、最大にして最良の経済対策になります」
■長く権力を握ることだけが自己目的化
暴走を止めろ!(C)日刊ゲンダイ
安倍は失政の責任を絶対に取らず、むしろ経済対策や消費税増税の行方さえ、「政争の具」にしようとする。この政治姿勢は言語道断だ。
「結局、安倍首相の場当たり政治は『国民の人気を得る』ことがすべて。増税先送りもサミット前の経済対策も、人気取りの道具でしかなく、その背後にある国民の暮らしに思いを寄せることはない。経済失政で国民生活を苦しめていることに心を痛めたことなど、一度としてないと思う。とにかく人気を集めて選挙に勝ち、ひたすら政権を延命できればいい。それだけが生きがいになっているのだと思います」(菊池英博氏=前出)
政治評論家の森田実氏が、ある自民党の重鎮と一緒に首相就任後の安倍と会食した際のエピソードは強烈だ。森田氏が「首相として何をやりたいのか」と聞くと、安倍はこう答えたそうだ。
「とにかく、長くやりたい」と。
安倍にとって、一日でも長く権力を握ることが自己目的化している。いつまでも首相の座に納まっていられるのなら、なりふり構わず、その座を危うくする“敵”はとことん叩く。最近のエゲツない「反共キャンペーン」がその典型だ。共産党が参院選の1人区で独自候補を原則、取り下げ、具体化の増す野党共闘に安倍は心底、焦っているのだろう。
■ますますナチスに似てきた古色蒼然とした発想
安倍政権は共産党について、「現在においても破壊活動防止法に基づく調査団体」「『暴力革命の方針』に変更はない」との答弁書を閣議決定。どう考えたって、今の共産党が暴力的な方法で政権転覆を企てる政党とは思えないのだが、安倍自民党は野党共闘の分断のためなら、何でもアリ。野党統一候補を「民共合作」「国民不在の『究極の選挙談合』となじる広報ビラをバラまき、安倍自身も率先して「今年の戦いは『自公対民共』の対決」と繰り返し発言する。先の大戦時の中国の「国共合作」をもじった“レッテル貼り”をあおっているのだから、始末が悪い。政治学者の五十嵐仁氏はこう言った。
「古色蒼然とした発想で、安倍政権の戦前回帰路線を雄弁に物語っています。共産党を最初に弾圧したナチス政権とますます似てきましたね。もはや『赤狩り』の時代でもあるまいし、こんな陳腐で時代錯誤な誹謗中傷によって、有権者に『共産党は怖い』という印象を植え付けることができると信じているのなら、神経を疑うほかない。広報ビラで『理念なき談合』と批判していますが、かつて旧社会党と手を組んだ野合政党に言われたくはない。“ここまでやるのか″という汚さしか感じられず、政権与党としての矜持は微塵もない。ゲス不倫議員をはじめ、2012年組の素行の悪さが問題となっていますが、過熱する反共キャンペーンに誰ひとり『みっともないからやめろ』と声を上げないのだから、さもありなんです。自浄能力を失って劣化が止まらず、完全に焼きが回ったようです」
国民はハンドルを失った暴走車に乗せられているようなもの。ドライバー役の横暴首相と心中はごめんと思うなら、次の選挙こそは全力で急ブレーキをかけるしかない。
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