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「奨学金」延滞者急増、その意外なワケ 知らなかったではすまされない
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48205
2016年03月20日(日) ドクターZ ドクターZは知っている 週刊現代 :現代ビジネス
■返済義務を知らなかった!?
返済に苦しむ人が急増しているとして、奨学金制度の見直しを求める声が高まっている。
2月29日に公表された労働者福祉中央協議会のアンケート調査によると、奨学金の借入総額は平均312・9万円で、月の返還額の平均は約1万7000円。30代前半までの人のうち、およそ4割が「返済が苦しい」と感じているという。
確かに、月々1万7000円の返済は負担かもしれない。だが、標準的なサラリーマンの年収を鑑みれば、生活が困窮するほどの額ではないはず。なぜ、これほど返済に苦しんでいる人が多いのか。
まず、現状を確認しておこう。
返済の延滞率について、日本学生支援機構の「3月(みつき)以上延滞債権額」の割合をみると、4.6%(2013年度末)。この数字は、借入者に学生が含まれていることを考慮しても、民間金融機関の1.2%(2014年度末)に比してかなり高い。
同機構の「平成25年度奨学金の延滞者に関する属性調査結果」によれば、返還できず延滞せざるを得なくなった理由は、「家計の収入が減った」ことがきっかけとされている。延滞が継続しているのは、本人の低所得とともに延滞額が増加していったためだ。
ただ、その調査をさらに読むと、「返還義務をいつ知ったか」という調査項目がある。それによると、延滞者のうち、奨学金を借りる前に返済義務を知っていた人の割合はわずか56.1%。これは無延滞者の92.5%と比較して、著しく低い。
奨学金を借りるに当たり、本人が返さなければいけないことを知らなかったという、かなり驚きの調査結果だ。実際、延滞督促を受けてから返還義務があることを知ったという人も9・4%もいた。
奨学金制度についていろいろと問題が指摘されているが、返さなければいけないことを知らないというのが、一番大きな問題である。借りた本人に借金という自覚がなければ、返済に支障が生じるのは当然だ。
■マイナス金利というチャンス
しばしば、奨学金の返済問題が議論になると、日本のように返済義務があるのはおかしいという識者が多くいる。
確かに、海外の奨学金制度は、「scholarships(給付奨学金)」と呼ばれ、返済義務はない。一方、日本の奨学金は「student loans(貸与奨学金)」だ。
「奨学金」という言葉のイメージによって、混乱を生じているのは確かだろう。ただし、だからといって返済義務があることを知らなかった人を正当化することはできない。
奨学金制度に関する問題を解決するには、まず、日本の奨学金は「借金」であると本人に自覚させる、当たり前を徹底すべきだ。
もっとも、今の経済環境では、奨学金返済に苦労している人にも朗報がある。マイナス金利政策が導入され、奨学金を低利借り換えする絶好のチャンスなのだ。
もともと、奨学金金利は低めに設定されており、固定金利で3%を上回ることはない。しかし今なら、2%を下回るものも民間金融機関から出ている。民間金融機関から借り受けて、過去に借りた奨学金を繰り上げ返済すれば、利払い費を減少させることができる。
この絶好の機会を生かして、奨学金地獄から抜け出てほしい。
『週刊現代』2016年3月26日・4月2日号より
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