民主党と維新の党の合流に伴う新党名は「民進党」に決まった。両党が「立憲民主党」との二者択一で問いかけた世論調査の結果からは、政権時代の負のイメージからの刷新を求める民意が浮かび上がる。略称を変えずにすむ立憲民主を推していた民主内には、夏の参院選直前の「党名一新」に衝撃が広がっている。

　党名の世論調査で注目されたのは、民主支持層でも維新提案の「民進党」に軍配が上がったことだ。民主側の調査では民進党が３７・３％、立憲民主党は３４・２％。民主の岡田克也代表は会見で「私も民主の名前が好きだが、民主支持層でも民進党のほうが若干高い」と受け入れる考えを示した。民主執行部の一人は言う。「世論を見誤った」

　民主は、政権時代の東日本大震災や消費増税への対応などでついた負のイメージを払拭（ふっしょく）できていない。朝日新聞の世論調査でも支持率は１０％程度と低迷が続く。それでも「民主」の名前を残すことにこだわった。

　世論調査に先立つ党名案の公募では、「民主党」と「立憲民主党」が１位と２位。大半の民主幹部は、１９９６年の結党以来守ってきた党名がまだ支持を得ていると思い込んでいた。

　結果を突きつけられ、民主内には「正直驚いた」「維新に配慮する必要はなかった」ととまどいや反発の声が渦巻く。福山哲郎幹事長代理は「国民の声を受け止めるしかない。前向きに考える」と語った。

　自民党の高村正彦副総裁は１４日の党役員会で、世論調査という「他力」で党名を変える民主をこんな川柳を披露して皮肉った。「強いられた　ふりして嫌な　名前捨て」

　参院選に向けた民主や共産などの野党連携を踏まえて「『民共勢力』との戦いになる」と述べていた安倍晋三首相も、役員会で「呼び方が変わらなく良かった」と冷やかした。（藤原慎一）

　■参院選で混乱、懸念も

　新たな党名が決まったことで、両党の執行部は合流協議のヤマを越えたとみる。党綱領については民主のものを修正する案で合意。党首についても「岡田氏だから（合流）できた」（維新の松野頼久代表）として、続投することで一致しているからだ。

　しかし、民主側にとっては予想外の党名となったことで、岡田氏ら執行部への風当たりが強まる可能性も出てきた。民主の中堅議員は「党名も綱領もロゴも変えるなら、なぜ人事は変えないのかとなる。最大のイメージ刷新は人事だ」と主張。別の議員も「執行部は即刻辞任だ」と語り、岡田氏が参院選後を想定する党代表選の前倒しを求める。

　民進党案を提案した維新の江田憲司前代表は記者団に「たまたまこっちに決まったが、とにかく前を向いて進もう」と強調。民主への配慮をみせたが、民主内で人事刷新を求める声は当面続きそうだ。

　「民主」が党名から消えたことで、特に参院選比例区で混乱が生じるとの懸念も出ている。夏に改選を迎える参院議員は「ポスターを作り替えないといけないし、民主と書いた『死票』も相当出る」と心配する。

　一方、党名が同じになる台湾の民進党は「日本の各政党と友好関係にあるが、同じ名前の友党ができることに親しみを感じる」との報道官声明を出した。正式名称は「民主進歩党」で、民生問題などではリベラルな立場を取る一方、独立志向で中国との関係は緊張している。１月の総統選で当選し、５月に就任する蔡英文（ツァイインウェン）主席は野党時代の安倍首相と会談を重ねており、安倍政権とは関係が深い。今回の声明が「本音」かどうかは不明だ。（高橋健次郎、台北＝鵜飼啓）

　■世論調査の結果（数字は％）

　　　　　　　　全体　　民主支持層　維新支持層　支持政党なし

＜民主調査＞　

民進党　　　　２４．０　　３７．３　　４１．９　　１７．４

立憲民主党　　１８．７　　３４．２　　２９．０　　１１．４

＜維新調査＞　

民進党　　　　２５．９　　３７．３　　３３．３　　２０．０

立憲民主党　　２０．９　　３３．１　　２４．４　　１０．９

http://www.asahi.com/articles/DA3S12257821.html

　民主、維新両党が世論に委ねた合流新党の名称は「民進党」で決着した。世論調査では、民主支持層ですら民主が推した「立憲民主党」ではなく民進党を選択。「民主」離れが浮き彫りとなり、名前を残すことにこだわった議員や支持団体の連合には大きな誤算となった。両党は新党名のもと７月の参院選で安倍政権に対抗する。二大政党体制の再構築に向け、有権者の心をつかめるかが課題だ。

　14日、国会内で開かれた両党の新党協議会。「政党名は『民主進歩党』になりませんか」。出席者によると、民主の岡田克也代表はこう食い下がった。民主進歩党なら、略して「民主」と呼ばれる余地も残っている。

　「それは台湾との関係が難しくなる」。党名の刷新を求めてきた維新の江田憲司前代表は突っぱねた。次期台湾総統に就く蔡英文氏が率いるのは民主進歩党で、略称も正式名称もそっくり同じになってしまう。加えて江田氏は民進党の名前を「国民と共に進む」と説明しており、趣旨が異なる。維新側は岡田案を受け付けず、党名はこの瞬間、民進党で決まった。

　世論調査は両党がそれぞれ2000の有権者に電話で実施した。両党の調査ともに民進党への支持が立憲民主党に５ポイント以上差をつけた。さらに「民主調査による民主支持層の回答」も含め、民主支持、維新支持、無党派のいずれの層でも民進党への支持が上回った。

　民主内のリベラル系議員や連合側には強い不満が残る。参院選で改選を迎える議員は「ポスターもビラも全部作り替えだ。残る時間で、新党名をよく理解してもらえるように活動しないといけない」と語った。連合幹部は「大半の産別労組が『民主』を残せと考えていた。今回の決定にはうんざりだ」と憤った。

　だが、世論調査でどの層からも選ばれなかった以上、民主の名前へのこだわりは有権者の意識とのズレの表れでもある。一日も早く党名への不満を乗り越えて一致結束を図れるかは、参院選で野党勢力の結集軸をめざす新党にとっての課題だ。

　岡田氏は協議会後の記者会見で「私は民主党の名前が好きだが、調査結果を尊重せざるを得ない」と述べた。14日の民主党役員会では、参院幹部が「もう決まったのだから、外に向けては『いい名前だ』と言うべきだ」と訴えた。

　民維は27日の結党大会に向け綱領の骨格は固めた。今後は温度差のある政策の調整に乗り出す。菅義偉官房長官は14日の記者会見でこう皮肉った。「党名よりも政策に関する議論が本来先にあってしかるべきだ」

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS14H4A_U6A310C1PP8000/

落ち目の　自民党に突っ込まれる　政党って　存在価値無い

　何が　やりたいのと言うより　受かりたいアホの集まり

　此じゃ政権取れない