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「国会の懲罰動議を貶める発言」がまかり通る異常な事態
https://nobuogohara.wordpress.com/2016/03/08/%e3%80%8c%e5%9b%bd%e4%bc%9a%e3%81%ae%e6%87%b2%e7%bd%b0%e5%8b%95%e8%ad%b0%e3%82%92%e8%b2%b6%e3%82%81%e3%82%8b%e7%99%ba%e8%a8%80%e3%80%8d%e3%81%8c%e3%81%be%e3%81%8b%e3%82%8a%e9%80%9a%e3%82%8b%e7%95%b0/
2016年3月8日 郷原信郎が斬る
2月24日の衆議院予算委員会中央公聴会で公述人として意見陳述した際に、おおさか維新の足立康史議員から誹謗中傷発言を受けた件については、【独法URのコンプライアンスの視点から見た甘利問題http://u0u0.net/sy8o】で述べ、国会としての重大なコンプライアンス問題であり、国会内での発言について議員の免責特権が保障されている以上、国会での懲罰による対応が不可欠であることを指摘した。(【看過できない重大な”国会のコンプライアンス問題”】http://u0u0.net/sy8p)
その日に、実際に懲罰動議が出されたことから、私としては、その問題には、それ以上関わらないこととし、その後は、ブログでも、刑事実務に関する重要案件を取り上げてきた(【検察にとって「泥沼」と化した美濃加茂市長事件控訴審http://u0u0.net/sy8t】【札幌地裁「おとり捜査」再審開始決定が「画期的」であることの意味】http://u0u0.net/sy8A)。
しかし、その後も足立議員の常軌を逸した言動は続いており、もはや国会の自律、自浄という面からも看過できないものとなっている。そのことを、懲罰動議の取扱いを検討する衆議院議院運営理事会の方々や、何より、選挙において、足立議員の国会議員としての適格性を判断する選挙区の有権者の方々にお伝えしておく必要があると考え、ここ数日の足立議員の言動と、それについて私が考えたことを取り上げることとした。
先週水曜日(3月2日)の午前中、足立議員の事務所から、私の法律事務所宛てに電話があり「足立議員が郷原先生に直接会って謝罪したいと言っているので、可能であれば、今日の夕方にも、事務所に伺わせて頂きたい。」と言ってきた。
その旨の連絡を受けた私が、秘書を通じて、「何を謝罪したいのかを明らかにして貰わないと、謝罪を受けることはできない。」と返答したところ、足立議員本人から直接、私の秘書宛てに電話があり、「とにかく全面的に謝罪したい。本当に申し訳ない。」ということを言ってきた。
しかし、その時点で足立議員は、公聴会の際やその後の他の委員会での発言だけではなく、自分のブログ、ツイッター等でも、私を「エセ専門家」などと誹謗中傷する発言を続けていた。私は、秘書を通じて、「少なくとも、誹謗中傷する内容のブログや、ツイッターを削除した上で、謝罪を申し入れるべきではないか。」と指摘したところ、「御趣旨はわかりました。やってみます。」と答えたとのことだった。
ところが、その後も、私への誹謗中傷を内容とするツイッター、ブログは全く削除されなかった。そこで、昨日(3月7日)、秘書を通じて、足立議員本人に、「誹謗中傷を内容とするツイッター、ブログも削除されておらず、何の連絡もないので、謝罪の話はなくなったということで良いですね。」と確認したところ、「ブログは転載された分は削除できない。ツイッターは既に多数リツイートされている。」などと言って、要するに、自分のアカウントにある誹謗中傷ツイートすら削除する気は全くなく、私に直接会って謝罪をする気もないことを認めたのである。
足立議員が私の秘書に対して口にした「全面的に謝罪する」という言葉は、2月24日の予算委員会公聴会で彼が行った誹謗中傷発言からすれば、あまりに当然であり、遅きに失したものとはいえ、それを聞いた時に、私は、ようやく彼も最低限の良心を見せてきたのかと思った。しかし、実際には、真摯に謝罪する気など、最初からなかったのである。
そして、驚くべきことに、足立議員は、【民主党の新しい看板は「鶏鳴狗党」が相応しい 憲政史上初“野党間”懲罰動議は一生の誉れhttp://adachiyasushi.jp/?p=6066】と題するブログの中で、
郷原公述人に対する非礼は、民主党批判が高じて、その「火の粉」が飛んだもので、心から反省している。既に公聴会後にも直接非礼を詫び、予算通過を機に往訪し謝罪することも申し入れた。
などと述べている。
「公聴会後にも直接非礼を詫び」というのは、暴言を吐いた議員本人が、終了後、私のところに駆け寄り、いきなり一方的に手を握ってきて何やらわめいていたのであって、その時に、彼がどのようなことを言ったのかわからないし、ましてや、「誹謗中傷発言を行ったことへの謝罪」を受けた覚えは全くない。
政治家、国会議員は「言葉」によって有権者の心をつかみ、国会内で政策をめぐって真剣に「言葉」を戦わせることで国民の負託に答える職責を担っているはずだ。ところが、足立議員は、「謝罪申入れをした」「心から反省している」などという言葉で世の中を欺き、あろうことか、私への誹謗中傷発言によって出されている懲罰動議に対して「一生の誉れ」などと述べて、国会の自律・自浄のための最後の拠り所である懲罰手続すらも貶める発言を行っているのである。
もはや、このような人物が、国会議員として議院内を闊歩していること自体が、国会のコンプライアンスとして看過できない深刻かつ異常な事態だと言わざるを得ない。
このような異常事態が生じていることについて、野党議院を誹謗中傷したり、口汚いヤジで発言を妨害したりする足立議員の「用心棒的言動」の恩恵に与ってきた自民党のみならず、そのような足立議員の言動によって被害を受けながらも、それを表立って問題にして来なかった民主党・維新の党側の対応にも、反省すべき点があったと言わざるを得ない。
【独法URのコンプライアンスの視点から見た甘利問題http://u0u0.net/sy8H】でも述べたように、私が公聴会で行った意見陳述は、私の専門であるコンプライアンスの観点に基づくものだ。予算執行の段階で公平かつ適正に行われるべき「契約」に介入する「口利き」が、あっせん利得処罰法の対象とされていることを踏まえ、財政投融資によるURの公的住宅資産の活用の在り方と住のセフティネット構築のために、公費投入も含めて議論する必要があり、前向きな議論をする前提を確保するためにも、URが行う「契約」への口利きで報酬を受けた甘利氏をめぐる疑惑の事実解明が必要であることを指摘したものだ。それは、国民の声として識者の意見を聞く場としての予算委員会公聴会に相応しいものだったと考えている。
しかし、そのような私の意見陳述が、推薦した両党のその後の国会対応に活かされているようには思えない。予算執行における「契約」の適正確保の問題も、URの事業の在り方の問題も議論されてはいないし、むしろ、私の意見陳述と足立議員の誹謗中傷発言を機に、甘利氏をめぐる問題は収束してしまったような感すらある。
私が、【前記ブログhttp://u0u0.net/sy8P】などで、免責特権が与えられた議員の国会内での誹謗中傷発言に対しては懲罰で臨むべきと指摘したこともあり、予算委員長の厳重注意に加えて、懲罰動議が出されたが、それは、足立議員の院内での言動に対する初めての公式の対応だった。
これまで、民主党・維新の党が、国会内での足立議員の言動に対して、「触らぬ神に祟りなし」的な態度をとってきたことがが、言動を増長させる一因となったことは否定できない。
検察での刑事実務の経験から言わせてもらえば、一般的に、「やってはならない行為」を行った者は、その後、同様の行為に対する抵抗感が確実に鈍麻する。特に、然るべき制裁が科されない場合には、一層甚だしいものとなる。それは、殺人にも、家庭内暴力にも、児童虐待にも、覚せい剤事犯にも、同様に当てはまることである。
何の反省もない足立議員が、懲罰も受けることなく、平然と問題発言を繰り返しながら議員活動を続けていくことができるのであれば、今後も、政権側の意に沿わない野党推薦の参考人・公述人に暴言を浴びせる「政権与党の用心棒議員」の発言に全く歯止めが利かなくなる。それは、国民から様々な意見を取り入れ健全な議論を行う場としての国会の機能を著しく損なうことになりかねない。まさに「常習的」と言える足立議員の常軌を逸した言動の歯止めになりうるのは、国会において、発言の悪質性に応じた厳正な懲罰が行われること、そして、次の選挙で、有権者の適切な審判が下されることしかない。
懲罰動議の取扱いを検討する衆議院議院運営委員会の委員の方々には、与野党含め、このような足立議員の言動の異常性を直視し、国会の良識を守るために適切な審理を行って頂きたい。
そして、何より重要なことは、このような人物に多くの有権者が投票し、比例復活とはいえ当選したことが、現在のような国会での異常な事態を招いていることを、大阪9区の有権者の方々がしっかりと認識した上で、次の選挙での投票を行うことである。
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