http://www.asyura2.com/16/senkyo202/msg/277.html
Tweet |
民主党の岡田克也代表(右)と維新の党の松野代表/(C)日刊ゲンダイ
優柔不断な岡田克也が陥った「手順前後」の誤り 永田町の裏を読む 高野孟
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/176431
2016年3月3日 日刊ゲンダイ
囲碁・将棋には「手順前後」という用語があって、一つ一つの手は悪くないのだが、そのどれから着手するかの順番を間違えると酷いことになってしまうことを戒めている。いま民主党が陥っているのがまさにそれだ。
岡田克也代表は、維新との合流による新党結成を最優先しているようだが、理念・政策も党名も人事もなかなかまとまる気配がなく、3月いっぱいゴタゴタが続くだろう。そのこと自体が「イメージ刷新」という新党の目的からはほど遠く、国民も冷めた目でしか見ていない。
他方、4月の衆院北海道5区と京都3区の補選が差し迫っており、野党としては、そこで勝って弾みをつけて参院選1人区での野党統一候補の擁立に成功し、32の1人区のうち少なくとも10前後、できうるならば14で勝てる見通しを示すことが重要なはずである。14というのは、自公を過半数割れに陥れることのできるラインで、それが見えてくれば、昨年の反安保デモで盛り上がった市民パワーも熱狂し、「江戸の敵を長崎で」とばかり野党候補の支援に走るだろう。民主党リベラル派のベテラン議員が嘆く。
「その通りで、2つの補選で負ければ参院選の5党選挙協力にも影が差す。参院選で負けてしまえば新党もへったくれもなく、民主党自身が岡田辞任、分裂、崩壊の憂き目に遭うのは見えている。5党選挙協力には維新も入っているのだから、まずは2つの補選と参院選1人区10以上で勝てる具体的な態勢をつくることに全力を挙げるべきなんです。そういう時に、国民から見れば内輪の復縁騒動のようにしか見えない新党づくりのドタバタ劇を見せても、選挙には何のプラスにもならない。まず参院選に勝って、それから落ち着いて、維新だけでなく社民、生活その他を含めて、それこそ理念・政策でまとまれる良質な部分を大結集すればいい。何で岡田がこんな分かりやすい手筋を理解できないか、謎だ」と。
とはいえ、別の中堅幹部に聞くと「民主党と共産党の協議は、実は水面下で結構進んでいる。枝野幸男幹事長と山下芳生書記局長はかなり頻繁に接触しているし、その下の実務レベルでも選挙区ごとの具体的なすり合わせも始まっている」という。そうだとすると、右にも左にもいい顔をしたい岡田の優柔不断が生み出す手順前後の誤りを、枝野以下の同党執行部が上手に軌道修正することができるのかどうかが、当面の政局のひとつの焦点となる。
高野孟ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK202掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。