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安倍チルドレン議員元秘書が本誌に「告発メール」直後に怪死
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「週刊文春」2016年3月3日号 :東京新報
〈私は山田氏を強要罪・詐欺罪・政治資金規正法違反で告訴・告発をしているものです〉
二月九日、本誌に一通のメールが届いた。それから二日後、送信者は、変わり果てた姿で発見された。
兵庫県西宮市の湾岸地域。大きな橋の人通りの少ない側道には、十数台の車が不法投棄されている。十一日、そのなかの一台から野田哲範氏(49)の遺体が見つかった。二年前まで山田賢司自民党衆院議員(49)の公設第一秘書を務めていた人物だ。
遺体発見の様子を県警担当記者が語る。
「車中から練炭が入った七輪が発見されており、死因は一酸化炭素中毒。しかし遺体の様子が不自然だった。野田氏は運転席のシートを後ろまで倒していたのですが、顔を後部座席に置かれた七輪に突っ込んでいたのです。そのため顔面の損傷が激しく、身元の特定に時間がかかりました」
野田氏の実妹が、声を詰まらせながら語る。
「葬儀のときも、兄の顔を(損傷が激しいため)見ることは叶いませんでした。何が何だかわからないままで。兄がなぜ亡くなったのか、どのような形で亡くなったのか、何も知らされてないのです。兄が亡くなってから、いろいろな報道がされており、それらを読んで、『本当にそんな形で亡くなったのか』と驚いている状態です」
車内には、ウイスキー、ソーダのセットに加え、紙パックに入った日本酒が残されていたという。
また数人の知人には、自殺をほのめかすショートメールが届いていた。
〈お疲れ様です。実は事情があってこの世を去ることになりました。生前中は色々とお世話になりました。有難うございました〉
十数年来の親友が首をかしげる。
「彼はお酒は好きでよく一緒に飲みましたが、日本酒は絶対に口にしませんでした。そんな彼が最期に日本酒を飲む理由がわかりません。また遺族や仲のいい友人たちに何ら連絡がなく、あまり親しくない知人に先のメールが届いていたことも不自然です」
一九六六年生まれの野田氏は、二十代より自民党青年局に身を置き、政治に携わってきた。二〇一二年より約二年、山田議員の秘書を務め、昨年四月末、自民党公認で西宮市議選に立候補するも落選していた。
野田氏の知人が語る。
「落選後も、野田さんは、気落ちすることなく、すぐさま次の選挙に出馬すると宣言していました。ただ奥さんと離婚してしまった。以降、野田さんは高校生の娘と二人暮らし。年頃で、かわいくて仕方がない様子でした。亡くなった二日後には、娘さんの高校最後のバトン発表会が予定されており、彼はものすごく楽しみにしていた」
遺体は行政解剖され、県警は自殺と判断した。だが、野田氏の周囲は、今回の“事件”が起きたタイミングを訝(いぶか)しむ。
一月二十七日、野田氏は、弁護士と神戸地検に赴き、山田議員の刑事告発に向け、相談したばかりだったのだ。
野田氏が告発していた山田議員は、安倍チルドレンとして知られる若手議員だ。
「二〇一二年に、兵庫七区から公募で出馬、当選を果たしており、現在二期目。メディアへの圧力発言で若手議員が厳重注意処分を受けた文化芸術懇話会のメンバーでもあります。昨年には、本会議で共産党を『さすがテロ政党』とヤジり、謝罪に追い込まれたこともある」(自民党関係者)
そんな山田議員に対し、生前、野田氏は怒りを周囲にこうぶちまけていた。
「あいつだけは絶対に許せない」――。
決定的だったのは、昨年四月に野田氏が市議選で落選したときのことだった。
「野田氏は自身の選挙準備がほとんどできないでいたのです。それは山田事務所を辞めていたにもかかわらず、前年の総選挙で山田議員に頼まれて選挙を仕切ったからだと言っていました。しかし、山田議員は、野田氏の選挙に二度ほど街頭演説に来ただけだった。それどころか『応援に行ってやったのに、事務所に来て挨拶もしないのか』と罵倒されたと怒っていました。そうした山田議員の仕打ちに、野田氏は『何が何でもアイツを落選させる』と口にするようになります」(前出・野田氏の親友)
昨年七月、野田氏は、まず『週刊現代』で「私は自民党代議士に給料をピンハネされ続けた」と実名告発(昨夏、強要罪で神戸地検に告訴し不起訴処分)。
野田氏は今年に入ると、新たな刑事告発を準備していた。それは、政治とカネの問題だった。
山田議員が二〇一四年の衆院選に際して、選管に提出した選挙運動費用収支報告書の「収入」によれば、自身が代表を務める自民党兵庫県第七選挙区支部(第七支部)から合計して九百五万円の寄付を受けた。一方、「支出」も約九百五万円。選挙の報告書によれば、収支はほぼトントンだったことになる。
ところが、第七支部の収支報告書によれば、支部から山田議員への寄付は一千万円。なぜ、「九十五万円」の差額が生まれたのか。
野田氏は、本誌への告発メールで、山田議員から三十万円を受け取り、選挙活動を手伝ったと記している。この支出は選挙の収支報告書に記載されていない。
■死亡直後に報告書を訂正
政治資金に詳しい上脇博之神戸学院大学教授が語る。
「もし、三十万円を野田氏に支払っていれば、公職選挙法の運動員買収罪に当たる可能性があります。選挙時の差額九十五万円は、こうした費用に使われた可能性もあるのではないでしょうか」
さらに、野田氏が告発していたのが、二〇一四年分の第七支部の収支報告書を作った責任者についてだ。
当該の収支報告書には野田氏の名前と印鑑が押されており、野田氏が作成したことになっている。ところが、野田氏はその年の九月に秘書を辞めているのだ。
野田氏は本誌へのメールで、「承諾なく名前を使われた。退職してからのお金のやりとりがわかるはずはない」などと主張している。
野田氏からの告発メールを受けて、本誌が取材を開始した直後の十八日、山田議員は、選挙の収支報告書の「収入」は一千万円だったと訂正を選管に届け出た。野田氏の死からちょうど一週間後のことだった。
山田事務所は「弊事務所の秘書として苦楽を共にした故野田哲範様のご逝去に残されたご遺族に対し心よりお悔やみを申し上げます」としつつ、告発内容については、「元秘書の事実誤認や法令解釈の誤解に基づくものばかり」として、次のように回答した。
――選挙の収支報告書の九十五万円のズレについて。
「報告書作成担当者との連絡が徹底されていないことが分かりましたので、事実に即し選挙運動収支報告書を訂正した次第です。単なる事務的ミスであり、(虚偽記載との)ご指摘は当たりません」
――野田氏への三十万円は買収にあたるのでは?
「ご指摘の事実は当たりません」
――野田氏が一四年の収支報告書を作成したのか?
「(野田氏)退職後も経理事務を引き継いだ弊事務所担当者と連絡を取り合いながら、一四年の収支報告書を提出しております」
当事者である野田氏の死によって、真相解明が遠のいたことは間違いない。
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