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衆議院インターネット審議中継(2月24日予算委員会公聴会)より
全文書き起こしで改めて痛感する、おおさか維新・足立議員暴言の酷さ
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160227-00084809-hbolz-soci
HARBOR BUSINESS Online 2月27日(土)16時21分配信
議会制民主主義の世の中では、必然的に、議会は世の中の鏡となる。
一般市民に主権があり参政権があり、相互に議員を選出して議会を形成するのだから、当然のことだ。議会が低俗であったり粗野であったりするのは、その議会を選出する一般市民が低俗で粗野であるからに他ならない。
そして、世の中とは、低俗で粗野でバカなものだ。それでいい。そして、議会もまた世の中と同様なのも仕方ない。それそのものに問題はない。むしろ、正確に世の中を反映していると歓迎するべきことだろう。誠に民主的で結構なことだ。
しかし、いかに議会に低俗で粗野で下卑た人間が送り込まれることは問題ではないと言ってみても、「議会に子供が送り込まれる」となると話は別だ。少なくとも日本の今の国会を選出した有権者は、20歳以上だったはず。つまり、大人だ。その大人が選んだ議会に、子供が入り込む余地はないように思える。
だが、いたのだ。日本の国会にも「子供」が。
おおさか維新の足立康史議員が、衆院予算委員会で、公述人に暴言を吐いたとされる問題は、委員長より足立議員へ厳重注意が下されるという結末を迎えた。
「竹下衆院予算委員長:おおさか維新・足立氏に厳重注意」(2016年2月26日 毎日新聞)
しかし、当該の予算委員会のやり取りを詳細に見てみると、厳重注意で十分とは到底思えない。
端的に言って、足立議員の発言は、「議員としての品位」(そんなものは誰も持ち合わせていないだろうし、持っていなくとも良い)に欠けるだけでなく、単に、社会人としての良識や、大人としてのコモンセンスに欠けるもので、まさに、「子供が駄々をこねている」としか言いようのないものだ。
予算委員会でのやり取りを、「えー」や「あー」といったフィラーや議場のヤジも含めてそのままお伝えしよう。
◆全文書き起こしでおおさか維新足立発言を読み返す
足立:委員長
委員長:足立くん
足立:ありがとうございます。あの興味深いお話で、ぜひ、また先生、機会ありましたら、あのぜひ、うちの党の部会とかにもぜひ(議場笑い声)ぜひ、よろしくお願いします。
さて、あのもう、10分終わりましたが、あのぉ、郷原公述人、今日はありがとうございます。あのちょっと根本的なとこからなんですが、個別の話じゃなくてね。あのまあ山下委員おっしゃったように、私も実は、同じような感覚を普段から持ってまして、予算委員会でこの話やるか?ということはあります。で、予算委員会以外にも、国会には様々なそういう取り扱う場があって、そういう場でやるべきだよなと、今、政党間で色々議論があります。そういう意味では、この問題はですね、政治家の問題ですから、基本的には国会の中で、政党対政党で議論をしているうううするべきものだと思いますが、その場にその郷原先生のような、いわゆる専門家が、特に、法曹界、元検事であられる先生がわざわざおそらく民主党のぉぉ推薦だと思いますが、まあそれは山井さんなのか、ええ今井雅人さんなのか、わかりませんが、そういう御要請に基づいて特定の政治的ポジションをですね、代弁するかのような、風に、取られてもおかしくない。ここにお出ましになられた、そのおこと自体についてね、これどういう整理で来られているのか、ぜひちょっと、あの公述人の方になぜ来たのかちゅーのは(議場笑)大変失礼だと思いますが、専門的見地から御答弁ください。
委員長:公述人郷原信郎くん
郷原:あのぉ私の話を最初から最後まで聞いていただければ、多分、ご理解いただけたと思うんですが。私はあの組織のコンプライアンスを専門にしております。組織がどうやったら健全に社会の要請に応えていくのかということを常に日頃から考え、まあそのための活動をしております。今回の問題というのは、私は、広い意味で、公的な機関が、どのようにして、きちんと役割を果たしていくのかということに関して、まず、国民の信頼がなければいけない。その信頼の前提が損なわれようとしているというところに、重大な問題があると考えてきました。まあそれだけに、ずっと言っておりますように、まさにそのおおよそ想定できなかったような絵に描いたような事案が発生していることに対して、私はブログ等でも意見をいってまいりました。それをですね、国会審議の参考にされたいということであれば、私のコンプライアンス論の立場から、しっかり意見を申し述べるべきだろうと、いうことで本日、まいりました。
委員長:足立康史くん
足立:あのこだわるようでありますが、今のまさに私先ほど申し上げたようにですね、この問題に関しては、甘利えー前大臣の問題については、国会でも再三とりあげられ、また、まあ、当局が捜査等の当局が動いてるかどうか、これはわかりませんが、まあ動くべきものがあれば動くでしょうそりゃ当然ですね。当たり前のことですこれは。法律に基づいて。そういう中で、まあ私の理解では先生のような、いわゆる、その法曹界の専門家の方はですね、特に政治的問題について特定の政治集団から法的なアドバイスを求められれば法的なアドバイスをその政治集団にすればいいのであって、こういう公の場でその専門的知見を、開陳することはですね、逆に、郷原公述人のまあ、なんというますかね、外形的公正性というか、そういうものを著しく毀損していると。普通はですね、普通の人はですね、ああ、郷原さんって民主党の応援団なんだなと。今後郷原さんには仕事を頼まないということに(議論から野次あり)私は、普通そう思いますよ。どう思いますか?
委員長:郷原公述人
郷原:あのぉ繰り返しお答えしなければいけないんですが、先ほどから申し上げているように、私は基本的にこの問題をですね、組織のコンプライアンスの観点からも重大な問題だという考え方を持っておりますので、どちらから呼んでいただいても同じ答えをしてます。(足立議員の声で、「おい山井山井」の声聞こえる)それは言うべきだと考えてることを、世の中に対して、どこかからか呼ばれて、こういう場で言ってくれと言われれば、私は申し述べます。それが、特定のえーまあ政党や会派にプラスになるプラスにならないというのは、それは最終的にそれが正しいか正しくないかというのは、世の中が評価すべき問題でありますし社会が評価すべき問題であり、最終的には国民が評価すべき問題だと思います。
足立:委員長
委員長:足立くん
足立:あのー郷原公述人はですね、実は、我々は維新とも深い関係であられます。で、あのぉ え 2015年の10月21日付で、弁護士たる政治家としての橋下徹氏への疑問というブログを公開されておられます。そのブログで何が書かれているかというと、維新の党が分裂をするときに、維新の党が分裂をするときにね、その二つの集団の中で、要すれば ね、えー我々、疑新と読んでますが、やっと維新の名前を返してくれるということなんで、ほっとしていますが、ね、その疑新の党と、ね、それから、大阪、もともと発祥の原点である、大阪維新の会が分党騒ぎになった時、これ、郷原さんは、その、いわゆる、えーっと、今井幹事長側に立って、意見書を書かれました。それもですね、意見書を出すだけじゃない、それをネットに公表されました。それ、なんでですか?
(議場より「ここでやる話ではないだろう」の野次あり)
委員長:公述人郷原信郎くん
郷原:あのぉ その問題は、ブログでも正確に説明しているはずです。私はえーその時、維新の党の方から、法律の専門家としての回答を求められ、あくまで、法律の専門家としての立場で、意見書を書きました。それとは別に、法律家として弁護士として、橋本徹氏のやり方には、多々やまりもあり日頃から思ってる点もあるので、合わせてブログでも批判をしました。というふうに整理をして考えていただきたいと思います。
足立:委員長
委員長:足立くん
足立:ありがとうございます。あのね、郷原さんは、郷原さんは、えー5年前のあ、4年前か。初めてのダブル選挙。去年の11月のダブル選挙も勝利をさせていただきましたが、我々が最初に大勝利を与えていただいたのは、4年前5年前まあ4年前かなの、11月のダブル選挙でありました。その時、郷原さんは、民主党からですね、大阪府知事選挙に出馬要請されましたか?
委員長:郷原公述人
(議場から野次あり)
郷原:あのぉそういうことをおっしゃるんであれば、もう少し背景も含めて正確に事実を確認してから聞いていただきたいと思います。私は最初に確かに、まだ話がはっきり固まってない段階で、えー民主党自民党公明党の三党が、推薦するような形での知事選への対応というような話があり、検討したことがあるのは間違いありません。しかし諸般の事情があり最終的には、えーそういう話はお受けしませんでした。それだけの話です。
足立:委員長
委員長:足立くん
足立:えーとですね、当時2011年10月22日の報道で、郷原さんは、そういう出馬の話があるのかといううことに足して、知事の仕事に以前から関心があったのは確かだと、含みをもたせておられます。おそらく民主党の平野先生からアプローチがあったのだと仄聞しておりますが、そして何日かあとに、府庁で、大阪府庁で会見をされて、えーやっぱりやめたと。こういう、結局ですね、郷原さんは専門家じゃないんです。政治家なんです、政治屋なんです。
(「反則ですよ」とのヤジが飛ぶ)
私は、こいういう形で、この予算委員会のこの場で(議場が騒然とする)そうした売名行為をされたことについて、批判を申し上げて、質問を終えたいと思います。ありがとうございます。
(議場騒然)
(議事進行!のヤジは関西弁イントネーション)
委員長:静かにしてください。静かにしてください。ちょっと静かにしなさい。ちょっと待ってください。あれ静かにさせてくれ(と、委員長誰かに頼む)静かにしてください。あのー与党の理事の皆さん方にお願いします。今の件で、今の足立くんの質疑について、理事会で議論をしたいとの申し入れがありましたので、これは与野党の理事でしっかり議論していただきたいと、こう思います。
◆国会から呼ばれた公述人を「売名行為」という愚
以上である。
つまり足立議員は、「予算委員会で政治家のスキャンダルを議論するのはおかしい」と言いながら、その予算委員会で「公述人は、政治家であり政治屋であり」云々と、自分が予算委員会の話柄にふさわしくないとするような議題を取り上げているのだ。
ネットの落書きレベルの語彙で議事進行の妨げになるだけでなく、そもそも論理破綻などという言葉が生ぬるいほど、あらゆる論理構成が破綻している。
また、自分から立候補してなるものではなく、あくまでも国会から呼ばれて出席しているだけの公述人に「売名行為」という。もちろんこの背景には、橋下徹の名前だけで当選し、自分の知名度は「秘書への残業代未払いとパワハラで訴えられる」という不名誉な方法でしか上がらない足立議員の焦りもあるのかもしれない。とはいえ、あまりにも不適当な指摘で、もはや滑稽なほどである。
さらには厳重注意となったにも関わらず、相変わらずブログやFacebookで反省の色すら見せない投稿を披露している有様だ。
これはもう、足立議員を大人として扱うのはかえって残酷なことなのではないか。
どんな不品行な人物でも、どんなに低俗な人間でも、議員をやる資格はある。しかし、有権者は皆大人である。子供の居場所は、国会にはないはずだ。
<文/菅野完(Twitter ID:@noiehoie)>
ハーバー・ビジネス・オンライン
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