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東電のメルトダウン隠しが5年後に判明した大問題ー(天木直人氏)
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24th Feb 2016 市村 悦延 · @hellotomhanks
炉心溶融(メルトダウン)が起きたかどうかは、福島原発事故直後の大問題だった。
そして、当時多くの専門家がその可能性を指摘していた。
もし、メルトダウン(あるいはさらに炉心溶解が外部に流出、
浸透していると言う意味でのメルトスルー)が起きていたら、
原発事故対策は抜本的に変わっていたに違いなかった。
それどころか、我が国の原発政策そのものが見直されていたに違いなかった。
ところが、東京電力がその事を認めたのは、事故後二か月もたってからだった。
それだけでも疑義の残る大きな問題だったのに、
東電への責任追及もなされず、それどころか、東電は政府のあらゆる支援を受けて存続し続けた。
ところが、原発事故後、5年も経った今、メルトダウンは事故直後から明白だったことが明るみに出た。
すなわち東電のマニュアル(社内基準書)によれば、
核燃料の損傷比率が5%を超えればメルトダウンと判定することになっていたというのだ。
ところが、事故直後の3月14日以降の測定値は、
はるかにそれより高い数値(たとえば最高値は3月14日午前7時18分時点の55%)を示していたという。
それに気づいていたにもかかわらず、意図的にマニュアル違反をしてメルトダウンを隠したのか、
あるいはその数値に気づかなかったのか、
それとも気づいてもマニュアルの判断定義を知らなかったのか、どちらにしても、大問題である。
原発再稼働が当然のように開始されるようになったいま、
この東電の情報隠し、あるいはずさんなマニュアル違反の責任を、どう問えばいいのか。
東電は、いままでの調査が十分ではなった点は反省している、と説明するだけだ。
しかし、メルトダウンという原発事故の核心部分に気づかなかった、
あるいは意図的に情報隠しをしていた、東電は、いまこそ会社存続の正統性を問われるべきではないのか。
そして、その事に気づかなかった事故調査委員会や、
東電を国策として支援して来た日本政府の責任は問われなくてもいいのか。
あまりにも大きく、深刻な問題である。
ただでさえ経済が混乱しているいま、ここで東電がつぶれればこの国の経済は崩壊する。
国民経済に与える影響は深刻で大きすぎる。
しかし、だからといって、この問題が東電の謝罪だけでやり過ごされるとすれば、この国のモラルは崩壊する。
もっと深刻で大きな問題になってしまう。
さて、安倍政権はどうする。
安倍原発推進政権の正念場である。
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