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訪ロするなと命じたオバマと、それでも行くと応じた安倍
http://xn--gmq27weklgmp.com/2016/02/24/post-3965/
24Feb2016 天木直人の公式ブログ
きょうのビッグニュースはこれで決まりだ。
きょう2月24日の一部の新聞が小さく報じた。
地方紙(下野新聞)は大きく報じているから、おそらくその出所は共同か時事だろう。
安倍首相にとって都合が悪いことは大手新聞は取り上げない。
しかし、これは歴史に残る大スクープだ。
オバマ大統領が2月9日に安倍首相と北朝鮮問題で電話首脳会談をした時、5月の訪ロは止めろと伝えていたことが、複数の関係筋からわかったという。
それはそうだろう。
米国のロシアに対する警戒は本物だ。
独裁者プーチンの反米強硬姿勢は誰も止められない。
つまり今の米ロ関係は、冷戦時の米ソ関係とは違った意味で、抜き差しならない敵対関係にある。
そんな中で、日米同盟最優先の日本が米国の意向に反する外交を行う事はあり得ない。
ところが、このスクープ報道のすごいところは、なんと安倍首相がそれに応じず、議論は平行線に終わったというのだ。
本当だろうか。
それは5月になればわかる。
5月といえばサミットをホストする安倍首相の晴れ舞台だ。
いま安倍首相はその成功にすべてをかけている。
しかし、もしサミット直前に訪ロすれば、オバマがサミットをボイコットすることもありうる。
そうなれば大失態だ。
しかし、それをおそれて訪ロを延期すると、絵に画いたような対米従属外交を世界に知らせる事になる。
なによりも今度こそプーチン大統領は安倍首相を見放すことになる。
そんなジレンマを暴いたきょうのスクープ報道に、さぞかし安倍首相と外務官僚は困惑しているに違いない。
しかし、それは自業自得だ。
ロシアの北方領土に対する強硬な言動はエスカレートする一方だった。
もはや実効支配が完了したも同然だ。
それを止められなかった安倍首相が5月に訪ロして、北方領土問題が進展すると考えている者は誰もいないはずだ。
安倍首相さえもそうは思っていないだろう。
それでも敢えて訪ロをする。
それは、他にやることのなくなった安倍外交の究極のパフォーマンス外交である。
パフォーマンス外交の為に日米同盟に疑義を持たせるような犠牲を払うというのか。
けだし5月が見物である。
何かと理由をつけて訪ロは見送られることになるだろう。
しかし、私はひょっとして安倍首相は訪ロを強行するのではないかと思う。
オバマは黒人大統領だろう、どうせすぐに辞める大統領だろう、とうそぶいて。
そこまで言って訪ロを強行するなら、それはそれで天晴だ(了)
◇
オバマ氏、首相に「訪ロ自粛を」 今月9日の日米電話会談で
http://www.shimotsuke.co.jp/news/domestic/politics/news/20160223/01002185
2月23日 21:16 下野新聞
オバマ米大統領が2月9日の日米首脳電話会談で、安倍晋三首相に5月のロシア訪問を自粛するよう求めていたことが分かった。「今はそのタイミングではない」と伝えていた。首相はこれに応じず、議論は平行線に終わった。複数の日ロ関係筋が23日明らかにした。
北方領土問題の在任中解決を目指す首相の「対ロ接近」に対し、米外交当局だけでなく、オバマ氏自身が強い不満を抱いている実態が裏付けられた。首相はあくまでも訪ロを目指す構えだが、対米説得の難航は必至。日米関係が変調をきたす可能性もある。
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