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2016年02月22日
菅・高市の強権の監視下にある、新聞テレビの報道姿勢は、概ね効果なしの安倍政権による外交防衛、経済政策のキャッチコピー垂れ流し報道に徹している。しかし、事実は小説より奇なりではないが、金融市場の連日の数値は正直のバロメータ、キャッチコピーを逆さまな動きをしている事に、世間はジワジワと違和感を憶え始めている。
NHKその他のニュース番組や、大手新聞の大見出しの掴みだけ目を通している人々は、安倍は良くやっていると勘違いしやすい。耳に心地いいキャッチコピーを聞かされれば、上手くいっているように聞こえてくる。色々上手くいっていない面もあるようだが、野田や菅直人の民主党に比べれば、えらそうな顔して喋るので、まあ、60点くらいの政治はしているのだろう。そう云う勘違いだ。ただ、勘違いでも支持は支持だ。
安倍政権の支持の中には、この手の空気に流される支持者が多く存在する。コテコテの支持者(日本会議好き)は、精々国民の3%にも満たないと考えていい。この人たち、テレビ露出で優遇されているし、概ね大声の持ち主が多く、発言時間を多くとる。これも、官邸がストップウォッチ睨みながら、放送を監視しているからだろう。つまり、50%の支持率が出ても、8割は面倒なので、まあ支持というレベルだ。つまり、核となる安倍内閣の支持率は10%程度と見ることが出来る。
残り40%の支持表明者は何者だとなるが、兎に角、何がなんでも自民党というのが5%はいる。上記安倍シンパ10%と自民兎に角支持派5%で15%が、自民党の基礎票になる。残りの35%の上乗せ分は、日和見支持派、監視を怖れ支持派、経済好転勘違い支持派に分類される。35%の内訳は判り難いが、この35%の中には、嘗て民主党フィーバーに投票した人々も当然含まれる。少なくとも、経済好転勘違い支持派に人々は、時間経過に応じて、収入は全然増えない、或いは株価が下がる事実を見て、支持放棄に傾くことは容易に想像できる。
日和見支持派の動向は分析が難しい。筆者自身が、日和見主義で生きている人々の習慣が判らないので、NHKの世論調査に惑わされる人々と重なると想定しておこう。NHKの世論調査の支持率は、最低限の支持率上昇下降の理由づけを持っているので、株価の推移が最もハッキリとしたバロメーターと捉えておく。政府の反政府的意志を監視されていると考えている、面従腹背派の人々は、選挙が正当に実施されるのであれば、支持は、ソックリ不支持に回る。
数日前までは、自民党に替わるべき受け皿がないと云う悩みを、有権者が持っていたのが事実だが、“戦争法案阻止”を接着剤にした「国民連合政府」風味の5党連携は、一人区を中心に国民の目に、徐々に姿を表す流れになってきた。正直、米軍の従属軍になると云う争点は、リアリティーにおいて、今ひとつインパクトが欠けている気がする。自民党の憲法改正案を読めば、その軍国主義的国家を目指しているのは歴然とするが、多分、多くの人は読まない。つまり、「戦争なんてするわけないよ」を信じ切っている。平和が永遠だと思いこんでいる人々に、裁きの日は近づいていると言っても、馬耳東風だ。
筆者は、現在の日本人の心模様を考慮に入れた時、立憲主義の厳守、戦争法案廃止の旗印だけで、国民の心を掴み切れるものか、疑問に思っている。いまだに、政治に望むこと項目の1位、2位、3位は、残念だが、景気、雇用、社会保障だ。戦争の危機とか、警察国家の怖さとか、言論統制とか、国民の興味としては下位に低迷している。マスメディアの世論誘導の典型だが、、いまだに日本経済が、3〜5%の経済成長が可能だと思いこんでいる人々が多くいる事実だ。こいつら馬鹿だと言っても始まらない。だからと言って、GDP600兆円だとは、教養が邪魔をして言える筈もない(笑)。
経済成長は、自然増くらいが妥当だ程度の表現は許されるだろうが、グローバル化が停止しない限り、実質賃金は恒常的に低下する。そうなると、インカムで同意可能なのは、社会保障の面だろう。そもそも、消費増税分は、すべて社会保障にあてると言っていたのだから、整合性は取れる。雇用に関しては、非正規雇用者を減らしていく。つまり、正規雇用にシフトは、現状のグローバル経済世界では困難なので、彼らへのセーフティーネット政策を打ち出すことも、整合性がある。先ずは、国民が興味を持つ経済問題でのゲインを共通化させる目玉政策が必要だ。戦争法阻止だけでは、リアリティーにおいて弱い。
その他にも、原発再稼働を含むエネルギー政策。安倍政権が経団連の思惑に乗っかったTPP問題。これらの問題に関して、是々非々を提示し、安倍自民党では打ち出せない、しかし幾分玉虫色でも構わないが、安倍悪政の手直しという政策の共通点が、有権者に提示できれば、尚、勝機が増えるだろう。現時点で、筆者が主張している「成熟国家の飄々とした生き様」を主張するのは暴挙である(笑)。いずれにせよ、反安倍勢力を「見える化」する為に、あらゆるツールを総動員すべきだ。多くの国民は、アベノミクスが自分たちの為になっていない事実に、漸く気づきはじめている。リフレ派の話は元気が出るが「気」しか生まれない。しかし、その論理を有権者に納得させるのは、不景気な感じになるので封印だ。彼らに、ゲインの部分だけ示し、反安倍勢力、ここにありの存在感を示せば、安倍や菅の泣き声が聞けるかもしれない(笑)。
現状では政党支持は、自民33%、民主10%、公明5%、共産5%、お維3%、維新1.5%、その他野党2.5%、支持政党なし40%というのが通り相場だ。しかし、国政選挙の場合、盛り上がるのは公示日の1か月程度前からである。つまり、参議院選、場合によれば衆議院選に関して、有権者が意識するとすれば、早くて5月連休明けになる。残り2か月半で、野党共闘の姿が何処まで具体的に提示できるか、そして、有権者に対する訴求力を持っているか次第だろう。
2か月半後の金融情勢は、安倍自民に有利に動く可能性は少ない。春闘も不発に終わるだろうから、実質賃金は益々低下する。国際情勢も、米国は、中東や南シナ海における鉾をどのように収めようか苦慮している段階で、アメリカの混乱が収まるよりも、目立つ事情が増えてくる。共和党大統領候補にトランプ氏が決定的になれば、アメリカの劣化を、マスメデァも伝えないわけには行かなくなる。そんなアメリカの軍隊に追随すると言っている安倍の安保法制の意味合いは、あのトランプ大統領の軍隊に追随するのか?という意味で、有権者に疑心暗鬼を抱かせるに相違ない。
筆者の勝手気ままな予測だが、東証株価が1万4千円割れしていれば、無党派層40%の35%は与党系ではなくなる。自民党支持33%も20%程度に落ち込む。野党連合に名称がつくか付かないかで情勢は大きく変化するが、仮に「国民連合政府会派」という統一会派を結成して、各政党が選挙に望めば、勝利も見えてくる。衆参同時選挙でも同じような結果になる。つまり、公示日付近になると、自民20%、民主20%、公明5%、共産10%、お維3%、維新2%、その他野党4%、支持政党なし36%くらいになるのではないだろうか。つまり、支持政党は、与党系28%:野党系36%、支持なし36%となる。無党派は付和雷同しやすいので、36%は16%と20%に別れる。最終結果は、与党系政党支持率は44%で、野党系政党支持率は56%となる。
単純な小選挙区制なら、断然野党系の勝利だが、投票率の問題と、1人区における選挙協力が何処までハンドリング出来るかにもかかってくる。投票率向上の決め手は、政治参加せずにはいられない社会事情が生まれる方が良い。例えば、不況が今以上に鮮明になる。中東情勢の緊迫で、自衛隊海外派兵要請が来るとか、原発で何らかの問題が大きくなるとか、“奇貨として”奇禍が起きてくれるかどうかは、お天道様しか知らない。まあ、最近のお天道様は、幾分お疲れのようなので当てにはならないが……。
≪ 内閣支持率7ポイント下落46% 政府与党に「緩み」77%
共同通信社が20、21両日に実施した全国電話世論調査によると、安倍内閣の支持率は46・7%で、1月末の 前回調査から7・0ポイント下落した。不支持率は3・6ポイント増えて38・9%だった。一連の閣僚や自民党国会議員の不祥事や不適切発言を踏まえ、77・7%が政府、与党内に「緩みが出ていると思う」と答えた。
有識者調査会が衆院議員定数10減を答申した衆院選挙制度改革について「次の衆院選から定数を削減するべきだ」との回答は50・6%だった。「次の衆院選からでなくてもよいが」を含めると「削減するべきだ」が86・1%に達した。 ≫(共同通信)
≪ 日銀のマイナス金利政策、景気「期待できず」61% 朝日新聞社世論調査
朝日新聞社は13、14両日、全国世論調査(電話)を実施した。日本銀行が16日から実施する「マイナス金利政策」による景気回復が期待できるか尋ねたところ、「期待できない」61%が「期待できる」13%を大きく上回った。
▼4面=質問と回答
内閣支持層でも「期待できない」49%が「期待できる」24%を上回った。「期待できない」は自民支持層で51%、無党派層で63%と半数を超えた。
安倍首相の経済政策による日本経済の成長については、「期待できない」49%が「期待できる」32%を上回り、第2次安倍内閣の発足以来、最も高かった。こうしたアベノミクスへの期待は、2013年4月調査の「期待できる」55%をピークに下降傾向となっている。「期待できない」が最も低かったのは同じ調査での26%だった。
甘利明・前経済再生担当相の辞任については、「やめたのは当然」が62%だった。
内閣支持率は40%(前回1月調査は42%)で、横ばい。不支持率は38%(同38%)だった。 ≫(朝日新聞)
≪ 参院選へ、野党5党の共闘加速 候補一本化の調整急ぐ
民主、共産、維新、社民、生活の野党5党は19日、安倍政権が昨年成立させた安全保障関連法を廃止する法案2本を衆院に共同提出したことを踏まえ、 夏の参院選に向け共闘を加速させる。民主党は共産党が改選1人区での候補者取り下げも視野に選挙協力を進める方針を示したことを歓迎。野党候補の一本化に 向け調整を急ぐ方針だ。
民主党の岡田克也代表は記者会見で「勝つために共産党が思い切った決断をしたのであれば評価できる」と強調。国会運営での協力関係を強化する意向も明らかにした。 ≫(共同通信)
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