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読売社説批判、まともな報道機関でない。安倍迎合機関。実質賃金4年連続マイナスの中、「成長率の落ち込み一時的との首相の景気認識は妥当」。よくいう。−(孫崎享氏)
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17th Feb 2016 市村 悦延 · @hellotomhanks
2月16日読売社説は「GDPマイナス 足踏み脱却へ消費拡大がカギ」を掲げた。
論点は多くあるので、消費拡大がカギの点を中心にみてみたい。
「内閣府発表の2015年10〜12月期の国内総生産(GDP)速報値は、
実質で前期比0・4%減、年率では1・4%減だった。
マイナス成長は2四半期ぶりだ。主因は個人消費の低迷である。
暖冬による冬物衣料などの売り上げの不振が響いた。
輸出も新興国経済の低迷で0・9%減った。設備投資は、1・4%増と2期連続でプラスだった」と記した。
これを読売新聞自身が自分の新聞で報じた内容と比較してみよう。
賃金↓実質賃金(2015年)4年連続でマイナス
消費↓消費支出(15年12月)4か月連続でマイナス
生産↓鉱工業生産指数 2か月連続でマイナス
設備投資↓機械生産(15年11月)3か月ぶりの減少。
消費の落ち込みを、「暖冬による冬物衣料などの売り上げの不振が響いた」とみなすか、
「賃金↓実質賃金(2015年)4年連続でマイナス、したがって」
「消費↓消費支出(15年12月)4か月連続でマイナス」とみなすかをみた場合、
どちらが本質的か明らかであろう。
ちなみに小沢一郎氏は「実質賃金が4年連続で減っている。
同時に雇用の不安定があるので、個人消費が増えるわけがない。
GDPの6割以上が個人消費の日本では、個人消費が上向かない限り景気は良くならない」と述べている。
読売社説が如何に浅い分析しか出来ないかであろう。
問題は、浅い分析しかできない人々が論説を書いているからではない。
正しい考察をするより、安倍首相を批判しない、擁護する、その精神を優先させて社説を書いている。
これはもう、責任あるメディアの域を超えている。
読売はさらに「安倍首相は衆院予算委員会で、
“企業収益は過去最高で、就業者数は増加するなど、経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は確かだ”
と述べ、成長率の落ち込みは一時的との考えを示した。
首相の景気認識は妥当だ」と記載した。
今、多くの人が「GDPの6割以上が個人消費」の中で
「賃金↓実質賃金(2015年)4年連続でマイナス」であれば当然景気は後退すると述べている。
企業収益が増えても内部留保などに回り、需要拡大に回っていない中で、
どこから「首相の景気認識は妥当だ」の結論が出てくるのか。
ウオール・ストリート等海外の新聞が日本経済に警鐘を鳴らしている中、余りにも無責任な書きようだ。
社説と言うのは、論理的考察がなされるというのを前提としている。
社説は政権のちょうちん持ちではない。
こうしたいい加減な社説を書く新聞が日本の最大の発行部数を誇っているという。
読売新聞だけの問題ではない。
政権に迎合したいという読者に支えられて読売新聞がある。
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