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衝撃告白「安倍政権は、拉致被害者を見殺しにしようとしている」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47707
2016年02月06日(土) 週刊現代 :現代ゲンダイ
■今年5月が最後のチャンスだが…
拉致被害者の家族で、拉致問題を間近に見てきた蓮池透氏が、まったく進展を見せない日朝交渉への憤りを吐露する。「安倍首相は、われわれを人気取りのために利用しているのではないか」との蓮池氏の言葉は、重い。
振り返れば、弟の薫たち5人の拉致被害者が帰ってきてから、もう14年になります。拉致問題はあれからまったく進展がありません。
北朝鮮は今年5月に、36年ぶりの朝鮮労働党大会を予定しています。そこで日本との交渉を打ち切ったら、拉致問題はそれで終わりです。だから私は警鐘を鳴らしたかった。
世間一般には、いまの安倍首相は「拉致の安倍」とか言われていて、過去の歴代政権よりも拉致問題に熱心に取り組んでいると思われるかもしれない。しかし弟の問題で、実際の現場で拉致問題に関わってきた私から言えば、まったく違います。
安倍政権は、拉致被害者たちを見殺しにしようとしている。1月6日の北朝鮮の核実験だって、安倍政権が、だらだらのんびりしているから起きたようなものです。
―「だらだらのんびり」とは?
一昨年5月の日朝協議で、ストックホルム合意がなされて、北朝鮮側が拉致被害者を再調査すると約束した。それで安倍首相は、北朝鮮から譲歩を勝ち取ったかのように首相官邸で記者団に語りましたが、'08年の福田康夫政権時代の合意に戻っただけのことです。しかもその当時、安倍氏は、「再調査なんかしても意味がない」と私たちに語っていたのです。
ところが拉致被害者の再調査は、北朝鮮が調査結果を出す日を、菅義偉官房長官が「夏の終わりか秋の初め」と言っていたのが年を越し、一昨年の7月に北朝鮮が特別調査委員会を立ち上げてから1年経っても、安倍首相は何の説明もしない。昨年9月には岸田文雄外相が「期限は設けない」などと言い出した。
安倍首相は、北朝鮮が核実験を起こすと、「日米で緊密に連絡を取って早急に対応策を取る」と言うのに、拉致問題は重い腰を上げようとしない。調査委員会を立ち上げた時、半年以内に結果を出させるとか、どうしてスピーディな期限を作れなかったのか。
拉致問題を見続けてきた蓮池透氏。『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』を上梓した。
―「忘れえぬ安倍晋三の冷たい言葉」という項目が印象的でした。'02年12月に成立した「拉致被害者支援法」は、当時の安倍官房副長官が中心になって成立させた議員立法かと認識していました。
ところが内情を知る蓮池さんは、「安倍氏はどっちの味方か分からなかった」と書かれている。
私は支援法が草案の時から、自民党の議員に「支援金が不十分なのでは」と訴えていました。その場では高くなると説明を受けたのですが、結局上がることはなかった。「国の不作為ですから賠償請求で国を訴えますよ」と言うと、安倍氏は薄ら笑いを浮かべながら「国の不作為を立証するのは大変だよ」と答えたんです。
'06年に安倍氏が首相になると、私たち被害者家族は、赤坂プリンスホテル旧館のレストランに招かれて会食をしました。
しかし'07年に政権を投げ出した時、私は完全に見限りました。この人は拉致問題を、自分のために利用しただけだったんだなと悟ったのです。
それでも安倍首相は、この期に及んで、まだ政治利用を止めようとしません。'14年暮れの衆議院選挙の時、新潟二区から立候補した自民党公認の細田健一候補の劣勢が噂されるなか、安倍首相が柏崎に応援演説に訪れました。
この演説会に弟を呼び出そうとして、弟が断ると、何とわれわれの両親が狩り出されたのです。会場で「今日は拉致被害者、蓮池薫さんのご両親も来ておられます」と紹介を受けた母は、「結局、安倍さんのダシにされただけだった」と嘆いていました。
―1月12日の衆議院予算委員会で、民主党の緒方林太郎議員が本書を取り上げて、「安倍首相は拉致問題を利用したのか?」と質問。すると安倍首相は、「私の言っていることが嘘なら国会議員のバッジを外す」と激昂しました。また、1月19日には日本のこころを大切にする党の中山恭子代表が、「この本は北朝鮮のある種の工作活動の一環である」と述べました。
こうしたことには、私も憤りを感じざるを得ません。私が本に書いたことは、嘘でも誇張でもないからです。
中山氏は'02年9月27日に、私たち家族会のもとに挨拶に来ました。拉致被害者・家族担当の内閣官房参与に任命されたのです。物腰は皇室関係の高貴な人のようでしたが、薫たち5人の帰国はあくまでも「一時帰国」だと告げたり、ロジスティック担当(調整役)が苦手など、頼りなさそうな印象を受けました。
中山氏は'07年に参議院選挙に出馬した際には、選挙用のパンフレットに、薫と写っている、羽田空港で撮った写真を使わせてほしいと言ってきた。「また政治利用か」と、私は呆れてモノが言えませんでした。
―拉致問題は、今後どうやって解決していったらよいと思いますか?
まず、政府が認定した17人の拉致被害者、そのうち5人は帰国したので残り12人の帰国を、最優先すべきです。「全員生きて帰国させる」と安倍政権は言いますが、まずは12人です。そこから次のステップに進んでいく。とにかく拉致問題は、時間との闘いです。最年少の横田めぐみさんも、もう50代になっています。
重ねて言いますが、今年5月の朝鮮労働党大会で、北朝鮮側が「拉致問題はすでに解決済み」と総括したらおしまいです。安倍首相は、私を非難しているヒマがあれば、一刻も早く12人を帰国させるよう、全力を尽くしていただきたい。
(取材・文/近藤大介
『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』
講談社/1600円
2002年の日朝平壌会談のあと、安倍晋三は、本当に拉致被害者たちの北朝鮮一時帰国に反対したのか?その後、対北朝鮮強硬派として政治的な地位を高めた現首相、そして、その周辺に蠢いた数多くの人間たちの打算と裏切りを告発する、究極のインサイド・ストーリー!!
はすいけ・とおる/'55年新潟県生まれ。東京理科大学卒業後、東京電力入社。'09年東京電力退社。'78年に北朝鮮に拉致された蓮池薫さんの実兄。北朝鮮による拉致被害者家族連絡会の事務局長などを歴任した。『私が愛した東京電力』他
『週刊現代』2016年2月13日号より
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