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田原総一朗:TPPの立役者甘利氏辞任にまつわる3つの謎
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160204-35754151-collegez-pol&p=1
BizCOLLEGE 2月4日(木)9時55分配信
経済再生相だった甘利明さんは1月28日、週刊文春が報じた金銭授受疑惑を認め、辞任した。
甘利さんが辞任を決意したのは、彼を告発した千葉県の建設会社の総務担当、一色武氏が持ち込んだ50時間以上にわたる録音テープがあったためだろう。この中には、甘利さんがお金を受け取ったやり取りが録音されていたのではないか。それが決定的な証拠だったのだと思う。
結局、甘利さんは、大臣室と神奈川県大和市の地元事務所で建設会社から50万円を受け取ったことを認め、地元事務所長が500万円を受け取り、うち300万円を私的に流用したことも認めた。その一方で、建設会社と都市再生機構(UR)との交渉で秘書らが口利きした疑惑については、秘書らが否定していると説明している。
だが、今回の事件で、非常に不可解な謎が3つある。
1つ目の謎は、建設会社の一色氏はなぜこんなことをやったのかということだ。一色氏が実名を出して、あれほど細かく具体的に告発するということは、自分で贈賄、あっせん利得を認めるということだ。当然、自分にも警察や検察の手が及び、有罪になる可能性が高い。
■なぜ一色氏ははじめから録音していたのか
世間一般から見ると、一連の行動は一色氏にとって何のメリットもない。しかもあんなことをやれば、今後、世間から全く相手にされなくなるだろう。
一色氏の主張によると、そもそも、一色氏側の建設会社が甘利さんにURとの交渉の口利きを依頼したことがはじまりだったという。ただ、そのやり取りを進めるうちにもめ事が起きて、録音するなら分かるのだが、一色氏ははじめから録音している。
つまり、はじめから甘利さんを告発するつもりだったわけだ。なぜあんなことをやったのか、非常に大きな疑問がある。
2つ目の謎は、誰にでも思い至るであろうこの謎に、新聞もテレビも全く追及の構えを見せない点だ。週刊新潮が少し触れていたが、多くの新聞やテレビはほとんど追及していない。
■なぜ検察、警察は動かないのか
そして、3つ目の謎は最も大きな謎である。どうやら検察、警察は動かない可能性が高いという情報があるのだ。しかも、これは自民党筋から流れているというのだ。
本来であれば、一連の金銭授受疑惑は、政治資金規正法違反、あっせん利得処罰法違反の疑いによって、警察や検察の手が伸びてもいい問題だ。一色氏が逮捕されていてもおかしくない。
それが、今回の問題については、検察も警察も動かない可能性が高いというのだ。しかも、甘利さんのみならず、甘利さんの秘書、一色氏にも捜査の手が及ばない可能性が高いという。
なぜか。一つは、少なくとも今年7月には参議院選挙が控えているからだ。あるいは、その前に衆議院選挙がある可能性が高いからだ。一般的に選挙の前には、検察は動きにくいものだと言われている。しかし、理由がそれだけとは思えない。
野党は当然、その点を追及するだろう。ところが、僕が野党に確かめても、本腰を入れて追及できるのかあまり自信がなさそうだ。これも不思議な話だ。
以上の3つの謎を考えると、この金銭授受問題には何か裏があると考えざるを得ない。
「衆議院3月解散・4月選挙説」は消えていない
野党は、甘利さんの金銭授受問題に対して説明責任を求めた。それに対し自民党幹部は、「その説明責任を国民に問う」という形で、つまり選挙をする方向で持っていこうとしているのではないのか。実は、まだ「衆議院3月解散、4月選挙説」は消えていないのだ
「4月選挙説」は、民主党内にも広まっている。なぜ、安倍首相が今年のうちに衆議院選挙をしたいかという理由は、本コラム『2016年最大の政治イベント「衆参ダブル選挙」に注目せよ』で詳しく述べた通りだ。
もう少し時期を細かく見ていくと、7月のダブル選挙や9月選挙よりも4月選挙の方が、公明党にとって都合がいいらしい。選挙のための調整があるので、4月の方がいいというのだ。だから公明党は、7月のダブル選挙や9月選挙には難色を示していた。
もちろん、甘利さんの問題がクローズアップされると、政権政党にとっては非常に不利になる。ただ、先ほど述べた3つの謎にあるように、それほど追及されなければ、衆議院の4月選挙に踏み切ることは十分に可能だ。
■メディアは徹底的に追及すべき
もう1つ、不思議なことが起こった。甘利さんの辞任後、1月30、31日に毎日新聞が行った世論調査では、安倍内閣の支持率が前回調査より8ポイント上昇し、51%になったというのだ。あの辞任表明が、いかに国民に好意的に受け止められたかということが分かる。
一般的に考えれば、閣僚が関わる贈収賄というスキャンダルが起こったのだから、絶対に支持率が落ちるはずだ。しかし、甘利さんが「たかが50万円」で、早いタイミングできっぱり辞任したのが、好感を持たれたのだろう。甘利さんの尽力によってまとめ上げた環太平洋経済連携協定(TPP)の署名式を2月4日に控え、それを花道という声があったにも関わらず、その前に辞任し、「政治家としての美学、生きざまに反する」と発言したことも共感を呼んだのかも知れない。
もちろん、この辞任は安倍政権や選挙への影響を考えた末の辞任だったのだろう。辞めたからといってダメージがなくなることはないが、影響を最小限に食い止めることができた点は間違いない。今回に限っては、むしろそれが支持率に寄与したということだ。
甘利さんの今後は、検察や警察がどう動くかに懸かっている。検察や警察が動かなければ、甘利さんに議員辞職や証人喚問を要求することは難しいからだ。検察も警察も動かないという情報はかなり信憑性が高いようだ。だが、この問題が不問に付されることはあってはならない。
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