甘利明経済再生担当相（６６）は２８日、都内で会見し、週刊文春が報じた計１００万円の現金授受の事実を認めた上で、閣僚の引責辞任を表明した。秘書に渡った５００万円のうち３００万円が私的流用だったことにも言及、監督責任や国会審議の停滞回避を理由に挙げた。無念の涙を流したが、疑惑を完全否定できず、観念。「一からやり直す」と述べた。

　「知らなかったとはいえ、秘書に責任転嫁するのは私の政治家の美学、生きざまに反する。国会議員としての監督責任、政治家の誇りにかんがみ、閣僚を辞することを決断した」

　大臣室で会見した甘利氏は約３０分、メモを見ながら週刊文春の疑惑に関する説明をした後、突然辞任を切り出した。「国家国民のため、全身全霊で取り組んできた自負がある」とする一方、「事務所や秘書の問題で、大変恥ずかしい事態が判明した。報じられるまで見逃した自分を恥じている」と、涙をにじませた。

　その上で「私の問題で国会審議にも支障が出た。安倍政権の足を引っ張るのは、閣僚・甘利明にとって耐え難い」と強調。自身のクビと引き換えに疑惑と混乱の「幕引き」に動いた。

　これまで「記憶の整理をしている」としていた自身の１００万円授受疑惑を初めて認めた。当初は否定するとみられたが「言い逃れ」できない内容だった。

　告発した関係者は、１３年１１月に大臣室、１４年２月に地元事務所でそれぞれ５０万円、計１００万円を渡したと主張。甘利氏は「紙袋の中にのし袋があると秘書に報告を受け、（政治資金として）処理するよう伝えた。（交渉の）お礼と快気祝いと聞いた」。当時は、舌がん治療からの復帰直後。背広の胸ポケットに封筒を入れたとの指摘は「政治家どころか、人間の品格が問われる」と否定した。

　秘書に渡ったとされる５００万円のうち３００万円は私的流用されていた。政治資金収支報告書への記載もなかった。フィリピンパブでの接待報道を「事実なら異常」とし、関与した秘書２人の辞表も受理した。

　告発した人物が会話を録音していたことに「いい人とだけ付き合っていても、選挙には落ちる」と訴えた。直前まで「職務にまい進する」と述べており、急転直下の辞任。首相への報告も２８日で、慰留を振り切った。「花道」とされた来月４日のニュージーランドでのＴＰＰ署名式。その舞台にも、上がれなかった。

　会見では何度も言葉を詰まらせた。「正直言えば、署名式には出たかった」。最後のひと言は、悔し涙で絞り出した。議員辞職は否定し、「一からやり直す」と述べた。【中山知子】

　◆甘利明（あまり・あきら）１９４９年（昭２４）８月２７日、神奈川県厚木市生まれ。武田信玄の重臣で知られる甘利虎泰の子孫。７２年慶大学法学部卒、ソニー入社。８３年衆院選で父正氏の地盤を継ぎ旧神奈川３区で初当選。９８年労相で初入閣、１２年から経済再生担当相。趣味は美術品鑑賞と映画鑑賞。座右の銘は「得意淡然、失意泰然」。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160129-00000046-nksports-pol

　甘利明経済再生担当相（６６）は２８日、都内で会見し、週刊文春が報じた計１００万円の現金授受の事実を認めた上で、閣僚の引責辞任を表明した。

　野党各党にも、甘利氏の電撃辞任は「想定外」の出来事だった。それでも、「これで幕引きとするのは許されない」として、今後は甘利氏の参考人招致を求めて、引き続き追及する構えだ。甘利氏による口利きの有無など、この日の会見で明かされなかった点などを含め、国会審議での説明を求める。当面は、最後まで甘利氏をかばった「一蓮托生（いちれんたくしょう）」の首相をターゲットにして、来週以降の衆院予算委員会でただす方針だ。

　民主党の枝野幸男幹事長は「秘書の監督責任だけで矛を収めることなど到底できない」と述べ、甘利氏の法的責任にも言及。同党の予算委理事、山井和則理事は「安倍政権の終わりの始まり」と指摘した。民主、維新の党両党でつくる「疑惑追及チーム」は近く、甘利氏に現金を渡した関係者が関係する会社を視察、独自の調査を進める。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160129-00000052-nksports-pol

後任がノビテルなんてw

ひるおびに雁首ならべているコメンティターたちのピエロのような卑しい顔をみていると、この国が陥ったマンガのような地獄図を目に観るようだ。