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安倍政権のシャレにならない「アメとムチ」 7月の選挙後には悪夢のような「現実」が待っている! 古賀茂明「日本再生に挑む」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/47375
2016.01.16 週刊現代 :現代ビジネス
謹賀新年。今年はどんな年になるだろうか。
考えをめぐらすうちに、思いついたのが「先憂後楽」という言葉だ。元々は、民が憂える前にまず為政者が心配し、民が幸せになって楽しんでいるのを見て初めて為政者が喜ぶという政治のあり方を示すことわざだった。今は「苦あれば楽あり」に近い意味で使われることも多い。
この1年はこのことわざとは全く逆になる可能性が高い。
昨秋から年末にかけて続いた、怒濤のような「バラマキ」政策の決定。'15年度補正予算、'16年度本予算と税制改正などにちりばめられた「アメ」の数々。低所得の年金受給者へは1人3万円の現金給付。財源無視で軽減税率を加工食品まで広げて1兆円。企業には法人税実効税率を30%を切る水準に下げる。農家には、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)対策で補助金を大盤振る舞いだ。
官僚の給料もボーナスも上がる。補正と本予算合わせて100兆円という気の遠くなるような金額である。
補正予算が実際に使われるのは春頃から。本予算は6月頃から本格的に執行される。全ては、7月の参議院選挙、そして、同日または秋にも行われるという衆議院選挙のため。絶妙のタイミングだ。直前には、日銀の想定外の大規模緩和、あるいはその他の政策も含め株価対策が実施されるのも確実だろう。
一方、あれだけ急いで無理やり通した安保法関連の動きは、南スーダンのPKO部隊への駆けつけ警護などの新たな任務追加、南シナ海の米軍による警戒監視活動への協力などを含め封印される。
「野党は、すぐにも戦争が始まると言っていましたが、あれは嘘。心配は無用です」と政府に言われ、国民は、「大騒ぎしすぎたな。これで安心した」と胸を撫でおろす。また、憲法改正の話も抑制される。ヘルメットをかぶって戦車に乗った安倍晋三総理が、今は猫の着ぐるみをかぶって、「猫かぶり」という図だ。
しかし、参議院と衆議院の選挙が終われば、怒濤のような「ムチの政策」が始まるはずだ。軽減税率の財源のために年末の予算・税制で、70歳以上の高齢者の医療費負担引き上げ、配偶者控除廃止などが決まり、年金の支給開始年齢引き上げ、さらには、消費税15%への引き上げの議論も始まるだろう。株価対策も打ち止め。市場に失望感が出れば、株が下がる可能性は高い。
一方、安保関連では、選挙後に南スーダン、南シナ海での活動が一気に実施される。中東の対IS戦争にも有志国連合の一員として、何らかの自衛隊関与の道を開き、日本中、いつどこでテロが起きてもおかしくない状況が生まれる。街中には警察官が溢れる光景を目にするかもしれない。衆・参両院で3分の2を確保すれば、憲法改正の議論も一気に本格化する。
そこまで行けば、国民は夢から覚めるが、時すでに遅し。3年後まで選挙はなく、安倍総理のやりたい放題。将来のことを考えると夜も眠れない。声を上げても民意は無視される。まさに憂いの日々である。
この一年を一言で表せば、「先楽後憂」。正月早々縁起でもないが、悲しいかな、それが現実だ。この予想がはずれることを心から祈りたい。
『週刊現代』2016年1月16・23日号より
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