小沢一郎「野党皆はビシッと,自民党と戦うという認識でいかなきゃならない」代表会見(1/2) 2016/01/13 17:50 銅のはしご 小沢 一郎 代表 野党選挙協力 ✑ 候補者擁立は,まず総体的な,全国レヴェル,党本部レヴェルでの各党の話し合い,調整があって,もう一度選挙区,全選挙区について全野党で話し合いをするという民主的な手続きをもって,全国レヴェルの範囲で決める ✑ 首長選挙は国政選挙とは別だが,野党皆でピシッとやると認識をしっかり持っていくべきだ。僕は民主党の代表のときには自公との相乗りはダメだと号令をかけた ✑ 今のままでは,自・公・おおさか維で 3分の2が現実味を帯びてくる可能性が非常に強い。ただ,そうさせてはいけない,という国民の意識もかなり高い。 野党共闘の仕組みができ上がれば,逆に自公の過半数割れを実現できる
山本 太郎 代表 野党選挙協力 ✏ 政治が起こすアクションを待つのではなく,有権者,市民の皆さんが横に広がり,本当に政治に対してプレッシャーをかける 北朝鮮による四度目の核実験に対する抗議決議・参議院 ✏ 衆議院案には賛成だが,参議院決議文には日本独自での追加の制裁という挑発で応える部分があったので,棄権という問題提起をした https://www.youtube.com/watch?v=7J2AF7uYC8o 32:58 00:00〜18:18/32:58 【記者質疑】 光文社FLASH ;4月の北海道(5区)衆議院の補選で,新党大地の鈴木宗男代表が自民党候補の支持を表明された。野党共闘を占っていく上でも重要な側面と思うが,現時点では新党大地が野党共闘に方向転換していくのは,かなり難しいとご覧になっているかを。 小沢 一郎 代表 新党大地・鈴木宗男さんはね,彼なりのあれで動く人だから,これは自民党を応援すると言ったからって不思議じゃないんだけれども,それ以外の野党がぜんぶ力を合わせるという形になんないと,まあ一般的には勝てないわね。 ただいつも言ってるんだけど,個別の選挙区1つひとつでもって,俺の候補を応援しろとか,お前の候補は下りろとか,お前たちは黙って応援しろとか,そういうやり方では絶対野党共闘はできないよね。 だから,全体的に言えば衆参もちろん含めていいんだけど,全選挙区について,全野党で話し合いをして,ここは民主党でいくとか,ここは維新でいくとか,ここは共産党でいくとか,ここは社民でいくとか,ここは生活(の党と山本太郎となかまたち)でいくとかっていうことが,全国レヴェルの範囲で決まればね,そうすれば共産党も,また我々も若干予定しているところあるけれども,そこも調整に従うと。それで皆でやるということになると思うけども,先にこっちの候補者決めてね,お前ら全部従えっていうのは,ちょっと乱暴で,民主的じゃないわね。 そうすると,なかなかまとまらないということになるのは,当たり前のことで。そこはちょっと今後の野党共闘を考える上でも,まず総体的な,全国レヴェル,党本部レヴェルでの各党の話し合い,調整ということがあって,もう一度選挙区,ということにならないといけない。そう思いますね。 ですから,5区の場合は,北海道だから鈴木宗雄さんの影響は強いけども,本来あすこは新住民の多いところですから,野党に対する票も多いとこなんですよ。だから,皆でまとまりゃあ,勝てないことないと思うんですけれども。今の現状では非常に厳しいように思いますね。 山本 太郎 代表 先日,4日間ほど北海道に入ってまして,色んなところでお話をしてきたんですけれども,その中で鈴木宗男さん・新党大地が(自民の)応援をするというニュースを聞いて市民の皆さんはどう思われるのかなとおもったら「これでスッキリした」という意見がけっこうありましたね。「これで野党がまとまりやすくなった」という意見も多かったです。 知事選でも結構混乱がうまれたという話もありましたし,そういう意味で,すごくポジティヴに受け取っているような北海道の方々との出会いが多かった気がします。 IWJ ;SEALDsであれだけ夏に人気のあった民主党・福山(哲郎)さんだが,京都で「共産党と断固戦う」<報道では,「徹底的に戦う」と市長選(2月7日投開票)で自公推薦候補を支援>と表明した。野党共闘がますます難しくなってくると思うが。 小沢 一郎 代表 特別なケースは別として一般論として,複数区はそれぞれで戦う以外ないですよ。 私のあれ(統一名簿)が上手くいけば,自公と共産党とその他の野党の集団の候補者,というふうに複数区ではなりますから,これはしょうがないですよね。 ただまあ,感情的な対立になったんではダメですから。ですから,全国レヴェルでの話し合い,調整ちゅうのが,まずないとダメだということを僕は言ってるわけなんです。 1つずつだと,皆,あっちやるんなら俺もだとか,あいつだけが先に勝手に決めて,こっちはやめろとかっていう類いの話になっちゃうから。 だから,福山君が断固戦うのは,それは複数区だから。 共産党と戦うんじゃなく,自民党と戦わなきゃならない。だから,そういうところは勘違いしないようにね。自民党に勝ちさえすりゃあ当選すんだから。そこは,それぞれね,現職の人も,誰があるいはどっちの党が目標なのかをちゃんと冷静に判断したほうがいいと思います。 山本 太郎 代表 その福山さんが仰った発言というのは,京都の市長選においての話だったと思う。市長選に関しては,そういうことで与党側に乗った戦い方になるかなと。 小沢 一郎 代表 あ? 市長選挙だったの? <苦笑> 山本 太郎 代表 聞いたわけじゃないけど,おそらくその選挙においてはそういう戦い方だけれども,国政においては力を合わせていくつもりなのではないでしょうか。そこら辺も一緒に戦っていけたら,本当はいちばんの理想ですけど,そこはもう市民の皆さんにプレッシャーかけていただくしかないですものね。まあ,色んな考えがあるでしょうから。 小沢 一郎 代表 あのね,首長だったらね,これはピシッと(野党)皆でやんないとダメですよ。 それは,ちゃんと話し合いをきちんとすればですよ,共産党だって応ずるかもしれないけれども。 僕は民主党の代表のときには絶対相乗りはダメだ,ということを全部に号令して,敵わなくても野党の候補者を立てていくと。ほんとのわずかな例外しか,相乗りは認めなかったはずです。 だからそういう意味で,できるだけ野党と話し合いをしながら。 自民党の候補者を倒すことが,我々の目標ですから。そういう感覚に立ってやらないと。 首長選挙と国政選挙は別ですけれども,そこはちょっと認識をしっかり持っていかないといけないと思います。 フリー・ジャーナリスト田中 ;原発事故の後の2012年衆議院選挙,2013年の参議院選挙のときも脱原発候補を立てようと市民や政界の人も集まってやっていたが,けっきょく敵わずに見るも無残な負け方をした。今度もそうなるのではないかと思うが,小沢代表が仰るように全国的な調整をやる人が,今いない。小沢代表が策士の如く裏で動いてくれればいいが。今後そういう調整はできるかを。 小沢 一郎 代表 できなきゃあ,全滅だわね。今のままだとそうなる可能性が非常に強い。だから,自・公・おおさかで3分の2ちゅうのは,現実味を帯びてくる。 ただ,そうさせてはいけない,という国民の意識もかなり高い。 ですから私は最後まで望みを失っていないし,全国的な各党レヴェルの調整,コンセンサスというのは,別にリーダーがどうのこうのじゃなくて,それぞれがね,自分の勝手な利害を捨てりゃあいいんですよ。いつまでも捨てきれないと,全滅だわね。 だけどまあ,だんだんね(そうなる)。半年しかないけど,まだ半年あるから。いつも言うけど,日本人つうのは一夜漬けが得意だからね。その場にならないとね,切羽詰まんないとなかなかね,本気にならないっていう面がありますんでね。 そういうところに,私は希望を捨てずにおります。 山本 太郎 代表 今,小沢代表が仰ったとおりそのままだと思うが,政治が起こすアクションを待ち続けたときには手遅れになる可能性が高いと思います。 だから,有権者の皆さんが,市民の皆さんが,横に広がって,本当に政治に対してプレッシャーかける以外にないですよね。政党本部っていうそれぞれ連絡先もあるわけですから。支援者だったり,これから支援者になろうと思ってる方々が連絡することも,すごく大きな力になると思う。 光文社FLASH ; 評価は分かれると思うが,昨年9月のTPP交渉の「合意」。その節目と,10月の安保法制の通過を経て,アメリカ政府の現安倍政権に対する評価,見方に何か変化はあったとご覧になっているか。 小沢 一郎 代表 TPPについては,やっぱオバマ氏がかなり推進してきたから。それがまとまったちゅうことについては,評価しているかどうかは別にして安堵している面はあるんだろうと思いますね。 安保法制についてオバマさんがそれほど強いあれを持っているとは...報道を見る限りは感じられないんだけどね。 そういう理念的なことは現オバマ政権にはあまりないと思うけれども,いずれにしてもアメリカの中においても,この沖縄の問題が非常にシンボリックなものになりつつあります。日本の安保法制と安倍政権ということに積極的評価をする人も,知日派のいわゆる日本マフィアの人たちの中にはもちろん多いけれども,そうでない,日本のメディアが報道しない色んな形でアメリカ国内で,安倍政権に対する懐疑的な見方が出ております。アメリカの世論がそういう形で安倍政権を積極的に評価するという状況ではないと私は思います。 報知新聞 ;山本代表は先日の北朝鮮の抗議決議<参議院>に棄権という立場をとられたとブログ(※1)で拝見した。党としては,賛成に投票されている方もいる。ご自身の意思だろうが,改めてそこを伺いたい。 山本 太郎 代表 党議拘束というものがない我が党では,その意思表示は自由に許されておりますので,棄権という立場を選びました。 その理由は,問題提起という部分が多いです。 決議を出すべきではないということであれば反対をしたかったところですけれども,その決議を出すということには,もちろん賛成です。 核実験を行うことに関しては,今の世界の流れから逆を行ってしまっている。緊張を高めるという,そこに関しては断固抗議をするべきだという点は賛成です。 衆議院の決議内容であれば,のれました。だけど参議院の内容はそれに輪をかけて少しプレッシャーが強い内容になっている。 国連安保理で制裁を加えていく,検討するということにとどまっているのが衆議院(の決議)なんですけれども,参議院はそれに加えて「我が国独自で追加の制裁を行う」ということになると,世界的な包囲網・世界的にプレッシャーをかけるというところで,我が国が前面に押し出されてしまう可能性がある。それによってこの国に与えるリスクというものを考えると,そのリスクに対してどのようなフォローをするかが現政権では行われていない。 たとえば,日本海側にある原子力発電所であるとかは,緊張感が高まっていけばおそらく即時撤退しなければいけないぐらいの話ですよね。少なくとも再稼働なんて許されるはずはない。 勇ましい声は上げるんだけれども,それに対してのリスク,そのリスクに対しての準備,国として人々を守るための施策は行われていない。 緊張が高まって喜ぶのは誰だという話だ。向こう側の挑発にまたこちら側ものるようなことになれば,また緊張が高まるのは当然で。その緊張によって,経団連の防衛生産委員会とか軍事産業とかは喜ぶ話かもしれない。この国に生きる人びとにとってはリスクを上げることにしかならない。 < そして政府は、・・・新たな制裁措置を含む安保理決議が具体化されるよう努力すべきである (※2)> 「拉致」という問題もその決議の中に含まれていた。 今までさんざん経済制裁をしたりしていく中で,この拉致問題が解決をしてきたかと言うと,やっぱり難しかった。だからこそ安倍政権で経済制裁を一度緩めたわけですよね。なのに,ここでまた核実験とセットにして拉致問題を前に押し出すことによっての危険性,拉致家族を奪還することのハードルを上げてしまうのは,いかがなものかと。 衆議院案には賛成できますが,参議院の(決議文)にはやはり挑発に挑発で応えるような部分があったので,棄権という問題提起をさせていただいた。 < 続く > http://4472752.at.webry.info/201601/article_14.html
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