安倍総理大臣とアメリカのオバマ大統領は、北朝鮮が水爆実験を行ったと発表したことを受けて電話で会談し、今後、日本とアメリカが連携して、国連の安全保障理事会で北朝鮮への制裁の強化に向けた議論を主導していくことを確認しました。

北朝鮮が水爆実験を行ったと発表したことを受けて、安倍総理大臣とアメリカのオバマ大統領は、７日午前７時半すぎからおよそ２０分間、電話で会談しました。

この中で安倍総理大臣は、「地域と国際社会の平和と安全を損なう安全保障上の重大な脅威だ。国際社会が断固たる対応を取ることが、さらなる挑発行動を防ぐためにも極めて重要だ。アメリカ、韓国など関係国と緊密に連携し、国連の安全保障理事会などで迅速に対応していきたい」と述べました。

これに対してオバマ大統領は、「全面的に同意する。地域と国際社会を脅かす卑劣な行為であり、日本や同盟国の安全を守るため、あらゆる措置を取る。今後、国連安保理で、北朝鮮に対する新たな制裁を含めた話し合いに向けて協力したい」と述べ、今後、日本とアメリカが連携して、国連の安全保障理事会で、北朝鮮への制裁の強化に向けた議論を主導していくことを確認しました。

一方、安倍総理大臣が、日韓両政府が慰安婦問題の最終的な解決で合意したことについて、「慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認できた」と述べたのに対し、オバマ大統領は、「安倍総理大臣の勇気と決断に祝意を申し上げる。今回の決断で日米韓の協力が平和と安定に大きく貢献することになる」と述べました。

参議院本会議での代表質問で、安倍首相は、北朝鮮の核実験実施に対し、日本の独自制裁を復活させる可能性に言及した。

安倍首相は、「わが国独自の措置の検討を含め、北朝鮮に対して、毅然かつ断固たる対応を行ってまいります」と述べた。

安倍首相は、国連の非常任理事国として、アメリカとともに国際社会を主導するとともに、韓国、中国、ロシアなどの関係国とも連携し、「断固たる対応をとる」と強調した。

また、安倍首相は、憲法改正についても答弁した。

民主党の前川清成参院議員は、「年頭会見、夏の参議院選挙において憲法改正を訴えると述べておられますが、現行憲法のどこをどのように変えるのか」とただした。

安倍首相は、「どの条項をどのように改正するかについては、国会や国民的な議論と、理解の深まりの中で、おのずと定まってくるものと考えております」と述べた。

さらに、消費税の軽減税率について、「低所得者対策にならない」との指摘に対し、安倍首相は、「日々の生活で、幅広い消費者が消費、利活用している商品の消費税の負担を直接軽減するものだ」と述べ、反論した。

安倍首相が７日、北朝鮮の核実験に対し、日本独自の制裁を強化する可能性を示唆した。

安倍首相はこの日、参議院本会議に出席し、「わが国独自の措置の検討を含め、北朝鮮に対して断固たる対応を行う」と述べた。安倍首相はこの日、オバマ大統領との電話でも「国際社会が断固とした対応を取ることが、さらなる挑発行為を防ぐためにも極めて重要だ」と強調した。

日本メディアによると、日本政府は２０１４年７月に解除した一部の対北朝鮮制裁を再開する措置を検討している。日本政府は当時、北朝鮮の日本人拉致問題調査のための特別委員会設置をきっかけに、北朝鮮国籍者の入国禁止、朝鮮総連幹部の日本再入国禁止、北朝鮮船舶の日本入港禁止を解除した。これらの措置は２００６年の北朝鮮の最初の核実験以降、国連安全保障理事会の制裁とは別に日本が独自に取ってきたものだ。

日本政府は対北朝鮮制裁を強化すれば朝日間の拉致問題交渉が断絶する可能性があるだけに、北朝鮮と国際社会の動向を見守りながら制裁の程度を決めると予想される。

http://japanese.joins.com/article/524/210524.html