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住民投票で反撃開始?(※イメージ)
辺野古問題で揺れる沖縄 訴訟、住民投票で反撃開始か〈週刊朝日〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160105-00000001-sasahi-pol
週刊朝日 2016年1月15日号
沖縄県と政府の法廷闘争が激化する様相だ。
政府は2015年11月、翁長雄志知事が名護市辺野古の埋め立て承認を取り消したのは違法とし、県を相手取って代執行訴訟を提起。12月2日に福岡高裁那覇支部で始まった裁判では、翁長知事が出廷し、意見陳述をした。
「日本には地方自治や民主主義が存在するのでしょうか。沖縄県にのみ負担を強いる今の日米安保体制は正常といえるのでしょうか」
武田真一郎・成蹊大学法科大学院教授は、政府の対応を批判して、こう話す。
「埋め立ての承認や取り消しは、国ではなく、知事の権限。本件で代執行が認められれば、国は埋め立て申請をすればどんな迷惑施設でも造れることになる。最近は法律よりも政権側の空気を読んだような判決が多く、司法は甚だ心もとない」
たとえ裁判で県が敗訴したとしても、辺野古新基地建設反対の運動が沈静化することはない――沖縄在住の芥川賞作家、目取真俊さんはそう予告する。
「むしろ国への反発が強まり、運動は先鋭化するかもしれない。工事への反対に加え、米軍にも矛先が向けば米国も傍観者ではいられない。政府は、キャンプ・シュワブのゲート前での抗議行動が、警視庁機動隊を派遣しなければ抑えられない状況になっていることを認識すべきだ」
翁長知事の妻、樹子(みきこ)さんもゲート前に駆けつけてマイクを握り、座り込みを続ける人々を激励している。
「(夫は)何が何でも辺野古に基地は造らせない。万策尽きたら夫婦で一緒に座り込むことを約束している」(15年11月8日付琉球新報)
14年の名護市長選、県知事選、衆院選などで、辺野古の基地建設反対派がすべて勝利した。だが、菅義偉官房長官らは「選挙結果は基地の賛成、反対の結果ではない」とし、沖縄の民意を無視してきた。そこで、武田教授が提案する。
「基地建設の賛否を問う住民投票を全県で実施すべきだ。反対票が大きく上回れば、『埋め立て承認を取り消す公益上の必要性』があることも証明でき、裁判にも効果的。県は、民事訴訟で工事の差し止め請求訴訟を起こす手もある」
県は1996年、基地の整理縮小と日米地位協定の見直しの賛否を問う住民投票をしている。その際、賛成票は89%に達した。沖縄の闘いは続く。
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