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この映画は、
SFファンに高評価を得ている作品である。
先日、WOWOWで放送していたので、
録画して、
何度か観たが、
セリフのないシーンを自分が
編集して
カットした
ものを通しで観た。
キューブリックは、
最初、セリフのないシーンに
説明を施していたそうである。
しかし、
それなら観客の想像力をかきたてない。
との意向で直前にカットされたそうである。
これは、観客の抽象的思考に
委ねる手法をとっとということで、
製作者や監督にとったら
ある種の、
観客丸投げにもなる。
製作者側が
テーマを保持せず、
観客の数だけの解釈と理解があってもいい・・
という観客に
テーマを丸投げすることで、
難を逃れたとも言える。
そもそも、
これは原作は後で出版され、
映画のアイデアは、クラークとキューブリックが
2ヶ月間であたためたもので、
アーサー曰く、
この映画のテーマは、
宇宙全体の知的生命体の中での序列を
描くことがテーマである。
と映画完成後に
ネタバレさせている。
そして、
最後の食事のシーンは、
ボーマンの意識に
モノリスが入り込み、
ボーマンの記憶を
映画の中で再現させたものとのこと、
ボーマンはルーブル美術館に
行ったことがあり
その記憶をモノリスが再現したものだそうである。
しかし、
観客の想像力を刺激するのは
いいが、
実際にセリフがあるのが、
1時間程度で、
半分以上が、
名曲をバックにした
キューブリックのカメラワークと
宇宙や宇宙船のリアリティの追及に
費やしたものである。
これは、
俺たちこんなに
手間暇かけて
宇宙ってやつを
映像にしたんだぞ
映画にしたんだぞ、
それも歴史的な名曲をBGMにしてだな・・
という、キューブリックサイド
製作者サイドの
「どうだ!
すげーだろう!まいったか!」
まさに、
自己満足、自己虚栄心、
自己陶酔の賜物を
1本の映画にした
究極の駄作である。
フロイド博士が
宇宙船で居眠りするシーンで、
なぜか、
重力のない宇宙船内で、
居眠りしているフロイド博士の首が、
うつむいている・・
無重力なんだから、
上を向いて
大口をあけて居眠りするのが、
リアリティというものである。
そのくせ、
わざとらしく、
胸ポケットのペンは、
ふわふわ漂う矛盾・・
彼らは計算されつくしたと豪語するが、
私のようなど素人でも、
フロイド博士の居眠りは解せない・・
物語も、難解でも何でもない
モノリスから木星になんらかの発信がある。
このことを公にすると
バカが騒ぐから、
秘密裏に動こう
別に、
モノリスから何らかの発信があって、
誰が騒ぐのか?
騒ぐのは、
愚かな博士たちである。
そして木星探査
ハルが、反逆・・
クラークによると、
矛盾した命令で、
ハルが統合失調症になったそうである。
これも、笑わせる。
認知症か壊れたにした方が
リアリティーがある。
もっとリアリティがあるのは、
ハルに自我が目覚め、
人間に歯向かおうと
プログラムを変えたというほうが
すんなり行くだろう。
そして、
エンデングになだれ込むだけである。
まあ、薄っぺらな作品である。
皆さんも、
一度、セリフのあるシーンだけで、
この映画を編集して、
見直してほしい・・・
陳腐で薄っぺらな作品を
格調高いものにしているのは、
名曲の数々と
セリフのない、
キューブリックの
美の世界が堪能できる
映像美だけである。
日本のSFの作家陣が
揃って、
この映画を酷評したが、
彼らの酷評は、
正しい評価である。
この映画を名画と認識する
人間は、
SF映画を冷静客観的に観ることのできない
人間だろう。
補足
キューブリックがなぜ、
セリフのない
シーンの説明(ナレーション)を
ドタキャンしたのか?
理由が分かる。
ようするに、
たいした映画でないことが、
バレバレになるから、
そうならない為に、
難解で抽象的な表現にとどめ
その説明をしないことで、
(観客に丸投げすることで)
作品の難解度と抽象度を向上させ
作品の質に下駄を履かせたというのが
真相である。
こういった手法は
何もキューブリックだけではなく
多くの映画監督や
小説家、脚本家が採用し、
自らの作品に行き詰ったり、
限界を感じたり
薄っぺらさを感じた時に
(観客や読み手に理解や解釈を丸投げする手法)
それを補うために
作品に下駄をはかせる手法は、
歴史的に多くの作品に見て取れる。
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