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最後に凄みを見せたオバマとひとたまりもないプーチン
http://xn--gmq27weklgmp.com/2016/12/31/post-5841/
31Dec2016 天木直人のブログ
NHKの第一報から丸一日がたち、きょうの各紙が一斉にオバマ大統領の対ロ制裁内容の詳細を報じた。
それを読んであらためて思い知った。
戦後70余年に及ぶ米ロ外交史の中でも、特筆すべき厳しい報復制裁だ。
なにしろ、大統領選挙という米国の最大の政治にロシア情報機関がサイバー攻撃で不正介入し、その責任はプーチン大統領にあると明言したのだ。
その上で、ロシア情報機関幹部や在米ロシア外交官を含め、35人を即時国外退去処分にしたのだ。
しかも、これは報復制裁だと公言したうえで。
二期8年に及ぶ「弱腰オバマ大統領」が、最後の最後で見せた、これ以上ない強気外交である。
プーチン大統領は驚いただろう。
ロシアは報復措置を取らない、などと余裕を見せた格好になっている。
しかし、プーチン大統領にはそれしか対応策はないのだ。
まもなく誕生するトランプ大統領との間で、あらたな米ロ関係を期待するしかないのだ。
しかし、そうはいかないだろう。
きょうの各紙の記事で私が注目したのは、トランプ氏が難題をつきつけられたと書いている記事が多かったことだ(朝日、毎日、産経など)
それはそうだろう。
大統領になったら、自らの国の情報機関を信用するしかない。
しかも、いまでも米国民の半分以上はトランプ大統領を認めないと言っている。
ロシアとの融和を急いで、ロシアにねつ造された傀儡大統領と言われては、就任宣言からレイムダック状態になる。
米国と米国民の利益のために、米国大統領にふさわしい対ロ外交を取らざるを得ないだろう。
そして、米国にとって、ロシアは今も昔も、価値観が最も異なる潜在敵国なのである。
今度の対ロ報復制裁措置は、弱腰大統領と言われ続けてきたオバマ大統領が最後の最後に見せた、プーチン大統領に対する必殺のカウンターパンチだ。
そして、それはまた同時に、オバマ大統領のレーガシィを全否定しようとするトランプ氏に対する、これ以上ない重い置き土産だ。
トランプ大統領は、みずから繰り返す米国の国益ファーストと、プーチン大統領のロシアとの関係構築の間で、また裂き状態で出発することになる。
そして、わが日本の安倍首相は、トランプの米国とプーチンのロシアの間で、また裂き状態となる。
最後まで、オバマ大統領は安倍首相にとって相性の悪い米国大統領だったということである。
いや、事実はその逆だ。
オバマ大統領にとって安倍首相は、最後まで好きになれない日本の首相だったという事である(了)
◇
ロシアのサイバー攻撃 米が制裁 トランプ氏の対応、焦点 親露姿勢、修正も
http://mainichi.jp/articles/20161231/ddm/002/030/064000c
毎日新聞 2016年12月31日 東京朝刊 後段文字お越し
【ワシントン会川晴之】オバマ米大統領は29日、ロシアによるサイバー攻撃に対する報復措置として制裁に踏み切り、ロシアとの関係改善を目指すトランプ次期大統領をけん制した。オバマ氏は「われわれの価値観や国際規範から逸脱する場合、ロシアに立ち向かう」ようトランプ氏に求め続けている。トランプ氏は週明けに米情報機関の説明を受けることにしており、対露外交の見直しを迫られる可能性もある。
トランプ氏は、ロシアの政府系メディアが「プーチン氏の友人」と表現するエクソンモービルのティラーソン会長を次期国務長官に起用することを決め、大統領補佐官(国家安全保障担当)には親露派のフリン元国防情報局長を充てた。一貫して親ロシアの姿勢を示している。また、今回のオバマ氏の決定は議会承認が不要な大統領令で実施されており、トランプ氏が大統領就任後に廃止することも法的には可能だ。ただ、トランプ氏は今回の決定を受けて発表した声明で「米国はより大きく、前向きなことに取り組む時期だ」と制裁措置に疑問を投げかける一方、「来週、情報機関の幹部たちに会う」と事態の把握に努める考えを示した。
米国の情報機関を束ねる国家情報長官と国土安全保障省は10月、米大統領選に関わる民主党組織からの情報流出は「ロシア政府によるもの」と断定。その分析を否定すれば、情報機関を「信用しない」と公表することと同じ意味を持つ。
また米上院では、マケイン軍事委員長(共和党)をはじめ共和、民主両党の有力者らが今月18日、大統領選を狙ったロシアのサイバー攻撃について超党派で徹底調査する特別委員会を設置するよう上院共和党トップのマコネル院内総務に求めている。トランプ氏は、情報機関と議会への対応という二つの問題に直面することになる。
プーチン氏、報復せず
【モスクワ真野森作】「オバマ政権がこのような形で仕事を終えることを残念に思う」。米国の対露制裁について、プーチン露大統領は30日、声明で淡々と言及した。露側としては報復措置をあえて実施せず、対露関係改善に積極的なトランプ次期大統領の今後の対応を注視したい考えとみられる。ペスコフ露大統領報道官は29日、露メディアに対し、今回の制裁を「事実無根で国際法違反だ」と非難し、(1)米露関係の決定的な阻害(2)トランプ次期政権の外交プランへの打撃−−という二つの目的があると強調した。
2012年に発足した第2次プーチン政権とオバマ政権の関係は当初から良好ではなかった。オバマ氏は同性愛者を巡る人権状況を主な理由に14年2月の露南部ソチでの冬季五輪開会式に参加せず、五輪終盤に起きたウクライナ危機で対立は決定的となった。米大統領選を狙ったサイバー攻撃も、長引く米露対立が背景にあるとみられる。ロシアは、ジョージア(グルジア)やウクライナなどの旧ソ連諸国で起きた政変の黒幕を米国政府とみなし、繰り返し非難してきた。米国に影響圏を侵食されてきたとし、米大統領選で反転攻勢に出た形だ。トランプ氏の当選後は、新政権発足後に米露関係を仕切り直そうとのプーチン政権の姿勢が明白になっている。
今回の制裁は日露関係にも影響しそうだ。安倍晋三首相とプーチン氏は今月中旬、北方領土での共同経済活動の協議開始で合意し、経済協力も拡大していく方針。安倍首相は来年も訪露する強い意欲を示している。外交筋は「日露関係の進展は良好な米露関係の方がやりやすい」とみており、トランプ氏の対応とロシアの反応が焦点となりそうだ。
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