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オーストリア大統領選、極右候補が敗北
日経新聞 2016/12/5 2:43
【ウィーン=赤川省吾】4日に行われたオーストリア大統領選でリベラル系・緑の党のファン・デア・ベレン元党首が勝利した。公共放送ORFが伝えた。投票終了後の暫定予測で得票率が53%と、対抗馬の極右・自由党のホーファー候補に7ポイントの差をつけた。極右は「反エスタブリッシュメント・反難民」を訴えて接戦に持ち込んだが、「極右大統領」の誕生で国際的に孤立することを恐れた有権者がリベラル系支持に回ったようだ。
投票後、夫人と共に記者の質問に答えるリベラル派のファン・デア・ベレン氏(中央、4日、ウィーン)=AP
中東や北アフリカから大勢の難民が流入したオーストリアでは、反難民を訴える極右が大統領ポストを握るかどうかが焦点だった。無党派層を取り込むため、極右のホーファー氏は過激な言い回しを封印。温和な政治家を演じる戦術で終盤まで寛容な難民政策を掲げるリベラル系を猛追した。
これに対し、既存政党は党派を越えて「反極右」という一点だけで結束。保守系与党の一部が造反して極右支持に回ったものの、「極右の大統領」という異常事態をなんとか防ぐことに成功した。
一貫してリベラル系を後押しした社会民主党のケルン首相は4日夜、「国民に感謝する」との声明を出した。一方、極右のホーファー候補は「成功しなくて残念だ」と敗北宣言を出した。
国家元首の大統領は象徴的な役割にとどまり、政治的な実権は小さい。だが極右が大統領ポストを握ればロシアやハンガリーなど強権的な国家との関係を深める一方で、ドイツなどとの外交が難しくなると予想されていた。
寛容な難民政策には不安をもつ有権者も多かったがオーストリアの国際評価が急落することを恐れ、最終局面でリベラル系に傾いた。
安堵は周辺国に広がる。「大衆迎合主義(ポピュリズム)に理性が勝った」とドイツのガブリエル副首相はコメントした。
ただ極右候補は負けたとはいえ46%の票を集めた。政党別の支持率でも第1党の勢いだ。大統領選での雪辱を次回の議会選で狙う。同国のポピュリズムが抑え込まれたわけではない。
大統領選は今年5月に同じ顔合わせで行われ、リベラル派が僅差で勝った。だが開票の手続きに不備があったと憲法裁判所が判断し、選挙をやり直すように命じていた。
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