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転載する記事に、「トランプ氏の政策顧問、ウルジー元中央情報局(CIA)長官は香港英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」に寄稿し、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加しなかったオバマ政権を「戦略上の失敗」と批判。新政権での軌道修正を示唆」とある。
トランプ政権が望むとしても、AIIB参加は出資が絡む政策であり、連邦議会の承認を得られるかという問題が立ちはだかる。
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中国、トランプ外交見極め
南シナ海では期待 経済、貿易摩擦に懸念の声
【北京=永井央紀】米大統領選で勝利した共和党のドナルド・トランプ氏を巡り、中国では外交・安全保障政策で東・南シナ海での米軍の関与が弱まるのではないかとの期待が浮上している。一方、経済では保護主義色の濃い主張に貿易摩擦を懸念する声が多い。トランプ氏の情報が不足するなか中国政府は具体的な論評を控え、出方を見極めるための情報収集を急ぐ。
中国外務省は11日、経済政策を担当する汪洋副首相が21〜23日にワシントンを訪問し、プリツカー商務長官やフロマン通商代表部(USTR)代表らとの共同会議を開くと発表した。
米中間の経済に関する定例のハイレベル対話への出席だとしているが、政権移行準備に入ったトランプ陣営と接触する可能性がある。中国外務省の陸慷報道局長は11日の記者会見で接触の可能性については言及せず「米国とともに健全で安定した貿易関係を発展させたい」と述べた。
汪氏がトランプ陣営と会談する場合、新政権の通商政策を探る狙いがある。トランプ氏は選挙期間中、中国製品に45%の高関税をかけるなどと主張してきたからだ。
米中関係に詳しい時殷弘・中国人民大教授は日本経済新聞の取材に「トランプ氏の保護主義は米国の経済政策をさらに身勝手にするだろう。経済と金融が最大の課題である中国にとって、大きなダメージになりかねない」と警戒感を示す。
もっとも、米国での共和党政権の復活は、中国にとって対米関係の局面打開の機会ともなる。民主党のオバマ政権とはこれ以上の関係発展が望みにくい閉塞感が強まっていたのが実情だからだ。
トランプ氏の政策顧問、ウルジー元中央情報局(CIA)長官は香港英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」に寄稿し、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加しなかったオバマ政権を「戦略上の失敗」と批判。新政権での軌道修正を示唆した。中国の識者には「人権などの理念を重視したヒラリー・クリントン氏より、実業家のトランプ氏とは取引しやすい」と楽観する向きもある。
中国軍事科学院中米研究センター元主任(少将)の姚雲竹氏は「アジア太平洋地域に『力の空白』が生じるかもしれない」と中国メディアに語った。「世界の警察にはなれない」というトランプ氏がオバマ政権によるアジア重視政策を転換し、東・南シナ海への関与を弱めるという期待を込めた見方が出ている。
トランプ氏が中国抜きの環太平洋経済連携協定(TPP)からの離脱を明言していることも「中国包囲網」が和らぐとの観測を後押ししている。
習近平国家主席はトランプ氏に対し「衝突や対抗をせず、相互尊重の原則を守って中米関係を発展させることを期待したい」との祝電を送った。ただ安倍晋三首相や韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が早々に電話で協議するなか、11日夜10時(中国時間)時点で習氏とトランプ氏の直接の対話は確認されていない。
中国といえどもトランプ氏の情報を急いで収集・分析しているさなかで、その出方を読み切れていない。中国外務省の陸氏は10日の記者会見でトランプ氏関連の質問が相次ぐと、こう述べた。「他の国と同じように、我々も新政権の政策を見極める必要があるのだ」
[日経新聞11月12日朝刊P.7]
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