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仏大統領選、フランス人とは何かが争点に
何をもってフランス人とするのかを問う国民投票の様相
テレビ討論会に立つ共和党のアラン・ジュペ元首相(左)とニコラ・サルコジ前大統領
By WILLIAM HOROBIN
2016 年 11 月 17 日 12:25 JST 更新
【パリ】フランスで来春行われる大統領選は、何をもってフランス人とするのかを問う国民投票の様相を強めつつある。
共和党を中心とする中道右派勢力は、20日に大統領選予備選の第1回投票を行う。中道右派の予備選に勝利した者が次期大統領に選出される可能性が大きいとみられるなか、候補者らの集会や討論会では、フランスの世俗的価値観がイスラム教の価値観と両立するかという問題が争点化しつつある。フランスは欧州で最もイスラム教徒が多い国のひとつだ。
米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利したことで、トランプ氏と同様に反移民や反自由貿易を掲げる極右政党・国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン党首が勢い付いている。続発するテロや中東からの難民の殺到を受けて、世論調査ではルペン氏の支持率は上位を保っている。
極右政党・国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン党首(左) ENLARGE
極右政党・国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン党首(左) PHOTO: ALAIN JOCARD/AGENCE FRANCE-PRESSE/GETTY IMAGES
主流派の政治家は、ルペン氏のレトリックを拒否するのか、それとも取り込むかで、岐路に立たされている。とりわけ、最大野党である共和党内での対立が際立つ。世論調査によれば、中道右派勢力の予備選で勝ち上がった候補が、大統領選の本命となり、本選でルペン氏との一騎打ちに勝利する公算が大きい。
宗教や民族の違いをどう扱うか
一方、与党・社会党のフランソワ・オランド大統領は人気が低迷しており、再選に向け出馬したとしても、本選の第1回投票で勝ち残れず、上位2者による決選投票には進めないとみられている。オランド氏には、16日に大統領選への立候補を表明したエマニュエル・マクロン前経済相が立ちはだかる。
保守派の候補者選びで現在トップを走っているのは、共和党のアラン・ジュペ元首相。同氏は、宗教や民族の違いを尊重するよう主張している。トランプ氏の勝利を踏まえ、FNに対抗する広範な連合を率いると公約している。これに対し、同じく共和党のニコラ・サルコジ前大統領は、イスラム教徒など少数派がフランス人としてのアイデンティティーを踏みにじり、同国の安全保障を危うくしていると訴えている。
‘右派だろうが極右だろうが、さらには左派だろうが、規律や価値観を押しつける権威主義的な考え方が広がっている。’
—人口動態研究所のパトリック・シモン上級研究員
サルコジ氏は先に、「フランスで生まれ育ち、教育を受けた若者が、フランス人ではなかった祖父母以上にフランスに融合していないのを目にすると、宗教や民族の違いを尊重するだけでうまくいくとは思えない」と語った。同氏は、トランプ氏が勝利する以前から、ルペン氏の地盤から支持を集めようと極右のレトリックを採り入れている。
サルコジ氏は、起訴されてはいないが情報機関が要注意人物リストに載せている人物を拘束するよう求めている。また、移民の子孫でフランスに同化していない仏国籍保有者を非難し、「潜在的な内戦状態」にあるとまで形容する。その上で、公立校のカリキュラムにフランスの歴史、地理、法律を重点的に取り入れるよう主張している。
共和党のアラン・ジュペ元首相(中央) ENLARGE
共和党のアラン・ジュペ元首相(中央) PHOTO: BENOIT TESSIER/REUTERS
フランスではアイデンティティーの問題は以前から争点のひとつだったが、1年前のパリ同時テロ事件を受けて、論争が過熱した。オランド大統領は、テロ行為で有罪となった者については二重国籍を剥奪することを提案した。この憲法修正の提案は日の目を見なかったが、すでにオランド政権の経済運営をめぐって対立が生じていた社会党内の亀裂を深めた。世論調査ではオランド氏の支持率は低迷しており、同氏が再選に打って出るのか疑問視する向きも多い。
一方、オランド氏の同提案は、政界に大きな転換をもたらした。というのも、これは左派に長らく忌み嫌われてきたルペン氏のアイデアを借用したものだったからだ。さらに今夏には、イスラム教徒の女性が着る全身を覆う水着「ブルキニ」の禁止をマニュエル・バルス首相が支持したことで、政党間の線引きが一段とぼやけている。
フランス人口動態研究所のパトリック・シモン上級研究員は、「右派だろうが極右だろうが、さらには左派だろうが、規律や価値観を押しつける権威主義的な考え方が広がっている」と語る。
世論調査では、ルペン氏は大統領選の第1回投票で労せずして上位2位以内を確保し、決選投票に駒を進めると予想されている。しかし、国民全体の支持率は3分の1程度で、決選投票では当選に必要な十分な支持を得られるか分からない。社会党は強力な候補選びが難航していることから、共和党の候補者がルペン氏と一騎打ちとなり、最終的に勝利する公算が大きい。
中道右派では、現在のところジュペ氏がサルコジ氏をリードしている。ここに来て企業寄りの立場をとるフランソワ・フィヨン元首相がサルコジ氏に追いつきつつある。先週実施された世論調査によれば、第1回投票でジュベ、サルコジの両氏が残った場合、ジュペ氏が59%の得票を得て、中道右派の統一候補となりそうだ。
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偽ニュース問題、フェイスブックなどSNS大手が綱渡りの対応
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フェイスブック、ツイッター、グーグルは、ユーザーの懸念の高まりを受けて偽ニュース対策に乗り出した(英語音声のみ) Photo: Bloomberg News
By DEEPA SEETHARAMAN, JACK NICAS AND LUKAS I. ALPERT
2016 年 11 月 17 日 11:08 JST
フェイスブック、ツイッター、アルファベット傘下グーグルの3社は、ニュースコンテンツの監視強化を求める声の高まりを受け、やむなく偽情報対策に乗り出した。
こうした対策の結果、ユーザー離れや広告収入の減少が進む恐れがある。各社が自社サイト上のニュースコンテンツにどこまで影響力を持つべきかについてまで議論が広がる可能性もある。
誤報や嫌がらせ、問われるソーシャルメディアの責任
フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は12日、「われわれ自身が真理の審判者となることには、この上なく慎重を期す必要がある」と述べた。
フェイスブックなどは、自社サイト上に広がるプロパガンダや嫌がらせに対策を講じなければ、人々の信頼を失う恐れもある。各社は米大統領選後、「ローマ法王がドナルド・トランプ氏を支持した」などという偽ニュースをもっと積極的に削除すべきだったと批判を浴びている。
フェイスブックとグーグルは以前から、自らはパブリッシャー(発行者)ではなく意見交換を行うための中立的なプラットフォームだと主張してきた。ただ最近は相次ぐ批判に応えようとしている。フェイスブックとグーグルは14日、偽ニュースサイトが両社の広告サービスを利用して収入を得ることを禁じた。
ツイッターは15日、ツイッター上での嫌がらせに対処するため、ユーザーが特定の用語を含むツイートの通知をブロックできるようにしたと発表した。
偽ニュースサイトを特定する方法や、これらサイトの広告サービス利用を禁じる方法について、フェイスブックから回答は得られなかった。
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PHOTO: GETTY IMAGES
こうした問題を浮き彫りにしたのが、フェイスブックの「トレンド」機能だった。フェイスブックの一部社員が5月、複数の同僚が人気の高いトピックを集める「トレンド」機能を操作し、保守系サイトのニュースを意図的に排除していたことを暴露した。
フェイスブックはこれを受け、トレンド機能を担当していたキュレーターらを解雇。現在はアルゴリズムを活用してトレンドニュースを選ぶという方法を導入している。ただ、アルゴリズムは偽ニュースを表示してしまうこともある。
グーグルは自社ニュースサービス「グーグル・ニュース」の正確性向上を人手に頼っている。報道機関が自社ニュースをグーグル・ニュースに掲載してもらうためには事前登録が必要だ。この登録申請に関する調査業務は、つい数年前まで契約社員に任されていたと元契約社員が明らかにした。
事前登録制を導入したからといって、グーグルの検索エンジンに問題が生じないわけではない。米大統領選でトランプ氏が選挙人の獲得数だけでなく一般投票の得票数でも勝利したという偽情報を右派系ブログが掲載。この偽情報は13日、グーグルの一部検索結果でトップになってしまった。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の集計では、一般投票の得票数はヒラリー・クリントン氏が80万票ほどリードしていた。
グーグルの広報担当は、不十分なのは確かだが、アルゴリズムの改善に継続的に取り組んでいると述べた。
グーグルのサンダー・ピチャイCEOは今週、英BBC放送に対し、「偽ニュースが配信されるという状況はあってはならないので、改善に取り組むことに皆賛成している」と語った。
最近になって偽ニュース問題が浮上したことで、フェイスブックはその影響力を否定しづらい立場に追い込まれている。
フェイスブックは、自社プラットフォームに掲載された広告の宣伝効果の高さを強調する一方、有権者に対する影響力は限られるとの見方を示している。ザッカーバーグCEOは、偽ニュースが米大統領選の結果に影響を与えたとの見方は「全くばかげている」と述べた。
ザッカーバーグCEOは12日、偽ニュースを減らすために、ユーザーが偽物と思うニュースを警告するなどのツールを開発中だと明らかにした。
シラキュース大学のジェニファー・グリギエル通信学教授は、ユーザー頼みの手法は不適切だとした上で、ザッカーバーグCEOは従業員を増やして、広く共有された記事の調査や偽情報の削除に当たらせるべきだと指摘した。
ニュースサイト「デイリー・ビースト」のジョン・エブロン編集長は、フェイスブックが自社サービスの一環でニュースなどの情報を配信するのであれば、正しい情報と偽情報を区別する義務があると語った。
保守系ニュースサイト「デイリー・コーラー」のビンス・コグリアニーズ編集長は、大手IT企業が「検閲機関」になるのではないかと大変憂慮しているとし、ジャーナリズムの定義をフェイスブックに決めさせることに疑問を投げかけた。
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グーグルの取り組み、ネット上の偽ニュース排除へ
グーグルは14日、偽ニュースサイトによる同社の広告販売ソフトの使用を禁じる計画を明らかにした
By JACK NICAS AND DEEPA SEETHARAMAN
2016 年 11 月 15 日 17:27 JST
米アルファベット傘下のグーグルは、偽ニュースサイトによる同社の広告販売ソフト「アドセンス」の使用を禁じる計画を明らかにした。インターネット上の偽情報が物議を醸す中、情報技術(IT)企業は対応に乗り出している。
グーグルは14日、広告掲載に関するポリシーを更新し、「パブリッシャーに関する情報やそのコンテンツ、また(ウェブサイトの)主たる目的を歪曲(わいきょく)、改ざん、隠蔽(いんぺい)するページ」へのグーグル広告の掲載を禁じるとした。グーグルの広報担当によると、このポリシーは偽ニュース配信サイトも対象となる。
最近の大統領選の選挙期間中は、特にフェイスブックのソーシャルネットワーク(SNS)で拡散される偽ニュースが問題となった。グーグルも13日に偽ニュースの被害に遭った。ドナルド・トランプ氏が(選挙人の獲得数だけでなく)一般投票の総数でも勝利したという右派系ブログに掲載された偽ニュースが、グーグルの一部検索結果でトップになってしまった。
一部のメディア解説者は、IT企業に偽情報の拡散を防ぐよう呼び掛けている。
フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は12日、SNSに偽ニュースがまん延しているとの見方を払拭(ふっしょく)しようと努めた。自身のアカウントに長文を投稿し、フェイスブック上の全コンテンツに占める偽ニュースの割合は1%に満たず、選挙結果には影響しなかったとし、保守派とリベラル派の双方に関して誤った情報があると指摘した。
同氏はその一方、フェイスブックは誤報と思われるニュースを見つけたユーザーが報告できるようなものを含め、サイト上の偽ニュースの排除に役立つツールを開発していると述べた。ただ、意見に同意できないという理由でユーザーがそのコンテンツを報告するようであれば、このツールは悪用される恐れがあるとくぎを刺した。
グーグルは人気のSNSサイトがないこともあり、こうした議論をおおむね回避してきた。その上、グーグルの検索アルゴリズムは、設計上優れており、他のサイトにリンクされているウェブページを優先するため、偽ニュースは敬遠される傾向がある。
だが、ウェブサイト運営者が自分のサイトに広告を掲載できるグーグルの「アドセンス」は、サイトを収益化するツールとして最も人気があり、多くの偽ニュースサイトの収入源となっている。グーグルはかねて虚偽広告をブロックしており、ヘイトスピーチ(憎悪表現)を広めるサイトや、ポルノないし暴力的コンテンツを含むサイトはアドセンスを利用できないようにしてきた。
グーグルの動きを受け、偽ニュースサイトの多くは収入源が断たれるだろうが、インターネットの一部で偽情報を発信する小さな業界を全滅させるには至らない公算が大きい。他社も同様の広告販売サービスを提供しているが、サイト運営側にとってはアドセンスほど採算が取れないかもしれない。
グーグルは13日、ブログ「70NEWS」(70news.wordpress.com)に掲載された偽ニュースがグーグルの一部検索結果でトップに表れた件に関して議論に巻き込まれる形となった。事実、グーグル独自の選挙データによれば、トランプ氏は選挙人獲得数では圧勝したが、一般投票の総数ではヒラリー・クリントン氏がトランプ氏をリードしている。
グーグルの広報担当は電子メールで「検索の目的は、最も関連性が高く有用な結果をユーザーに提供することにある」とし、「今回の場合、当社は明らかに正しく把握できていなかったが、自社アルゴリズムの改善に絶えず取り組んでいる」と述べた。
70NEWS側は一般投票の得票数について、他者のツイートが情報源だったことを明らかにしている。同サイトの運営者に接触を試みたが、連絡は取れていない。
ほぼ無名のブログの突出した立場が一部の検索結果に表れることはめったにないようだ。メリーランド大学のデータジャーナリストがまとめた分析によると、グーグルの検索結果で「In the news(ニューストピック)」の欄に含まれるニュースの圧倒的多数は報道機関が発信したものだった。
この分析によると、5月31日から7月9日までの期間、「ヒラリー・クリントン」と「ドナルド・トランプ」で検索した場合、CNNとニューヨーク・タイムズが合わせてリンク先の約44%を占めた。5604件のリンクを調べたところ、非主流派サイトのニュースはわずか4件だった。
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