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ソロス氏の献金で注目高まる地区検事長選
By ZUSHA ELINSON AND JOE PALAZZOLO
2016 年 11 月 4 日 14:54 JST
著名投資家ジョージ・ソロス氏の資金が、退屈だった地区検事長選挙の改革に一役買っている。一部の候補者は犯罪に対する従来の厳しい姿勢を和らげ、司法制度の一段の公正化を約束している。
ソロス氏は少なくとも380万ドル(約3億9000万円)を、アリゾナ、コロラド、フロリダ、ジョージア、イリノイ、ミズーリ、ニューメキシコ、テキサス、ウィスコンシン州の地区検事長候補を支持する政治行動委員会(PAC)に献金した。
同氏の広報担当者は「私たちは人種に関係なく、賢明で体系的な改革を訴えることで市民の安全を優先する候補を支持する。例えば、刑事司法制度に関わる全ての人を公平に扱うよう促す候補だ」と述べた。ソロス氏はかねて刑事司法制度の抜本改革を提唱している。
ヘッジファンドマネジャーとして資産を築いたソロス氏は今年、1800万ドル超をPACに献金しており、この金額は個人としては8番目に多い(政治資金監視団体センター・フォー・レスポンシブ・ポリティクス調べ)。
地区検事長選挙へのソロス氏の関与は、地区や州の選挙に投資することで底辺から支持基盤を構築しようとする共和党と同じものだ。しかし、共和党にはこれまでのところ、ソロス氏が地区検事長選に及ぼす影響に対抗する全国的な動きはみられない。
公選で選ばれる検事が注目される背景には、禁錮年数の短縮や禁錮以外の代替刑が政党を問わず支持されていることがある。
ホワイトハウスや民主党の活動家は、チャールズ・コック、デービッド・コック両氏など一部の共和党献金者と共同で、刑務所費用の増大と再犯率の高さを是正する変革を訴え、元囚人が禁錮刑に服した経験のために就職しづらくなる状況について認識を広めようとしている。
一方、警察官による黒人の扱いへの抗議を受けて、警察官の発砲に対する捜査が不十分だと地区検事長を非難する活動家もいる。
選挙資金の開示資料によると、ソロス氏は2015年以来、地区検事長候補を支持するPACに少なくとも560万ドルを投じてきた。昨年は同氏の資金を一助に、ルイジアナ州カドー郡とミシシッピ州で黒人候補が当選した。カドー郡は、死刑判決率が高いことで知られている。
全米地区検事長協会の元会長ビル・フィッツパトリック氏によると、軽度犯罪者に対して禁錮刑の代わりに社会復帰準備などの代替刑を科す動きは、既に地区検事長の間でみられる。ソロス氏はPACに献金するのでなくそうした動きを支援したほうが、同じ金額でより多くを得られるだろうという。
ソロス氏は、コロラド州ギルピン郡と同ジェファーソン郡の共和党系地区検事長、ピート・ウィアー氏に対するネガティブキャンペーンを展開するPACに献金した。このキャンペーンでは、ウィアー氏が「性犯罪者から私たちを守れるとは思えない」と訴えるなどしている。これに対しウィアー氏は、ソロス氏の資金投入が検察の独立を脅かしていると述べた。
ウィアー氏の対立候補ジェーク・リリー氏(民主)は「事実に基づいたポジティブな選挙戦を戦うつもりだ」と述べた。ソロス氏が資金提供した広告に関するコメントは控えた。リリー氏は元検事でイラク戦争の退役軍人。
ジョージア州ヘンリー郡の弁護士マシュー・マッコード氏(共和)は9月に地区検事長選から脱落した。対立候補のダリウス・パティロ氏(民主)を支持するPACにソロス氏が10万ドル献金したためだ。
パティロ氏はデカルブ郡の検察当局者で、女性と子供に対する犯罪を起訴する特別部門の創設や、非暴力的な罪を犯した初犯者に対する禁錮刑適用を目指している。コメント要請には回答しなかった。
マッコード氏は撤退の理由について、ネガティブキャンペーンを展開された場合に対抗する資金がないことを恐れたと述べた。地域と関係のない者が資金力で選挙に影響を及ぼすのは「残忍だ」としている。
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【寄稿】難民支援に500億円超の投資を決めた訳=ソロス氏
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【寄稿】難民支援に500億円超の投資を決めた訳=ソロス氏
By GEORGE SOROS
2016 年 9 月 21 日 10:55 JST
強制的に住む家を追われた移民の急増で、世界は不安定になっている。数千万の人々が定住できず、祖国を捨てて外国により良い生活の場を求めようとしている。内戦や圧政を逃れた難民もいれば、極貧のために国外脱出を余儀なくされ、自身や家族が経済的に立ちゆくための道を探る者もいる。
増え続ける移民への有効な政策を考え出し、実行することにわれわれは一様に失敗してきた。それが好むと好まざるとにかかわらず、難民を出した国々と受け入れた国々の双方に悲惨な人道的状況や政治不安を生み出す大きな要因となった。移民は多くの場合、絶望の中で無為に過ごすことを強いられ、受け入れ国は彼らが社会に溶け込むことで得られるはずの恩恵を受け取れずにいる。
政府は移民や難民に十分な物理的・社会的インフラを用意し、維持することにより、この危機への対応に主導的役割を果たす必要がある。一方で、民間セクターの力を活用することも不可欠だ。
オバマ米政権はこうした認識のもと、強制的移住による課題の克服に米企業が一段と大きな役割を果たすように求める「行動の呼びかけ(Call to Action)」をスタートした。今では民間のリーダーが国連に集まり、問題解決を支援する具体策を練っている。
ジョージ・ソロス氏 ENLARGE
ジョージ・ソロス氏 PHOTO: REUTERS
私はこれに呼応して5億ドル(約509億円)を投資し、移民や難民、受け入れ国のニーズに明確な形で取り組むことにした。移民・難民が自ら立ち上げた新興企業や既存企業、社会的影響力のあるイニシアチブ、様々なビジネスに投資をする。私の主たる関心事は欧州にたどり着いた移民・難民を支援することだが、同時に世界各地の移民が恩恵を受けるようなすぐれた投資アイデアを探し続けていく。
この投資は、私の財団が行ってきた強制的移住に対する慈善事業を補完するものだ。われわれは数十年来、世界中でこの問題に取り組み、かなりの金融資源をつぎ込んできた。
多岐にわたる分野での投資を目指すが、中でも最新のデジタル技術は、住む家をなくした人々が直面することの多い問題点を解決する手段として特に有望視されている。この分野の進歩により、政府や司法、金融、医療などのサービスへの効率的なアクセスが可能になると考えられる。民間企業はすでに移民以外を対象にしたこれらのサービス開発に数十億ドルを投じている。
その結果、モバイル端末を経由して資金が瞬時に移動し、ドライバーは携帯電話一つで乗客を見つけ、北米にいる医師はアフリカの患者をリアルタイムで診察することができる。移民向けサービスとしてこれらの技術革新をカスタマイズし、展開すれば、世界中で何百万人の生活の質が向上するのに役立つだろう。
これらの投資はすべて私の運営する非営利団体「オープン・ソサエティ財団」の下で行うこととする。もちろん成功を意図しており(私は民間資本がいかに移民支援に建設的役割を担えるかを示したいと考えている)、何らかの利益が出れば、移民・難民向けプログラムを含めた同財団のプログラム全体の資金源となる。
市民社会の長年の提唱者であるわれわれは、これらの投資によって移民および受け入れ国に真の恩恵を与える製品やサービスを確実にもたらすことを目指していく。
また、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)や国際救済委員会(IRC)といった機関と緊密に協力し、これらの投資の指針となる原則を決める。われわれの目標は民間セクターのみが提供できる技術革新を、公共の利益のために活用することだ。
私がコミットすることで他の投資家が同じ使命を追求するきっかけになればと願っている。
(著者のジョージ・ソロス氏はソロス・ファンド・マネジメント会長であり、オープン・ソサエティ財団の創設者)
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米大統領選大詰め、両候補は投票率向上へ追い込み
オハイオ州では民主党の期日前投票が大幅に低下
By REID J. EPSTEIN, MICHAEL C. BENDER AND PETER NICHOLAS
2016 年 11 月 4 日 14:12 JST
米大統領選の投票日を8日に控え、民主・共和両党の選挙陣営は激戦州で同じ目標を掲げた選挙活動を行い、追い込みを図っている。それは投票率の向上だ。共和党候補ドナルド・トランプ氏と民主党候補ヒラリー・クリントン氏および各候補の家族や副大統領候補らは3日、それぞれに激戦州に繰り出すと、投票所に行くよう有権者に呼びかけた。
共和党の副大統領候補でインディアナ州知事のマイク・ペンス氏はアイオワ州を訪れ、候補指名争いでトランプ氏と戦ったテッド・クルーズ上院議員(テキサス州)と一緒に選挙活動を行った。トランプ氏の妻のメラニアさんも珍しく姿を見せ、ペンシルベニア州で活動した。トランプ氏本人はフロリダ、ノースカロライナ両州でイベントを行い、新聞の見出しを飾った。
一方、民主党の副大統領候補ティム・ケーン上院議員(バージニア州)はアリゾナ州入りし、流ちょうなスペイン語を使ってヒスパニック系の有権者にアピールした。候補指名争いでクリントン氏のライバルだったバーニー・サンダース上院議員(バーモント州)はオハイオ州で若者にテコ入れしたほか、クリントン氏の夫で元大統領のビル氏はラスベガスで活動した。クリントン氏本人はノースカロライナ州でイベントを行った。
トランプ氏の選挙集会ではボランティアが有権者の情報を収集しているが、民主党はより明確な言葉で有権者に訴えている。
フロリダ州ジャクソンビルで演説する共和党候補のドナルド・トランプ氏(3日)
オバマ大統領は3日、マイアミの選挙集会で「まだ投票が済んでいなければ、携帯電話にこれをプラグインしてほしい」と訴え、最寄りの期日前投票所の住所をすらすらと続けた。「ドラルの12丁目ノースウエスト10315番地。本当に簡単だろう」と述べた。
両陣営のこの追い込みは全国規模および激戦州での世論調査で両候補の支持率が僅差にまで縮まっていることを映し出している。選挙直前に候補者の支持率の差が縮まるのはよくあることだが、今回は両陣営とも勝利の可能性があるとみている――ただし、支持者が実際に投票すればの話だ。
投票率の向上を目指すオハイオ州での両陣営の取り組みに、陣取り合戦の激戦ぶりが表れている。
クリントン氏はオバマ大統領やヒップホップ界の大物アーティスト、ジェイZさんを動員し、アフリカ系米国人に投票を呼びかけている。オハイオ州の期日前投票は4年前と異なり、まだ勝敗を決める決定的な数字には達していない。ノースカロライナとフロリダの2州でも同様だ。
マイアミ大学でクリントン氏の応援演説をするオバマ大統領(英語音声のみ) Photo: AP.
オバマ大統領は1日にオハイオ州コロンバスでクリントン氏のために選挙活動を行ったほか、クリントン氏は黒人の割合が多い同州クリーブランド東部で4日に行われるジェイZさんのコンサートに姿を見せる予定だ。6日にはクリーブランドで開催されるイベントのために再び戻ってくることになっている。
民主党の選挙運動員によると、オバマ氏が2008年と12年にオハイオ州で勝利した際と同じ投票率に近づくため、またフロリダ、ミシガン、ペンシルベニアの3州で勝利するためにはある程度黒人の投票が必要だ。
オハイオ州でのクリントン氏の苦戦はトランプ氏には追い風である。政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の世論調査によると、同州でトランプ氏は平均2.7ポイント、クリントン氏にリードしている。同州の共和党は一枚岩になっておらず、ジョン・ケーシック知事は今週、投票用紙にはトランプ氏ではなくジョン・マケイン上院議員(アリゾナ州)の名前を記入したと発表した(訳注:マケイン氏は大統領選の正式な候補者ではない)。
当選に必要な270人の選挙人を確保するために、トランプ氏はオハイオとフロリダの2州を落とすわけにはいかない。だが、この2州はクリントン氏が制する公算が大きい。
一方、クリントン氏が4年前のオバマ氏と同程度にアフリカ系米国人の票を確保できていないのは、黒人初の大統領が候補者にいないため前回のような熱気がないことや、オハイオ州政府を支配する共和党によって設けられた期日前投票の制限も一因となっている。
クリーブランド出身の元オハイオ州上院議員で、サンダース氏を先頭に立って応援していた黒人のニナ・ターナー氏は「彼女はバラク・オバマではない」とし、「アフリカ系米国人の社会が(現)大統領に感じていた、歴史的つながりを持った同じ感情は他の誰とも共有できるものではないと思う」と語った。
オハイオ州のルーカス郡(上)とカヤホガ郡(下)では民主党(青)の期日前投票数が2012年に比べ大幅に低下している ENLARGE
オハイオ州のルーカス郡(上)とカヤホガ郡(下)では民主党(青)の期日前投票数が2012年に比べ大幅に低下している
エリー湖の西端にあるトレドを含むルーカス郡の期日前投票数は民主党が2012年に比べ41%低下した。4年前はオバマ氏が対立候補のミット・ロムニー氏より6万7000票多く獲得し、65%の得票率を得て勝利したところだ。
共和党の期日前投票数も同様に低下しているが民主党ほどではない。州北部のカヤホガ郡が2%、ルーカス郡が16%だ。
共和党の元オハイオ州知事、ジョージ・ボイノビッチ氏の元側近で現在は選挙情報を扱うウェブサイト「ohioelectionresults.com」を運営するマイク・ドーソン氏は、トランプ氏が3月の予備選で勝利した同州88郡のうち33郡の共和党の投票率が2012年比で10%上昇すれば、17万7000票の純増が見込めると話す。オバマ氏は同年の大統領選で16万6214票を獲得して勝利した。
ドーソン氏は「トランプが勝てるかどうかは郊外で何を失うかにかかっている」と話した。
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