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シカゴで殺人急増、03年以来最悪のペース
「ファーガソン効果」がもたらす暴力の連鎖
8月にシカゴの路上で4児の母親ナイキ・アルドリッジさん(32)がで銃撃されて死亡した事件で、遺された子どもたちを抱きしめる祖母のダイアンさん
By SHIBANI MAHTANI
2016 年 11 月 2 日 12:16 JST
【シカゴ】シカゴでは先週末(10月28〜30日)に18人が殺害されたことで、今年の殺人事件が600件を突破した。年間でこの水準を上回るのは2003年以来。
現地警察の集計によると今年1月からの殺人事件は、昨年同期比45%増の614件に達した。
この数字は、米国のいくつかの主要都市の合計をはるかに上回る数字だ。人口ではシカゴよりずっと多いニューヨークとロサンゼルスの合計件数をも上回る。
シカゴはボルティモアやヒューストンと並んで全米の殺人発生率を押し上げている。全米では今年、殺人発生率は2014年に比べて3割以上も伸びる見通しだ。
2003年と今年を比べると、当時は地域社会の関わりが比較的強く、警察は殺人事件の51%を解決することができた。これに対し、今年は多発する殺人にあまり脈絡がないうえ、地域社会からの情報が少なく、解決に至った事件は21%にとどまる。
シカゴ市当局も対応に苦慮している。ラーム・エマニュエル市長は9月の演説で、1990年代以降、暴力犯罪が減少する「望ましい傾向」にあったのが「反転した」と認めた。市当局は近く警察官を新たに1000人程度増員する計画だ。
シカゴで今年殺害された犠牲者は600人を超え、10年以上ぶりの高水準となっている
警察や専門家は、ギャング組織の変化や、警察と地域社会の信頼欠如が大きな要因だと指摘する。シカゴのギャングはかつて麻薬密売を中心に高度に組織化されていたが、麻薬取引の取り締まり強化を受けて分裂し、当局によると現在は600以上のグループと10万人超の構成員がいるという。
犯罪学者はもう1つの要因として「ファーガソン効果」を挙げる。14年8月にミズーリ州ファーガソンで18歳の丸腰の黒人少年が警官に射殺された事件をきっかけに、各地で抗議行動が起きた。一部の法執行当局者は、警官がそれ以降、公の場で批判されることを恐れ、パトカーから降りて路上犯罪を減らす難しい任務に取り組むことに消極的になっていると論じる。
一方、ファーガソン効果の別の広がりも指摘されている。2年前にシカゴで17歳の黒人少年が白人警察官に16発撃たれて死亡した事件など黒人住民への発砲が相次いだため、黒人社会は警察への協力を拒むようになっている。
ミズーリ大学セントルイス校の犯罪学者、リチャード・ローゼンフェルド氏は、シカゴが八方ふさがりの状況にあると指摘。「警察は地域社会から手を引き、地域社会は一段と警察を敬遠している」と述べた。
警察を信頼できなければ「自分たちの手で争いの決着をつけようとする」ため、ますます暴力の連鎖が止まらないと同氏は話す。
先月公表された調査結果では、警察官による暴力と地域社会の関与低下との関連が示された。ウィスコンシン州ミルウォーキーで行われたこの調査によると、05年に非番の白人警察官がパーティーで混血の男性を殴打した事件が明らかになって以降、警察にかかる911番(緊急通報)が17%減少したという。
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米国の殺人は昨年10.8%増えた。写真はシカゴでの殺人事件現場(8月7日) ENLARGE
米国の殺人は昨年10.8%増えた。写真はシカゴでの殺人事件現場(8月7日) PHOTO: ASHLEE REZIN /CHICAGO SUN-TIMES VIA AP
By DEVLIN BARRETT
2016 年 9 月 27 日 13:03 JST
【ワシントン】米連邦捜査局(FBI)が26日に公表したデータによると、2015年に米国で発生した殺人件数は、前年比10.8%増加した。過去20年にわたる犯罪率低下傾向が終わりつつあるとの懸念が高まる恐れがある。
今年に入ってから公表された暫定的なデータで、暴力犯罪と殺人の増加が示されていたため、今回の結果はおおむね予想されていた。ただ、殺人件数の2けたの伸びは過去20年のどの年をも上回り、増加率も同期間で最大だった05年の3.7%を超えた。
14年には暴力犯罪の件数は前年比0.2%減少した。15年は財産犯罪(窃盗、放火、破壊行為など)が2.6%減ったものの、暴力犯罪は3.9%増加した。
ミズーリ大学セントルイス校の犯罪学者、リチャード・ローゼンフェルド氏は、殺人急増の主因として、警官による黒人の射殺に対する抗議行動が起きた大都市で、警察への不信感が高まっていることが影響したのではないかと指摘する。
ローゼンフェルド氏は「急増は特定の大都市に集中している。警察と地域社会との間の緊張が目立っている都市だ」と述べ、その例としてオハイオ州クリーブランド、メリーランド州ボルティモアとミズーリ州セントルイスを挙げた。殺人は米国各地に一様に広がっているのではなく、黒人の数が多い大都市に集中している。
米国で昨年発生した殺人件数は1万5696件だった。16年の暫定的なデータでは、殺人がさらに増加していることがうかがえる。イリノイ州シカゴでは急増しており、16年上半期の件数は316件と、前年同期の211件を大きく上回っている。一方でボルティモアと首都ワシントンで減少している。
ローゼンフェルド氏は、殺人増加が「ファーガソン効果」によって引き起こされている可能性がFBIのデータからうかがえると述べる。ファーガソン効果は警察などの法執行当局者がしばしば使う言葉で、最近の反警察の抗議行動によって生じていると考えられるマイナスの効果を指す。
14年にミズーリ州ファーガソンで18歳の丸腰の黒人少年が警官に射殺された事件をきっかけに、各地で抗議行動が起きた。FBIのコミー長官をはじめ一部の法執行当局者は、それ以降警官が録画ビデオで公の場で批判されることを恐れ、パトカーから降りて路上犯罪を減らす難しい任務に取り組むことに後ろ向きになっていると論じるようになっている。
これに対しローゼンフェルド氏は、別の力が働いている可能性も指摘する。警官が信用できない、怖いなどと思われている都市では、マイノリティー(少数派)や貧困地区の住民が、警察に話して問題解決を後押ししてもらうことに消極的になっている可能性があるという。
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