http://www.asyura2.com/16/kokusai15/msg/788.html
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“暴言癖”などから「フィリピンのトランプ」とも呼ばれているドゥテルテ大統領だが、その政治的履歴や政策に照らすと、3年前に亡くなったベネズエラの前大統領ウゴ・チャベス氏に似ていると言えるだろう。
「アジアに存在する中南米国」とも言えるフィリピンの歴史は、スペインの植民地になりその後米国の植民地そして米国の保護国的扱いという点でベネズエラに似ており、天然資源の質と量に関しては異なるが、米国を後ろ盾に大土地所有者が政治的支配を続けてきたことも似ている。
ともに「反米」過激発言を繰り返し国際社会にインパクトを与えた(与えている)ドゥテルテ大統領とチャベス氏は、青年期に共産主義思想の洗礼を受け、左翼活動に手を染めた経歴を持ちながら最高権力者の地位まで登り詰めたということでも共通点がある。
チャベス氏については、過激な反米左翼政治家として米国支配層が忌み嫌っていたという評価になっているが、2002年4月に起きたクーデタ(CIAの支援があったとも言われている)で軍施設に監禁されながらも“生き延び”復権したことから、チャベス氏の言動や政策に関し米国支配層の“容認”があった可能性が高いと考えている。
監禁したクーデタ派がチャベス氏を殺害したりそのまま監禁し続けることができなかったのは、過激な反米左翼政治家として振る舞いながらも背後に“米国公認”であったかからだろう。
ドゥテルテ大統領の背後に「米国公認」は存在するのだろうか?
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ドゥテルテ氏、日本でも反米発言 実利外交も[日経新聞]
南シナ海は日中「等距離」
2016/10/27 0:38
フィリピンのドゥテルテ大統領は26日、安倍晋三首相との会談で、中国が軍事拠点化を進める南シナ海の問題で、法の支配に基づく平和的解決の重要性を確認した。先に訪問した中国では対話による解決を探ることで一致。日中が受け入れられる落としどころを慎重に読んだ。政治的な機微に触れる安全保障問題で深入りせずに中国から巨額の経済支援を引き出した。経済を最優先しながら米国の影響力を抑え、アジアに外交の軸を置く。ドゥテルテ外交の輪郭が見えてきた。
ドゥテルテ氏は会談の冒頭で自ら南シナ海問題を切り出した。「法の支配のもとに国際法に基づいて平和に問題を解決したいと思っている」と語った。だが、中国の南シナ海での主権主張を否定した仲裁裁判所判決については「我々は仲裁判決が出たという範囲外の立場を取ることはできない」と原則論を抽象的に語っただけだった。
先週の中国の習近平国家主席との会談で南シナ海問題は対話による解決を探ることで一致。共同声明で直接の当事国同士による話し合いで解決するとした。首相との会談では南シナ海での「法の支配」を確認し、日本政府の関心に応えた。一方で、仲裁判決の議論に深入りしないよう冒頭の発言で先手を打った。
法的拘束力があるとして仲裁判決の受け入れを中国に迫る日本と、当事国以外の介入を嫌う中国。時に放言を飛ばすドゥテルテ氏だが、日中双方が受け入れられる表現でバランスを取った。
南シナ海問題を巡っては日中と等距離外交を模索し、経済を最優先した。「中国は経済問題を話し合うために訪れた。軍事の話ではない」。ドゥテルテ氏は26日、都内の講演でこう語った。先の訪中ではアキノ前政権下で冷え込んた中比関係を改善。総額240億ドル(約2兆5000億円)もの経済協力を手にした。訪日でも日本政府からインフラ開発などへの協力を取り付けた。
一方で訪日している間も反米発言を繰り返した。「これから2年ほどで我が国から外国軍の存在がなくなるようにしたい」。ドゥテルテ氏は26日の講演で、米軍の再駐留を認める米比防衛協力強化協定を念頭に改めて米軍撤退を求めた。
フィリピンは2014年に米国と防衛協力強化協定を締結。米軍による事実上のフィリピン駐留に道を開いた。ドゥテルテ氏は「必要なら協定を見直したり、廃止したりする」と発言。「米軍との合同軍事演習はもう終わりにする」とも付け加えた。
旧宗主国である米国の影響力を抑え、外交政策で自立をめざす。アジアに軸足を移して日中と良好な関係を築き、安定的な経済支援を得る。大統領に就いてからほぼ4カ月。ドゥテルテ氏の外交戦略が見えつつある。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM26HAT_W6A021C1EA2000/?dg=1&nf=1
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