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(回答先: TTIP交渉は事実上、決裂したのか?:仏や独のニュースもこれまでの交渉はご破算で新たに交渉が始まるかどうかも未定と報道 投稿者 あっしら 日時 2016 年 8 月 31 日 16:42:47)
自由貿易に「負の連鎖」も クリントン氏、TPP反対 日米欧の通商交渉 正念場
世界の自由貿易体制が「負の連鎖」に陥る懸念が高まっている。米民主党の大統領候補、ヒラリー・クリントン氏が環太平洋経済連携協定(TPP)反対を改めて強調。TPP承認後に交渉を妥結させるのが基本シナリオの日欧経済連携協定(EPA)なども影響を受ける可能性が出てきた。
日米欧を主軸に新たな貿易秩序をつくる動きは正念場を迎えている。英国が欧州連合(EU)を離脱した後の域内の貿易の枠組みも不透明だ。
日本政府は、11月の米大統領選後から来年1月の新大統領就任までの「レームダック国会」での米議会のTPP関連法案承認に望みを託してきた。TPP発効に不可欠な米国の承認が早期に終われば、交渉中のほかの大型貿易交渉を加速する推進力になるためだ。
ところが、クリントン氏は11日、TPPについて「選挙後も大統領として反対する」と反対の姿勢を明確にした。さらに「雇用を減らし賃金を下げるすべての貿易協定を止める」とも語った。共和党だけでなく、民主党内の早期承認への機運がしぼめば、TPPを起点とするシナリオは修正を余儀なくされる。
まず懸念されるのが臨時国会の審議への影響だ。政府・与党は9月召集予定の臨時国会で、TPP協定の承認と関連法案の成立を目指している。米国の議会手続きの遅れは国内の慎重論を勢いづかせることになりかねない。既に自民党の一部からは「日本だけ無理して先行して承認する必要があるのか」(幹部)との慎重論も浮上している。
TPP承認にメドがつくことが前提の日欧EPA交渉も綱渡りとなる。日本はEUに工業品の関税撤廃を求め、EUが農産品の自由化を求める構図で交渉は進んでいる。ただ日本はTPPの国会論議に波及することを恐れ、現時点では農産品分野で着地点を探るカードを切りにくい。来年になるとフランスやドイツの選挙の影響で交渉が停滞する恐れがあるだけに、短期間で交渉をまとめる必要がある。
さらに米欧間の環大西洋貿易投資協定(TTIP)も、米議会がTPPの承認手続きを終えないと交渉は加速しない見通しだ。TPPにタイなど新規参加国を取り込む動きも含め、TPPの停滞懸念が多方面で貿易交渉の勢いを鈍らせている。
一方で中国はTPPが停滞する間に、自国が参加し、自由化の水準も低い東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の妥結をはかりたい考えだ。日米欧のトライアングルによる大型貿易協定の軸が揺らぐと、中国主導の貿易協定が幅をきかせる事態にもなりかねない。
[日経新聞8月13日朝刊P.5]
- グローバル化の調整期 あっしら 2016/8/31 16:56:53
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