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ISテロ防止のカギ握るトルコ 「クーデター未遂」後、大統領は賭けに出た〈AERA〉
http://www.asyura2.com/16/kokusai14/msg/719.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 7 月 28 日 12:38:35: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

トルコのクーデターは、エルドアン大統領が、スマートフォンのビデオ電話を通じてテレビに生出演したことで、潮目が変わった。熱心なイスラム教徒たちが、反クーデターの先頭に立った(写真:gettyimages)


ISテロ防止のカギ握るトルコ 「クーデター未遂」後、大統領は賭けに出た〈AERA〉
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160726-00000172-sasahi-m_est
AERA  2016年8月1日号


「イスラム国」が勢力を広げるシリアと長い国境を接するトルコは、ISテロ防止の「防波堤」ともいえる存在。

この国で、軍がクーデターを起こした。未遂に終わったが、一転、政権による反対派の大粛清が始まり、混乱は続く。

「クーデターを阻止するために街頭に出よ」

 休暇中だったトルコのエルドアン大統領は、軍がクーデターを起こしたという速報を受けて地元のテレビ局に連絡。携帯電話からこう呼びかけた。

 大統領の訴えの後、トルコの国旗を持った民衆が、町に出た戦車や軍車両を取り囲み、こぶしを振り上げて抗議した。戦車に登って兵士を説得しようとする男性の姿も、テレビでライブ中継された。イスタンブールでも軍の反乱から4時間ほどで、治安部隊が反乱兵士を連行する様子がテレビに映し出された。

●市民と民主主義の勝利

 一時は、反乱軍が空港や放送局、ボスポラス海峡にかかる橋を押さえ、1960年、71年、80年と過去に3度あった軍クーデターの再来かと思われた。しかし、今回、関わったのは軍の一部。政府を支持する民衆が動いたことで、あっという間に抑え込まれてしまった。

 エルドアン氏が率いるイスラム系「公正発展党(AKP)」は、選挙で50%の票を獲得している。市民の力の勝利であり、民主主義の勝利だとして、喝采の声が上がった。雰囲気が変わったのは、その直後。政府が4日間で5万人を逮捕または公職から追放する大粛清を始めたからだ。

 軍の将兵6千人の逮捕、警官9千人の解雇、判事など司法関係者3千人の解任、教師・教育関係者1万5千人の解雇、大学の教授1500人の解任と、情報機関関係職員9千人の解任……。軍関係以外は、エルドアン氏が「政敵」とする、イスラム的価値観を標榜する市民組織「ギュレン運動」の関係者と見られる。米国亡命中のイスラム教指導者ギュレン師が率いる運動で、エルドアン氏は彼を「クーデターの黒幕」と非難していた。ギュレン師は関与を否定し、欧米メディアには「(エルドアン氏の)自作自演だ」と語った。

 海外メディアでは、どちらの主張もまともに受け取るところはない。クーデターの話が脇におかれ、いきなり政治の泥仕合が始まった様相。エルドアン氏がクーデター未遂に便乗して、トルコの司法界、教育界に影響力を持つギュレン運動を排除しようと、なりふり構わず動き出したことは明らかだ。

 7月20日には、3カ月間の非常事態を宣言。「民主主義を守るため」という理由だが、これまでもエルドアン氏の強権的な手法は指摘されてきた。政府に批判的なジャーナリストや文化人を拘束するなど言論弾圧を強め、2013年にはイスタンブールの公園開発に対する市民の反対デモを、治安部隊の出動で強制排除している。

●難民はトルコから流入

 トルコ情勢は、「イスラム国」(IS)絡みのテロや押し寄せる難民に懸念を強める欧州にとっても大きな関心事だ。昨年11月の仏パリ同時多発テロ、今年3月のベルギー・ブリュッセル連続テロでは、トルコ経由でシリアのIS支配地域に入るベルギー人イスラム教徒の存在も注目された。ISテロの防止はトルコとの治安協力が鍵となる。さらに昨年欧州に入った難民の大半がトルコ経由だ。トルコも200万人を超える難民を抱え、情勢が不安定化すれば新たな難民危機を生む。

 クーデター未遂騒ぎ直前の7月14日には、仏ニースでISに影響されたと見られるチュニジア系の男がトラックで群衆に突入するテロがあり、トルコ国内でも、6月28日にイスタンブールの空港で、ISが関係すると見られる自爆テロがあり、44人が亡くなったばかり。

 エルドアン氏としては、こうした危機を乗り切るために、軍と反対派を力で抑え、一気に支配力を強める構えだろう。しかし、民主主義だけでなく、法の秩序からも逸脱する強権発動によって、逆に軍や世俗派の不満、クルド人問題など国内の分裂がさらに噴き出し、情勢が一気に流動化しかねない懸念もある。

 クーデター未遂を受けて危険な賭けに出たエルドアン氏。民主主義の勝利は一転、「独裁の始まり」となってしまうのか──。(中東ジャーナリスト・川上泰徳)

 

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コメント
 
1. 2016年7月28日 21:14:07 : Do34FJdZfc : VC1XvuWHf_Y[2]
欧米と同調しても何もいいことがないことが分かったのでは。むしろ、クーデターの背後に欧米の影がちらついているのでは。
シリアで難民が多数発生してトルコの負担が大きくなっているのも、欧米のそそのかしによるもの。どんどん難民を欧米に送り込んでやりましょう。彼らが原因を作ったのだから。

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