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英首相選び、構図一変 本命ジョンソン氏が突如退場[日経新聞]
2016/7/1 2:00
【ロンドン=岐部秀光】キャメロン英首相の後継者を選ぶ保守党の党首選は、30日の登録締め切り直前になって「本命」だったジョンソン前ロンドン市長が突如出馬を見送ると表明し、英政界に大きな衝撃が走った。欧州連合(EU)からの離脱派の「顔役」で、カリスマ的人気を誇るジョンソン氏の翻意の真意は不明だ。ただ残る候補は残留派だったメイ内相も含めて対EU強硬派が多く、離脱プロセスは対決色が強まる可能性がある。
30日午前11時半(日本時間同午後7時半)すぎ。ロンドンのホテルの演壇に登場したジョンソン氏を出迎えたのは、出馬表明の力強い言葉を期待する拍手と声援だった。
「EUからの離脱でロンドンも英国も繁栄するだろう」。英国の将来について熱く語り始めたジョンソン氏。だが、演説の終わり近くになって突然、「(国を率いるのは)自分ではないと結論づけた」と発言した。予想外のことに会場は凍り付き、沈黙が流れた。
次期党首、そして次期首相の最有力候補とみられていたジョンソン氏の戦線離脱。翻意の予兆はあった。この日の朝、ジョンソン氏を後押ししてきたはずのゴーブ司法相が急きょ出馬を表明し、関係者を驚かせたのだ。
国民投票のキャンペーンで共に離脱を訴えたジョンソン氏とゴーブ氏は密接な協力関係を築いた。ジョンソン氏が首相の座を射止めれば、ゴーブ氏を重要閣僚に起用するとの見方も強かった。ところがゴーブ氏は自身の出馬表明で「ボリス(ジョンソン氏のファーストネーム)ではリーダーシップを発揮できず、チームワークを発揮できない」と盟友を批判した。
調査会社ユーガブが29日に公表した保守党員向けの調査では、メイ氏が36%で首位、ジョンソン氏は27%で2位。事前の世論調査が当てにならないのは国民投票が証明済みで、十分に挽回可能な差と思われた。だが党内で一定の影響力を持つゴーブ氏が出馬したことで、若手議員らがゴーブ氏の支持にまわり、国民投票で離脱を支持した党員の票が割れるとの懸念もあったとみられる。
30日午前には残留派だったメイ氏が出馬を表明し「英国はEUから離脱する」と明言した。国民投票で民意を問うた以上、もはや離脱の撤回はないとの考えを強調し、プロセスの混乱を避けることの重要性を訴えた。
国民投票で勝利した離脱派は、その後もEUとの具体的な交渉方針などを示していない。EUへの拠出金額を水増しして訴えるなどキャンペーンでの虚偽発言も発覚し、批判を浴びた。
反EUの論陣を張った人気者のジョンソン氏が首相の座に就くことへの期待は、離脱に投票した有権者の動機のひとつだった。しかしそもそもオックスフォード大卒で富裕な家庭に育ったジョンソン氏が、反エリート感情を原動力とする離脱運動の旗振り役となる構図にはねじれがあった。
「ここで投げ出すとはあまりに無責任ではないか」。ロンドン市内ではジョンソン氏の不出馬の決断に市民から怒りの声が聞かれた。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM30H91_Q6A630C1EA2000/?dg=1&nf=1
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