http://www.asyura2.com/16/kokusai14/msg/327.html
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イギリスでは6月23日(木)に行われるEU離脱の国民投票で盛り上がっています。残留・離脱の両サイドでは相当なキャンペーンが行われる中で、人にあったら挨拶代わりに「で、EUはどうするの?」などという質問がされるような状況です。
そんな折にジョー・コックス議員の殺害事件が起こり、EU離脱に関する政治活動が一時停止となりました。
ジョー・コックス議員殺害事件を受け、EU離脱に関する政治活動が一時停止に
Brexit referendum campaigns suspended after Jo Cox MP murder
事件の要点のまとめ:
・16日の木曜午後1時頃、労働党のジョー・コックス議員(42歳)がイギリス北部のリーズ近郊の町で三度の銃撃を頭部を含めて受け、背中からナイフで刺され、病院に運送されるも数時間後に死亡。
・ジョー・コックス議員はEU残留派で、最近には一人の男性から気持ちの悪いEメールを受け取って警察に通報していた(この殺人の容疑者とは別人が送ったもの)
・容疑者はトミー・メイヤー(Tommy Mair、52歳)で、犯行時に「ブリテン・ファースト!」と数回叫んでいた。彼は複数の極右政治団体に所属し、過去に精神疾患に苦しんでいたという噂も。そしてネット上で簡易銃の作り方を所持していたという。
・コックス議員の死亡を受け、保守党のテレサ・メイ内務大臣が、EU離脱に関する両サイドの政治活動を一時停止を命じる
【参照】6月16日https://www.rt.com/uk/347015-brexit-referendum-suspended-cox/
この男性が叫んでいた「ブリテン・ファースト」というのは、単純に訳せば「イギリスが一番!」ということですが、イギリス人の多くは極右政治団体「Britain First」を連想するでしょう。また、これはEU離脱のスローガンのようにもなっていたとのこと。
同団体はこの事件に関してはコメントを控えていますが、容疑者と思われる男性が同団体のデモに参加していた写真が出回っています。
(画像 Facebookより)
そもそもこのEU離脱の国民投票については、なぜか保守党も労働党も共に残留派に立つという異常な状態で、昔からEUにはよい感情を抱いていなかったジェレミー・コービンまでもが党内の圧力に負けて残留派になっています。
イギリスの脱EUでイギリスの経済が崩壊するという噂について
メディアなどでは、EU離脱の場合には労働法やイギリス経済などがとてつもないダメージを受けるだろうとイギリス国民の恐怖心を煽るようなニュースも多いです。
しかしつい先日にはドイツ銀行が「イギリスがEU離脱することになれば、イギリスの経済にとって非常に有利になり、EU(特にドイツ)にとっては大きな損失になるからイギリスの企業に投資するように」と発言していました。
https://www.thesun.co.uk/news/1284849/deutsche-banks-advice-to-invest-in-uk-if-leave-wins-ballot/
しかもトルコがEUに加盟すると いう話もありますので、もしイギリスがEUから抜けて、エルドガン大統領の不安定で先行きの見えない専制政治のために観光産業にまで大ダメージを受けたト ルコがEUに入ったら・・・?トルコからの大量の移民が欧州に流れ込むのは容易に予想ができますが、経済の点でも不安定になりそうですね。
さらに6月16日のニュースでは、24年前に欧州経済領域(EEA)への加盟を申請したまま保留状態であったスイスが、正式にEEAへの加盟申請を取り下げたということです。
http://www.euronews.com/2016/06/16/switzerland-ends-bid-to-join-european-economic-area-after-24-years/
イギリスの経済がヤバい、というよりはイギリスが抜けた後の欧州の経済の方がよほど大変そうなのですが、それでもイギリスのテレビは「脱EUでイギリス経済が大変なことに!」と騒いでいます。
国内の多くのメディアは残留側
さらに保守党を中心にしたメディアだけでなく、各界の著名人などもEU残留キャンペーンに巻き込まれ、さらに労働党も残留に回るなどどうも「支配者」側はイギリスの残留を望んでいるようにしか見えませんが。
事件の起きたタイミング
そしてイギリスのEU離脱に関しては、賛成派と反対派がかなり拮抗した状態が続いていましたが、最近になって離脱派が急に勢力を増し、残留派に大きな差がつき始めたばかりでした。
(上のグラフより、下のリンク先のグラフは期間が最近のものだけなのでさらにわかりやすいです)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160617-00000008-asahi-int
こんな状況の中でEU離脱に積極的な極右団体の名前を叫ぶ容疑者が、EU残留派の政治家を殺害したそうです。EU離脱派にとっては、マイナスなイメージになります。
また離脱派が勢いを増す中、国民投票直前にキャンペーンが禁止されると残留派にとって有利となるでしょう。
私 はEUはTPP同様、世界統一政府へのステップのようにしか思われず、行政の単位が大きくなるほど市民の意見が反映されにくくなるよので、EU離脱を望ん でいます。移民や経済の面での「デメリット」などについては、個別の条約や法の制定で問題を解決することができるでしょうし。
(画像 バベルの塔とそっくりなEU本部のビル)
そんな中でのこの一連の流れを見てみると、これもイギリスのEU離脱を防ぐために仕掛けられた事件である可能性もあるのではないでしょうか。
しかもわれらが世界の支配者のロスチャイルド様までがこんな発言をしていて、デイビッド・キャメロンもEU残留を希望しているということは・・・?
ロスチャイルド卿:イギリスのEU離脱は「有害で無秩序を招く」
Lord Rothschild: Brexit would be 'damaging and disorderly'
6月15日【Investment】http://www.investmentweek.co.uk/investment-week/news/2461651/lord-rothschild-a-brexit-would-be-damaging-and-disoderly
18世紀の終わりからロスチャイルド家が欧州のロンドン、パリ、ウィーン、ナポリ、フランクフルトで「初めての国際的な銀行システム」を築き上げていましたが、彼曰く、現在は「協調に基づいた国際的な秩序は、繁栄と安全のために必須だ」とか。
一体、誰の繁栄と安全のためなんでしょうね?
やっぱりイギリスはEUから離脱した方がよさそうだと改めて思いました。
(Britain Firstに関する補足情報:
同団体はFacebook上でのファンの数を水増しすることを目的に、動物愛護系の情報をシェアしたり、あるいは募金を集めるために「Facebookが私たちのページを閉鎖した!」などと騒いでいました。
イ ギリス各地で同団体がデモをするたび、彼らのデモ参加者の数を数倍〜数十倍上回るブリテン・ファーストに反対するデモが開催され、シャッターの中に隠れる など各地で恥ずかしい失態を晒し、イギリスで洪水があった際にはイスラム教徒なども多数現地に駆けつけ、救援などに当たっていたのに「イギリスが一番!」 というこの団体は何もしていなかったので反対勢力からかなりやじられてしぶしぶと救援作業に向かったという経緯もあります。
またこの団体の副リーダーは実は、家系的にはオランダ系も入っていたことなどが判明するなど、一部からは「笑い者」の対象になっていて、Facebook上にもBritai Firstを笑いものにするだけを目的としたページもあるくらいです。ユーモアが効いていてかなり笑えます)
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