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南シナ海の領有権問題 解決へ対話継続を 第22回アジアの未来 マハティール氏、行動規範の策定呼びかけ
第22回国際交流会議「アジアの未来」(日本経済新聞社主催)は31日、2日間の日程を終えて閉幕した。対談に登壇したマレーシアのマハティール元首相は、南シナ海を巡る領有権争いについて「解決のためには対話を継続することが重要だ」と強調した。モンゴルのプレブスレン外相は、核開発を加速する北朝鮮の問題に積極的に関与していく考えを述べた。
海上輸送の要衝の南シナ海では、中国が領有権を主張してベトナムやフィリピンなどと対立。偶発的な衝突を避けるため、東南アジア諸国連合(ASEAN)は法的拘束力のある行動規範の策定で中国と合意済みだが議論は進まない。マハティール氏は「規範の採択はまだ実現していないが何年かかっても対話を続けるべきだ」と語った。
中国をけん制するため、米国は「航行の自由作戦」を標榜して艦船などを派遣している。日本経済新聞のインタビューではマハティール氏は「中国の軍事的行動を強めかねない」と批判。域内で解決すべきとして米の積極的な関与には否定的な姿勢をにじませた。
その米国では大統領選で共和党の候補指名が確定したドナルド・トランプ氏が「米国第一」を掲げ、演説などで保護貿易主義をあおっている。
マハティール氏はインタビューで、トランプ氏の方針はアジアとの関係になじまないとし、米国が内向き姿勢に傾けば「米国にもアジアにも利益にならない」と述べた。
仮にトランプ氏が大統領に就任した場合は「アジアと米国の関係に良くない影響が出る」と断言。ただし「トランプ氏はできることとできないことに関し、周囲の助言を聞き入れると思う」と予想し、選挙戦でみせている過激な強硬姿勢を修正するとの見方も示した。
モンゴルのプレブスレン外相は講演で、北朝鮮問題について「平和的に解決できるよう支援する」と強調した。モンゴルは日本と北朝鮮の双方と友好的関係にある。日本人拉致問題の進展にも協力しており、2014年には日本と北朝鮮の当事者が首都ウランバートルで面会するお膳立てをした。双方との太いパイプを生かして「仲介者の役目を続ける」と語った。
インタビューでは「北朝鮮は核開発をやめるべきだ」と語り、核問題で孤立する北朝鮮とは、友好関係を生かしつつも一定の距離を置く姿勢をにじませた。
スリランカのアムヌガマ特別プロジェクト相はインフラ整備をテーマとした討論で「大規模な港湾都市建設を進めて海運のハブを目指したい」と表明した。
[日経新聞6月1日朝刊P.1]
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北朝鮮問題、仲介続ける モンゴル外相 ルンデグ・プレブスレン氏
アジアは様々な問題を抱えている。環境問題や自然災害、水・エネルギーの不足、感染症などの問題で海洋上の領有権争いにも深刻な懸念がある。宗教間の対立や過激思想も広がっている。サイバー攻撃やテロリストによる化学兵器、核兵器の使用の可能性も新たな脅威になりつつある。各国と連携して解決方法を見いだしていきたい。
モンゴルはこれまで様々な対話の枠組みを提案してきた。各国が対話に参加するよう促し、問題解決で協力している。北朝鮮を含む多くの国と友好関係を維持している国として、独自の貢献を果たしたい。アジアにおける緊張を和らげるためには、国同士の不信感を取り除くことが欠かせない。定期的に話し合いを続けていく必要がある。
北朝鮮問題では平和的に決着できるよう支援していく。モンゴルは北朝鮮の核開発を巡る6カ国協議に参加していないが、日本や米国と北朝鮮の2国間協議の仲介役を担ってきた。今後もその役目を続けていく。
昨年の「アジアの未来」で提案した新たな国際対話の枠組み「フォーラム・オブ・アジア」も前進させる。すべてのアジアの国が参加し、相互信頼を深める仕組みだ。共通の課題を議論し、安全保障面で協力する枠組みをつくることで、共通の脅威に団結して対処できるようにする狙いだ。市民や研究者のレベルで交流を始め、各国政府を巻き込んでいきたい。
アジアが抱える課題が世界から注目を集めているのは、世界経済におけるアジアの重みが増しているからだ。2015年末にはAECが立ち上がり、日本とモンゴルの経済連携協定(EPA)が近く発効する。世界がアジア経済の動きを注視するなか、様々な経済統合を一段と進めていく必要がある。
[日経新聞6月1日朝刊P.8]
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