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EU・アメリカ間の電子メールやりとりで、TTIPの緊張がエスカレート
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2016/06/euttip-395a.html
2016年6月 2日 マスコミに載らない海外記事
公開日時: 2016年5月30日 18:14
編集日時: 2016年5月30日 18:54
Kai Pfaffenbach / ロイター
論争の的になっている環大西洋貿易投資連携協定 (TTIP)を巡り、アメリカとEUが秘密裏に議論を続ける中、交渉は密室でのみ行われているわけではない。ポリティコが入手した電子メールによると、いらだちは、オンラインにも現れている。
金曜日に発信され、このウェブサイトがに入手した電子メールは、ブリュッセルに駐在する28カ国のEU大使に、アメリカ政府が交渉に対する姿勢を変えない限り、TTIP協定はあり得ないと、欧州委員会が警告したことを示している。
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2016年4月23日、アメリカのバラク・オバマ大統領がドイツのハノーバーを訪問するのに先立ち、環大西洋貿易投資連携協定 (TTIP) 自由貿易協定に反対する抗議行動の参加者。Nigel Treblin調査によれば、70%のドイツ人が、TTIPに反対している。
文書は、TTIP協議で現在交渉されている27章の中でも、もっとも論議の的になっている一つ農業に焦点を当てている。
“EUは、EUにとって、きわめて重要な分野の農業で、生産地表示や、ワインや、非関税障壁などにおいて、大きな意味のある進展を得られていない”という欧州委員会の懸念を電子メールは表している。
メールは、“アメリカ政府は、TTIPにおけるEUの努力に報いることができるようになって、EUに関心のある物事で譲歩できる姿勢にはまだないようだ”とまで書いている。
電子メールは、ヨーロッパ農業委員、フィル・ホーガンの事務所によって書かれたもので、いくつかの欧州委員会の部局による同意を得ており、ポリティコが見た別の電子メールによれば、ジャン=クロード・ユンケル委員長の事務所も、それがEU大使宛に発信されることを承知している。
金曜日の電子メールは、水曜日、アメリカ大使から、ホーガンを批判したEUのアンソニー・ガードナー宛、“マスコミで、誤解を招く恐れのある一連の発言”をしたと言うかどで、その発言をリストにしたものを受け取った“いささか並ならぬ電子メール文章”と欧州委員会が呼ぶものに対する回答にあたるものだ。
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彼の電子メールが公になっていることを考えれば、どこか皮肉な発言で、ガードナーは“特に農業のような厄介な問題では、意見の違いは自然だが、それは公的な場ではなく、私的に表明されるべきだ”とも語っている。
彼は更に“EU関税は、アメリカ関税の2-3倍で、EUの非関税障壁は、事実上、アメリカの主要輸出品の多くを排除した”というアメリカ政府の姿勢を指摘した
ところが、EU大使も見ている委員会の内部打ち合わせ資料で、ポリティコが入手したものは、欧州連合が抱いている、あり得る関税廃止を巡る懸念を示している。
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文書には“EU側で、もし関税と、ある種の非関税障壁が、完全に取り除かれれば、アメリカ農業は相当恩恵を受ける。このシナリオでは、TTIPにおける農産品貿易で、アメリカが圧倒的勝者なのだ”とある。
最初に提案されて以来、TTIPは論争の的だった。バラク・オバマ大統領を含む支持者連中は世界最大の自由貿易圏を創り出すことを強調し、より統合された市場は、市場を開放し、通関手順をより容易にして、小企業を助けることになると主張している。彼らは製品の関税を引き下げることになるとも主張している。
ところが、多くのヨーロッパ人は、TTIPは、大企業の利益を、国益より優先することになると言い、中小企業を犠牲にして、多国籍企業が恩恵を受けると強調する。交渉を巡る秘密性も、激しい非難の的になっている。
TTIPが発効するには、28の全てのEU加盟国と、欧州議会がそれを批准しなければならないが - その可能性は益々低くなっているように見える。協定の交渉は、これまでの三年間で、13回の協議が行われている。
記事原文のurl:https://www.rt.com/news/344877-us-eu-ttip-emails/
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