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ロシアは、アメリカの経済攻撃に屈するのだろうか?(マスコミに載らない海外記事)
http://www.asyura2.com/16/kokusai13/msg/890.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 5 月 29 日 07:30:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

ロシアは、アメリカの経済攻撃に屈するのだろうか?
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2016/05/post-0f8e.html
2016年5月29日 マスコミに載らない海外記事


Paul Craig Roberts
2016年5月25日

昨日、国務省プロパガンダ副報道官マーク・トナーは、ロシアが、クリミアを、キエフのアメリカ傀儡政権に返還するまでは、ロシアと事業を行なうと、アメリカ企業にとっては、経済的にも、評判の上でもリスクがあることを再認識させた。
http://sputniknews.com/politics/20160524/1040134996/russia-us-business-sanctions.html

この件を、私はアメリカ国務省とは違う見方をしている。

ロシアで事業を行なうアメリカ企業が直面する唯一のリスクは、アメリカ政府によるものだ。アメリカ政府は、もちろん、その企業が、経済制裁に対する免除を認められている大企業オリガルヒの一部でない限り、アメリカ企業を罰するだろう。

リスクがあるのは、ロシア側なのだ。リスクには下記のようなものがある。

ロシア企業が、アメリカ企業と事業を行なえば、アメリカ企業はロシアの経済情報を入手し、それをCIAに渡すことになる。

ロシア中央銀行が、ロシア国債を売れば、CIAの為に動いているウオール街が国債を購入し、それを不適当な時期に投げ売りし、ロシア国債の価格を押し下げて、ロシアを困らせることができるようになる。そして、価格下落は、ロシアの状況は悪化しており、国債は無価値だという、プロパガンダになる。

ロシア政府が、ルーブルが通貨市場で取引されるのを認めれば、ロシア政府は、アメリカ政府がロシア通貨に対して投機して、価値を押し下げることを可能にしてしまう。ルーブルの下落は、ルーブルは無価値だというプロパガンダによって、促進されてしまう。

ロシア政府が外国投資を認めれば、アメリカ政府は、不適切な時に、ロシアから金を引き上げて、ロシア経済を不安定化することが可能になる。

ロシア政府は、アメリカ政府の経済制裁など完全に忘れ去るべきなのだ。実際、経済制裁のおかげで、ロシアは大いに助かっている。経済制裁前、アメリカ政府は、ロシアを、グローバル経済の中で、第三世界の原料輸出国で、外国からの輸入に依存する状況に追い込んでいた。これはロシアを支配するためのアメリカの手口だった。経済制裁の結果、ロシアは、より自給自足の経済となり、欧米のニーズではなく、自国のニーズのための生産に力を注ぐことになった。

アメリカ政府の経済制裁を心配するよりも、ロシア政府は、アメリカと事業をするロシア企業に経済制裁を課すべきなのだ。海外事業において、アメリカ企業はCIAの手先であり、ロシアと中国を不安定化するアメリカ政府の政策のための手先なのだ。

これが真実であることを確認するため、中南米の歴史をご覧願いたい。アメリカ企業の存在が大きい、あらゆる中南米諸国のあらゆる改革派政権は不安定化され、打倒された。

ロシアの目標は、自らを欧米に統合することでなく、欧米から自らを隔離することであるべきだ。欧米に統合されるということは、属国になることを意味する。ロシア、中国とインドがまとまれば、世界の中で、遥かに大きな潜在市場であり、地理的にも最大の地域になる。三国は、各国の経済を統合し、欧米から自らを隔離ことに注力すべきなのだ。

マイケル・ハドソンなどの傑出した経済学者が主張している現代の貨幣理論は、いずれの国も、債務ではなく、金を産み出して、自国インフラと、あらゆる生産的な投資に対して資金調達すべきであることをことを明らかにしている。政府債務を利用して、民間銀行が金を産み出せるようになり、債務は銀行に支払われる利子で返済されることになるが、それが経済の購買力を枯渇させる。しかも、債務は、敵対的な相手の手に渡り、経済を不安定化させるために利用されかねない。

もしロシアが、欧米によるロシア経済支配を許せば、ロシア国軍をアメリカ政府が支配するのを許すのと同じことだ。

ロシア政府とロシア国民にとって不幸なことに、ロシア中央銀行とネオリベラル経済学者連中は、ロシアを不安定化から守るには余りに考えが甘く、だまされやすいのだ。ロシアがもっと良い経済的助言に出会えるまで、ロシアの未来は不確実なままだ。

注: 上記のスプートニク記事URLで、スプートニクはこう報じている。“トナーは、アメリカ政府は、‘経済制裁、規制手段と、外交上の関与の減少の組み合わせ’によって、ロシアは、ミンスク停戦協定の下での約束を果たし、‘クリミア占領’を止めるべきだという‘明らかなメッセージ’を、モスクワに送ったとも述べた。”

この記事はスプートニクの編集がぞんざいだったのだろうか、それとも、スプートニクは、アメリカ政府のプロパガンダに屈したのだろうか? ロシアは、ミンスク合意のもとで、クリミアを、アメリカに引き渡すよう要求されてはいない。しかもロシアはクリミアを“占領”しているわけではない。クリミアは何世紀もにわたりロシアの地域だったし、ロシア人が住んでいる。ロシアとウクライナが 同じ国の一部だった時代に、フルシチョフによってもぎとられたこの地域がもともと所属していたロシアに戻ることに、住民、投票者の圧倒的多数ほぼ100%が賛成したのだ。

Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。

記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2016/05/25/will-russia-succumb-to-washingtons-economic-attack-paul-craig-roberts/

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コメント
 
1. 2016年5月29日 14:03:15 : G1cTTGy0SQ : a1FV0x7HXDc[5]

現状の政治的なスタンスを維持・強化して、USとEUの経済成長は可能なのだろうか?

可能であるとするならば、その説明が聞きたい。

クリミアの結末で、キエフへの投資金額は回収不可能となり、ロシアのシリア政府からの正式な要請による、空爆でシリアへの投資金額の回収はほぼ不可能になっている。現状の世界的な株価の低空飛行は大きく見れば利益を生まなかった資金と得たであろう利益が消失し、その後の美味い投資先がない、そう思えるのだが如何であろうか?

オセロゲーム的な戦略での莫大な利潤追求、このような政治経済的な戦略以外の戦略をUS・EUは持ち合わせているや?

ロシアの経済成長率が鈍化しても、それに対してUS・EUのそれが明らかな対比を見せなければ、望んでいるようなロシアの経済不調を引き金としてのロシア内政情不安は惹起されない。となれば、むしろ、対ロシア経済制裁の持続・強化によるEU経済成長率の鈍化とそれが引き起こすEU内政情不安の方が先に生じてしまうだろう。

EU新規加入諸国はCIA育成のナチ類似集団の勢力を背に受けなければ国家維持ができず、旧来の加盟国の独・仏・伊では国家主権の回復を要求する勢いが強まるであろう。特に仏・伊ではEU政策から離れた政策が国会で多数となり、EUと加盟国との関係が議論となる可能性が高い。なんとなれば、EUの政策はEUの将来の繁栄を追求してではなく「高邁な理想」の原則の下で決定されているらしいので。USの経済政策に従うEUは反作用として経済活動が停滞しEU内の亀裂は深まる。H・クリントン氏が次期US大統領となれば、EU内に亀裂は加速すると思われる。

UKに目を転ずれば、この国はオセロゲーム的な政治経済戦略のもとでその金融が力を発揮し利をえるシステムにいる。オセロゲームが小規模となれば、中国に寄生する形態を選ばねば、将来的には安定しづらいのではないかと想像する。

エリツィン時代のロシアにロシアを戻すのはどのような手段を用いようとも不可能であることをUSは気づくべきであって、そのような目論見を持って行動し続けるならば、世界経済と自国経済の停滞が続く。

別の表現をするならば、ロシアの豊かな資源は互恵的な関係においてのみ世界経済への組み込みが可能となる。当たり前のことでは特定の集団に利が転がりこまず、広く浅く利が行き渡るが、それをよしとしない人々も少数いる。彼らからすれば、US国民ではなくUSがトランプ氏を選ぶ方が好ましいとの判断になっているように思われる。USの孤立化政策の下、大規模な戦争状態をヨーロッパ・ロシアで演出し、戦場から遠いUSの繁栄を目指す方針かと憶測する。しかしながら、この時にロシア内で政情不安を惹起できなければヨーロッパのみが傷つくこととなろう。両大戦後の米国債投資のリターンの高さという歴史に沿う形で、ロシア・中国は金保有のみならず米国債の購入を増やしリスク管理をしてはいる。



2. 2016年5月29日 17:20:16 : jXbiWWJBCA : zikAgAsyVVk[380]

資本主義がグローバル化している現状では、旧来の米ロといった国家間対立で企業活動を理解するのは完全に無意味と化している。

それはロシアにせよ米国にせよ、圧倒的な国内格差があり、ロシア、特に中国の場合は、ほぼ政治権力により、大衆が貧困に苦しむ一方で、トップ層が莫大な蓄財をして、それを敵国(笑)に保全しているという矛盾だ。


3. 2016年5月30日 12:17:19 : EAkIk2fULU : JJK78ODjYnY[239]
これはもう近い将来に結果が出るだろうから、それを待つばかりだけど、

実際経済戦争を仕掛けているのはロシア。そしてサウジ。

原油は今50ドル近くまで上がってはいるけど、この先それほど上がらない。これが
ロシアとサウジの原油安攻勢。これにより米国シェールオイルが破たんし、
それをきっかけにアメリカの金融が崩壊する。

アメリカ金融はすでに限界がきており、シェールオイルが破たんしなくても、崩壊は
時間の問題となっている。すでに米国自身の金融緩和が不可能になり、日欧に
肩代わりさせているが、これも終了が時間の問題。

もちろん日本などは奴隷主義が行き届いているので自国が破たんしてでも米国の
金融崩壊を防ぐために最後まで貢ぐ。

しかし、米国の金融崩壊は、先延ばしするほど最終のダメージが大きくなる。現在
中露はその時に備えて代替の機構を早急に整備している。

トランプが大統領になれば、中露と示し合わせてどこかのタイミングで着陸する。
ハードなものになるか、ソフトランディングするかは知らない。


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