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リオ五輪の延期や開催地変更、日米など専門家100人が要請
http://www.cnn.co.jp/world/35083362.html
2016.05.28 Sat posted at 10:25 JST
100人あまりの専門家が公衆衛生の観点からリオ五輪の延期か場所の変更を求めた
(CNN) ジカ熱の流行拡大を受け、著名な医師や大学教授100人あまりが27日、ブラジル・リオデジャネイロで開催予定の夏季五輪を延期するよう公開書簡で世界保健機関(WHO)に求めた。公衆衛生の観点から、五輪を延期もしくは別の場所で開催するべきだとしている。
公開書簡はWHOのマーガレット・チャン事務局長に宛てられたもの。医師らはこの中で、リオ五輪は「大きすぎてつぶせない」状態にあり、開催が避けられない状況になっていると指摘。しかし世界の公衆衛生上の懸念の方が大きく、ブラジルで広がるジカウィルスが「科学的に前例がない」形で健康に悪影響を及ぼしていることから、あえて延期を要請したとしている。
書簡ではまた、ジカウィルスについて、「これまで知られてきたよりも深刻な医学的影響」を及ぼしていると指摘。対策が打たれているにもかかわらず、リオ一帯での状況はむしろ悪化しているとして、こうした中で「リスクを冒すのは非倫理的だ」と述べた。ジカ熱やリオ五輪について、WHOが証拠に基づいた評価を改めて行うのが必須だとしている。
リオ五輪をめぐってはこの数カ月、延期などを求める声が幾度か上がってきた。だが、今回の書簡には日本や米国などから多数の医師や大学教授、生命倫理学者らが署名しており、これまでの延期要請とは一線を画す規模となっている。
蚊によるジカウイルスの感染拡大が懸念されている=CDC
WHOはこれに対し、「現在の評価に基づくと、リオ五輪の中止や場所の変更が国際的なジカウイルスの伝播を大きく変えるわけではない」との声明を発表。ブラジルは蚊によるジカウイルスの感染拡大が続いている世界約60カ国の一つだとして、「人々はこれらの国や地域でさまざまな理由から移動を続けている。病気のリスクを減らす最良の方法は、旅行中の公衆衛生のアドバイスに従うことだ」と述べた。
米疾病対策センター(CDC)のトム・フリーデン所長も26日、「リオ五輪を中止したり延期する公衆衛生上の根拠はない」との見解を示した。CDCは現在、ウイルス感染拡大が進む地域への渡航自粛を妊婦に勧告しているほか、ウイルスに感染している男性に対し、パートナーが妊娠している場合は性行為時にコンドームを使用するよう促している。
ただ、フリーデン所長は27日、今回の書簡が公表されたことを受け、必要があればCDCの通達を修正するとの声明も発表した。
国際オリンピック委員会(IOC)はリオ五輪を中止または延期する計画はないと述べた。
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