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報道の自由度を発表している「国境なき記者団」もスポンサーにソロスやCIAを含む胡散臭い組織
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201604200000/
2016.04.21 03:48:46 櫻井ジャーナル
日本のマスコミが支配層のプロパガンダ機関にすぎないことは否定しようのない事実である。情報に少しでも関心のある人なら、信用などしていないだろう。
4月20日に「国境なき記者団(RSF)」なる組織が発表した「報道の自由度ランキン」で日本は180カ国中72位だという。ちなみに2003年にアメリカ軍を中心とする連合軍がイラクを先制攻撃する前、戦争を正当化するために嘘を大々的に伝えていたイギリスとアメリカはそれぞれ38位と41位だった。
日本にしろ、イギリスにしろ、アメリカにしろ、「有力」と修飾されたメディアはプロパガンダ機関にすぎない。かつては事実の中に嘘を紛れ込ませていたが、2001年以降、偽情報の氾濫。本ブログでは何度も指摘してきたが、CIAは情報をコントロールするためにメディアを支配する仕組みを作り上げてきた。
ジャーナリストのデボラ・デイビスによると、第2次世界大戦後にアメリカの支配層は情報操作プロジェクトを始めている。その中心にいたのはアレン・ダレス、フランク・ウィズナー、リチャード・ヘルムズ、そしてフィリップ・グラハムの4名。このプロジェクトは「モッキンバード」と呼ばれている。
ダレスは元々ウォール街の大物弁護士で、第2次世界大戦ではスイスから工作を指揮していた。ウィズナーもウォール街の弁護士で、ダレスの側近。大戦後、破壊活動(テロ)を実行した極秘機関OPCを率いた人物だ。ヘルムズもダレスの側近で、1966年から73年にかけてCIA長官を務めている。祖父のゲイツ・ホワイト・マクガラーは国際的な投資家だった。また、グラハムはワシントン・ポスト紙のオーナーで、義理の父親にあたるユージン・メーヤーは1946年に世界銀行の初代総裁に就任している。
グラハムの妻、つまりメーヤーの娘であるキャサリン・グラハムはウォーターゲート事件でリチャード・ニクソンのを辞任に追い込んだことで知られ、日本では「言論の自由」を象徴する人物として崇拝している人もいるらいし。その彼女は1988年にCIAの新人に対して次のように語っている:
「我々は汚く危険な世界に生きている。一般大衆の知る必要がなく、知ってはならない情報がある。政府が合法的に秘密を維持することができ、新聞が知っている事実のうち何を報道するかを決めることができるとき、民主主義が花開くと私は信じている。」
ウォーターゲート事件ではワシントン・ポスト紙の若手記者、ボブ・ウッドワードとカール・バーンスタインが取材の中心だった。ウッドワードは元情報将校で、報道に関しては素人。情報源を連れてきただけ。実際の取材はバーンスタインが中心だったようである。
そのバーンスタインは1977年にワシントン・ポスト紙を辞め、その直後にローリング・ストーン誌に「CIAとメディア」という記事を書いている。この雑誌しか彼の原稿を受け入れてくれなかったということだ。(Carl Bernstein, “CIA and the Media”, Rolling Stone, October 20, 1977)
バーンスタインによると、その当時、400名以上のジャーナリストがCIAのために働いていたほか、1950年から66年にかけて、ニューヨーク・タイムズ紙は少なくとも10名の工作員に架空の肩書きを提供しているとCIAの高官は語ったという。
CIAが取り込んだ記者や編集者はアメリカに留まらない。フランクフルター・アルゲマイネ紙(FAZ)の元編集者、ウド・ウルフコテによると、ドイツを含む多くの国でジャーナリストをCIAは買収、人びとがロシアに敵意を持つように誘導するプロパガンダを展開しているという。
https://www.youtube.com/watch?v=0I5BZCcURa4
この話は書籍という形で2014年に内部告発した。
http://www.amazon.de/Gekaufte-Journalisten-Udo-Ulfkotte/dp/3864451434
ところで、「報道の自由度ランキン」を発表している「国境なき記者団」は1985年にフランスで設立され、「人権」や「言論の自由」を掲げているのだが、スポンサーは胡散臭い。西側巨大資本がカネ儲けしやすい環境を作るため、自立した体制を揺さぶり、破壊する先兵として活動してきた投機家のジョージ・ソロスが創設した基金、キューバのカストロ体制を攻撃しているCFC(自由キューバ・センター)、CIAの秘密資金を流しているNEDが存在している。いわゆる「パナマ・ペーパーズ」を公表した国際調査ジャーナリスト協会(ICIJ)もソロスやNEDと関係、両組織の背景は同じだ。
国境なき記者団の創設者、ロベ−ル・メナールがCFCから資金を引っ張るときに交渉した相手はオットー・ライヒ。ロナルド・レーガン時代にはニカラグアの反革命ゲリラ「コントラ」を支援する秘密工作に深く関与していた人物で、ラテン・アメリカの軍人を訓練し、アメリカ巨大資本の傀儡である軍事独裁政権を作り上げてきたWHINSEC(治安協力西半球訓練所/かつてのSOA)にも関係している。
こうした背景があるため、必然的にアメリカの支配層から敵視されてる国の評価は低くなる。例えば、ロシアは148位、イラクは158位、イランは169位、キューバは171位、中国は176位、シリアは177位だ。中東、北アフリカ、ウクライナなど国際情勢に関する情報でアメリカやイギリスの嘘を暴いてきたのはロシア、イラン、シリアなどのメディアだった。RSFのランキングはお笑い種だ。
RSFやICIJは胡散臭い組織だと言えるが、見方を変えれば西側支配層を後ろ盾とする権威。日本では「権威」の好きな人が多く、マスコミ社員や活動家も例外ではない。その権威に飛びつく。結果として「大本営発表」に踊らされることになる。
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