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NY州予備選 トランプ氏・クリントン氏が勝利[NHK]
4月20日 16時49分
アメリカ大統領選挙に向けて重要な州の1つ、ニューヨーク州で予備選挙が行われ、共和党ではトランプ氏が、民主党ではクリントン前国務長官が、それぞれ勝利し、勢いを取り戻した形となりました。
ことし11月のアメリカ大統領選挙に向けた民主・共和両党の候補者選びは19日、代議員の数が多いニューヨーク州で予備選挙が行われました。
このうち共和党では、集計率94%の時点で、ニューヨークを地元とする不動産王のトランプ氏が60%の票を獲得し、圧勝しました。トランプ氏は演説し「アメリカを誇りの持てる国にする」と述べ、指名獲得への意欲を強調しました。
共和党では、候補者選びでトップを走るトランプ氏が、今月に入って党主流派の支持を受けるクルーズ上院議員に連敗していましたが、ニューヨーク州での勝利で勢いを取り戻した形です。
そして、アメリカABCテレビによりますと、トランプ氏が今回の勝利で、ニューヨーク州の代議員のほとんどを獲得して、これまでに確保した代議員の合計は845人となり、559人を獲得し、2位につけるクルーズ氏との差を広げました。
ただ、共和党の主流派はトランプ氏が指名獲得に必要な過半数の代議員、1237人を確保するのを阻止し、7月の党大会での決選投票に持ち込むことをねらっており、トランプ氏が過半数を確保するかどうかは依然、微妙な情勢です。
一方、民主党では、集計率94%の時点で、ニューヨーク州選出の上院議員を務めたクリントン前国務長官が58%の票を獲得したのに対し、ニューヨーク生まれのサンダース上院議員が42%となり、クリントン氏が勝利しました。
ABCテレビによりますと、クリントン氏がこれまでに獲得した代議員の数は1424人で、サンダース氏が1149人となりました。
民主党では候補者選びで先行するクリントン氏が、先月下旬以降、サンダース氏に連敗し、追い上げられていましたが、ニューヨーク州を制し、指名獲得に必要な2383人の代議員確保に向けて前進しました。
トランプ氏「誇りもてる国に」
ニューヨーク州の予備選挙で、共和党で勝利を確実にしたと伝えられた不動産王のトランプ氏は、「きょうの勝利は、本当にすばらしい。ここに集まった皆さんにありがとうと言いたい」と勝利を宣言し集まった支援者に感謝を伝えました。そのうえで、トランプ氏は「雇用を取り戻す。企業をメキシコに流出させることはしない。アメリカを直ちに、誇りのもてる国にする」と訴えました。
一方で、予備選挙や党員集会でいずれの候補も過半数の代議員を獲得できない場合、7月の全国党大会で決選投票によって大統領候補を決めることを念頭に「投票で代議員を獲得するのはとてもすばらしいことだ。誰も投票以外で代議員を得て、勝利を宣言するべきではない」と述べ、共和党の主流派が中心となって団結して、トランプ氏以外の候補の支援を画策する動きがあることにくぎを刺しました。
クリントン氏「団結して勝利を」
クリントン前国務長官は、予備選挙の結果を受けて、ニューヨークで演説し「ふるさとほどよい場所はありません。皆さんがいつも私の味方でいてくれたように、私はいつでも皆さんの味方です」と述べて支持者に感謝の気持ちを伝えました。
そのうえで、「共和党のトランプ氏やクルーズ氏は差別的で、危険な存在です。アメリカは寛大で、勤勉な人々の国のはずです。団結して勝利しましょう」と呼びかけ、大統領候補の指名を獲得して本選挙で戦うことに意欲を示しました。
出口調査の結果
ニューヨーク州の予備選挙でアメリカのメディアが行った出口調査によりますと、民主党・共和党ともに、有権者は経済問題を最も重要な争点に挙げていて、このうちの半数以上の有権者が今回の予備選挙で勝利したクリントン氏とトランプ氏を支持しています。
共和党の有権者のうち、「アメリカ経済に不安がある」と回答した有権者は92%に上り、このうちの6割がトランプ氏を支持し、経済に不安を抱える有権者の強い支持を集めました。また、60%余りの人が、次の大統領は政治の経験がない人が望ましいと答え、トランプ氏はこうした人たちの8割以上の支持を集めました。
一方、民主党の予備選挙の出口調査によりますと、クリントン氏は女性や黒人有権者などの支持基盤を手堅く固めました。人種別に見てみますと、全体の6割ほどの白人有権者の票をクリントン氏とサンダース氏で2分した一方、黒人の4分の3と、ヒスパニック系の60%以上がクリントン氏を支持しました。
また、有権者の半数が次の大統領は、オバマ政権が進めた政策を継続すべきだと回答し、このうちのクリントン氏への支持は7割以上に上っています。
米メディアは
ニューヨーク州の予備選挙の結果について、アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズは、「トランプ氏とクリントン氏はやすやすと勝利した」という見出しで報じています。
このうち共和党のトランプ氏の勝利については、「トランプ氏は圧倒的な勝利によって候補者選びの主導権を取り戻し、指名獲得競争に勝つチャンスを高めた。得票数の結果によってはクルーズ氏に対するリードは決定的になるだろう」と評価しています。そのうえで、「これまでの数週間、クルーズ氏が代議員の獲得数を伸ばしていたが、ニューヨークの党員たちは、トランプ氏の復活を後押しした。トランプ氏にとって来週火曜日にペンシルベニア州などで行われる予備選挙へ向けて明確なはずみとなった」と分析しています。
また、有力紙ワシントン・ポストは、共和党の結果について、「トランプ氏にとって共和党の代議員の過半数を獲得するのに近づく大きな勝利だ」と評価しています。トランプ氏の勝因については、「トランプ氏の思ったことをそのまま言う性格は、ニューヨーカーたちの胸に響き、特に白人の労働者層の支持を得たことが勝利につながった。そして選挙戦を通じて共和党員に加えて無党派層や民主党嫌いの人にもアピールした」と分析しています。
一方、民主党のクリントン前国務長官の勝利について、ワシントン・ポストは、「ここ最近、サンダース氏から攻勢をかけられているなかでの勝利で、大きな弾みとなった。サンダース氏がクリントン氏に追いつくのはほぼ不可能なほど、代議員の数で上回っている」と評価しています。
また、ニューヨーク・タイムズは、「クリントン氏は、サンダース氏の勝利へのステップを食い止めた。ここ数日、接戦のように見えたが、開票速報ではクリントン氏が決定的に優位に立った。クリントン氏は黒人と女性からの強い支持を受けて勝利した」と分析しています。
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