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租税回避地の企業に差別的と訴えたパナマ WTOで敗訴
4月16日 12時36分
租税回避地、タックスヘイブンの企業に対し、
市場の参入などでより厳しい条件を課すアルゼンチンの制度は差別的で問題があるとして、
パナマがWTO=世界貿易機関に提訴していた問題で、
WTOは、制度の適用に一貫性があれば問題はないとして、パナマの主張を退けました。
この問題は、
アルゼンチンが、税に関する情報交換などに非協力的なタックスヘイブンの企業に対し、
市場の参入や支店の開設などでより厳しい条件を課す制度を導入したことに対し、
差別的で問題があるとして、タックスヘイブンとされるパナマがWTOに提訴していたものです。
1審にあたるWTOの紛争処理小委員会は去年9月、
パナマの主張を大筋で認めましたが、アルゼンチンが上訴し、
最終審にあたる上級委員会で審理が行われてきました。
その結果、WTOの上級委員会は、
アルゼンチンが租税回避を支援するすべての国や地域に対して同様の措置を取るなど、
制度の適用に一貫性があれば問題はないとして、パナマの主張を退けました。
これによってパナマの敗訴が確定することになります。
タックスヘイブンを巡っては、いわゆる「パナマ文書」の流出をきっかけに
課税逃れや脱税などの防止に向け、透明性を高めるよう求める声が強まっています。
今回の決定を受け、アルゼンチンと同様に租税回避を支援するタックスヘイブンに対し、
より厳しい措置を取る国が増えることも予想されます。
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