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石油から見た中国経済:石油精製品の消費パターン変化に「投資主導から消費主導へ」の経済構造転換の兆候
http://www.asyura2.com/16/kokusai13/msg/309.html
投稿者 あっしら 日時 2016 年 4 月 10 日 03:12:37: Mo7ApAlflbQ6s gqCCwYK1guc
 


※関連参照投稿

「凍り付く油田の街・大慶 中国石油失速、現地を歩く:国際原油価格が安い今、採算性が低い大慶油田は価格上昇まで温存」
http://www.asyura2.com/16/kokusai13/msg/209.html

「中国、2016年中に石油輸入量で米国を上回る可能性あり:中国の一日平均輸入量750万バレル」
http://www.asyura2.com/16/kokusai13/msg/196.html

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[大機小機]石油から見た中国経済

 中国は米国に次ぐ世界第2位の石油消費国、第5位の産油国だ。経済成長が減速し、原油価格が大幅に低下した中で、中国の石油事情が変わりつつある。

 変化のポイントは3つ。(1)景気減速の割に原油輸入が増えている(2)石油製品の輸出が急増している(3)石油製品の需要構造が変わり始めている――ことだ。

 昨年の中国の原油輸入は日量平均674万バレルで、前年に比べ8.8%増えた。政府発表の実質国内総生産(GDP)成長率6.9%を大幅に上回る。理由の一つは、価格が安い間に原油の備蓄を積み増したこと。中国石油天然気集団(CNPC)など三大国有石油会社の系列以外の企業の原油輸入を認めるようになり、独立系の精製会社が輸入を増やした事情もある。

 中国国内の油田の生産コストは1バレル40ドル程度といわれるから、採算が悪化した国内の原油生産を抑え、安価な外国産原油の輸入を増やす傾向もみられる。

 原油輸入が増える半面で石油製品の輸出も増える。石油製品について中国は今や、輸入より輸出が多い純輸出国だ。CNPCは、中国の石油製品輸出が今年、3割以上増えると見込む。

 石油製品の輸出急増の背景には、国内の需要の伸び悩みと需要構造の変化がある。米国の石油・ガス情報会社、エナジー・インテリジェンスは、昨年の中国の石油需要を前年比4.1%増と推計。ケロシン(灯油・ジェット燃料)が17.3%、ガソリンが9.1%、液化石油ガス(LPG)が20.5%増えた一方で、ガスオイル(軽油・ディーゼル燃料)の需要は0.4%減ったと指摘している。

 飛行機や乗用車、家庭用燃料の消費増加が続く一方で、建設機械やトラックなどの燃料消費は鈍く、余ったガスオイルが輸出にまわる構図だ。投資主導から消費主導へと経済構造の転換を目指すのと重なり合うように、石油消費のパターンが変わり始めている。

 17日にカタールで開く予定の産油国会合には、CNPC傘下の事業会社ペトロチャイナの代表も参加する見通しという。国内の生産抑制は既定路線だから、価格下支え効果が期待される増産凍結合意に相乗りすれば好都合という計算もありそうだ。中国は久々に、産油国としての顔も見せようとしている。

(花山裏)

[日経新聞4月8日朝刊P.17]

 

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