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日本からのプルトニウム返還 米州知事、搬入を拒否 核サミット直前 オバマ氏の計画に誤算
【ワシントン=川合智之】日本から米国に返還する研究用プルトニウムについて、米サウスカロライナ州知事が受け入れを拒んでいる。同州の核施設に搬入される予定だが、知事は最終処分場となることを懸念し、輸送中止か移送先変更を米政府に要請した。オバマ米大統領は31日に米で開幕する核安全保障サミットで、日本からの返還を自ら主導した成果だと訴える見込みだったが、直前でつまずいた格好だ。
ニッキー・ヘイリー知事は米エネルギー長官にあてた23日付の書簡で、日本から同州にあるエネルギー省サバンナリバー核施設に輸送中の331キログラムのプルトニウムが搬入されると「同州が核物質の最終処分場になる恐れがある」と指摘。「輸送中止か移送先を変更せよ」と要請した。
返還されるプルトニウムは東西冷戦期に米英仏が日本に提供した。日本原子力研究開発機構が茨城県東海村の高速炉臨界実験装置(FCA)で保管していた。プルトニウムは純度が高く40〜50発の核兵器に転用できることから、核不拡散に熱心なオバマ米大統領が返還を持ちかけ、2014年の核安保サミットで日米が返還で合意した。
プルトニウムは22日に英輸送船で東海村を出航した。強奪を警戒し、詳細な輸送ルートや日程は非公表だが、5月にも米国に到着するとみられている。知事が強硬に受け入れを拒めば行き先が定まらず、異例の事態になりかねない。
受け入れ拒否の背景には、同州サバンナリバーでのウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)工場の建設中断という事情がある。プルトニウムをウランと混ぜて原発で燃やすMOX燃料に加工する計画だったが、当初は10億ドルと見込まれた建設費が78億ドルに膨らみ、エネルギー省が14年3月に建設を凍結した。
MOX燃料に加工されなければ、同州がプルトニウムの最終処分場になりかねない――。こう懸念した知事は、すでに施設に搬入済みのプルトニウムも、処理するか州外への搬出を要請。同省が要請に応えないため、知事は1日100万ドルの罰金を科すなど、政府と州の対立は激化している。
「核なき世界」を掲げてノーベル平和賞を受けたオバマ氏にとって、核安保サミットは晴れ舞台だ。ただ、米とロシアとの戦略核兵器削減の交渉は進んでいない。日本からのプルトニウム返還は前向きな成果としてアピールできるはずだった。
使用済み核燃料を埋める西部ネバダ州ユッカマウンテンの最終処分場の計画も、オバマ政権が09年に地元の反対で中止した。日本でも最終処分場の立地は決まっていない。さらに高速増殖炉もんじゅなど核燃料サイクル政策が実質的に機能していない日本は、使うあてのない余剰プルトニウムを約48トン抱えたままだ。
[日経新聞3月26日朝刊P.7]
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