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がん治療“第4の柱”と期待される「免疫療法」 米で新たな治療法も
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180208-00000006-sasahi-hlth
AERA 2018年2月12日号
化学療法(抗がん剤)で注目されたオプジーボ(一般名・ニボルマブ) (c)朝日新聞社
進化を続けるがんの治療技術。それは外科療法、放射線療法だけでなく、抗がん剤の分野にも及んでいる。さらに、米国では新たな治療法も登場している。
外科療法、放射線療法と並び、がん治療の3本柱である化学療法(抗がん剤)も変化の著しい分野である。
免疫チェックポイント阻害薬は、先駆けとなったオプジーボ(一般名・ニボルマブ)に続いて、キイトルーダ(一般名・ペムブロリズマブ)も17年に承認された。これら二つの薬剤は、抗PD−1抗体と呼ばれる。
免疫細胞の表面にはPD−1という分子があり、がん細胞の表面にはそれと対となる形でPD−L1という分子が出ている。本来、免疫細胞は異物を攻撃する役割を持つが、PD−1分子が、がん細胞のPD−L1分子と結合すると、がん細胞を異物とみなさなくなり、免疫機能が無力化されてしまう。がん細胞はこうして免疫細胞の攻撃を避け、増殖していく。抗PD−1抗体は、この二つの分子の結合を阻害するため、PD−1分子に作用する薬剤だ。これにより、免疫細胞ががん細胞を攻撃できるようになる。
キイトルーダを使うためには、投与前にがん細胞の生検(がん細胞を直接採取して調べる検査)を実施し、PD−L1発現量を確認しなければならない。最初の薬剤投与の1次治療の場合はPD−L1発現が50%以上(2次治療は1%以上)ある人が使用の条件となっている。この条件に該当すれば、治療効果が高まると期待されている。
さらに、抗PD−1抗体とは逆に、PD−L1分子に作用して結合を阻害する抗PD−L1抗体の開発も進められている
免疫チェックポイント阻害薬は、がん治療で第4の柱と期待される免疫療法でもある。最近では、米国で治験が始まった「近赤外線光免疫療法」にも期待が高まっている。
米国立保健研究所(NIH)の小林久隆氏らが開発したこの方法は、がん細胞の表面にある突起物だけに結合するたんぱく質(抗体)に「IR700」という色素をのせて静脈に注射する。抗体はIR700と共に体内を巡り、がん細胞表面の突起を見つけると結合。ここに体外からや内視鏡を使って近赤外線を当てると、IR700が化学反応を起こしてがん細胞が破壊される仕組みだ。
楽天は、この治験を米国で実施中のアスピリアン・セラピューティクス社に出資している。日本法人を通じて、再発頭頸部がんを対象に、3月から国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)で治験が開始される予定だ。(ジャーナリスト・塚崎朝子)
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